落武者の行方

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「円朝コレクション幽霊画展」

2009-08-23 | art
Zenshoan | "Enchou collection YU-REI GA"

谷中の全生庵で8月31日まで開催されている、「円朝コレクション幽霊画展」です。


全生庵の幽霊画コレクションを披露する夏の恒例行事。

1部屋のみの展示ですが、壁面にびっしりと掛軸。
非常に魅力的、日本の幽霊画としての恐ろしさを凝縮したようなものから、笑わずにはいられない(画中の幽霊さんに呪われそうですが…)コミカルなものまで、ヴァリエーションに富んでいて楽しめます。

僕のなかでは日本の幽霊画は、やはり如何に静かな空気のなかで、平静を装って狂気を表現するか、というところで勝負して欲しいと思うのですが、もはや妖怪図版としか思えないものから、大袈裟すぎて怪談の舞台のフライヤーにでも使えそうなものまで。
「そういうのは他の人に任せておけば良いのに…」とかいつも通りの余計な突っ込みを入れつつ、こんなに楽しみながら幽霊画観て良いのかしら、という感じでした。


それにしても、やはり怖いのは図像そのもの、というよりも、フィクションであっても同じ人間が幽霊になって出なければならないほどの怨念や屈辱、つらさを感じて精神を崩していく、そのストーリーだな、と思いました。

そうした中で亡くなった主人を思う3羽の鵜の幽霊画が、温かい空気を孕んでしまうのは当然のことかもしれませんね。


なお、拝観料として500円必要です。



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