落武者の行方

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「レベッカ・ホルン展 静かな叛乱 鴉と鯨の対話」

2009-11-03 | art
MUSEUM OF CONTEMPORARY ART TOKYO | REBECCA HORN「Rebellion in Silence Dialogue between Raven and Whale」



東京都現代美術館で本日10月31日から来年2月14日まで開催される、「レベッカ・ホルン展 静かな叛乱 鴉と鯨の対話」です。


レベッカ・ホーンはこのタイプの作家としてはかなり好きな作家で、特に立体作品が好きなので楽しみな展示でした。

3階はまさにそうしたキネティックアートが大集合。
レベッカの立体は確かにマシンや既製品・工業製品を多様していますが、それは凄く肉や骨を感じさせるもので、身体やジェンダーへの視線が大変良くわかる(この辺りは師事していた塩田千春へも確実に受け継がれているような)。
そして妙なぎこちなさ。
その上で、その造形が繊細だから良いんですね。
彼女が使う真鍮などのメタルパーツや歯車は1つ1つに主張を感じさせる。

「アナーキーのためのコンサート」はやっぱり凄く格好良くて、でも動くインターバルが意外に長いから、足早に観た方は動くところ観ていない可能性がありそうですね。
それでもハンマーが出た状態を観たならイイですが、閉じた状態だと「ただの逆さ吊りピアノ…?」って感じですね(笑)
僕も閉じるところを観て、しばらく待って動かないから、とりあえず隣の部屋へ…と移動したら動く音が…………時既に遅し。

逆に「鯨の腑の光」はあまり新鮮じゃない、というよりレベッカ・ホーンという感じがしなくて(そんなレベッカを知り尽くしてるわけではないですが…)、彼女がやらなくても良いんじゃないかという気もしました。
水盤とそこに触れる棒は非常に美しいのですが。
後述のハイデン・チザムとの共同ということの影響もあるのでしょうか。

通路の映像、「雄鶏の羽根のマスク」でしたっけ(失念)、ペンシルじゃないほうです、これはいかにも昔のレベッカ的作品でセンシュアルなゾクゾク体験なのですが、これは雄鶏の羽根をつけた彼女の闘いなのか、とも思いました。


当然1つ1つ作品が配置してあるだけなのですが、空気に繋がりがあるのがさすがだと思います。

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31日に行われたアーティスト・トークはレベッカと、2002年から共同をしている作曲家Hayden Chisholm(ハイデン・チザム、となっていましたがそれで検索すると今回の展示関連のものしかヒットせず、ヘイデン・チスホルムとかすると彼の音源などについての情報にたどり着けます)の2人によるものでした。
というより、レベッカは時々自身の詩を読んで少し話すだけで、ほぼハイデンのトーク。
この2人で、シャリーノの「Luci mie traditrici」(資料の表記は「私の裏切りの瞳」でしたが、「私を裏切った光」と覚えてます。がどちらも良訳ではないようですね)の舞台美術でしょうか、昨年のザルツブルクでやっていたとは知りませんでした。

トーク会場入口で配られた「鯨の腑の光」「ムーン・ミラー」「真珠母の魂」の3つの詩の日本語訳のプリントに目を通しつつ聞く1時間程のトークの後に、映像作品「妖精モルガン」を上映。
これは1990年の作品「バスターの寝室」の一部にドローイングのレイヤーをかけて、チザムの音楽をのせることで新しい作品として今年発表したものだそうです。

シュールで笑った。

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が、1つ。
凄く気になったのが、1階の映像作品の展示の仕方について。
レベッカの作品に占める映像作品の重要性を企画側も認めていて、だからこそ、会場の半分を映像作品に費やして、同時進行で数本ずつ上映するという方法をとったんだと思うんですね。
でもそれであれば、映像作品のコーナーだけ、別の日の再入場を可能にするとかある程度思い切った事をするべきではないですか?
会場が立体作品と完全に別れている今回であれば可能なはずです。



出品されている映像作品は8本。
実に420分、7時間にのぼる総上演時間。
それを4つのスクリーンを用いて、各々の場所で1作品から3作品を順に上映するので、1つ観終わったらうまく次が始まるとは限りません。
開館時間は?10時~18時…。

物理的に(精神的にもキツイかもしれませんが)不可能ですよね。

これでは「どうせ観ないでしょ…?」っていう前提での展示に思えてきますよ。
確かに観ない方も多いと思います。
実際、第1室で観ていたとき、幕をくぐって映像作品だとわかるとすぐに出ていってしまう方もかなり居ましたし…。
僕も、つまらない映像はとばす性質です…が…これでは端から…。

色々な都合で、しばらく行けないと思いますし、もう1回お金を払うのは、このように考えている身としては癪ですが、来年2月くらいに映像だけもう1回行こうかな、と思っています。
「ダンス・パートナー」とかしっかり観たいですし。

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2 コメント

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7時間 (スズキ)
2009-11-07 10:48:24
はじめまして。きょう、これからレベッカホーンの展覧会を見にいこうとおもいネットで検索しているところでした。

総上映時間7時間とのこと。

参考になりました。
ペース配分を考えて観に行ってきます。
スズキさん (feltmountain)
2009-11-07 11:55:06
スズキさん


はじめまして、いらっしゃいませ。

記事がお役に立ったようで何よりです。
映像は、気になる作品を優先して観て、つまらなかったらどんどん移動しないとダメですね、今回。

よろしければ、観終わった感想などもコメント頂けたら嬉しいです!

それでは。

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