落武者の行方

09.02.02>>>迷走中?(since 04.09.13)

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「STATEMENTS(six)」

2005-11-30 | art
Gallery le bain | "STATEMENTS(six)"



GALLERY le bainで12月2日まで開催されている"STATEMENTS(six)"です。


ドイツ・ドンブラハ社の企画展の巡回展である本展、水栓金具のメーカーらしく水にまつわる題材を中心とした作品制作をアーティストに依頼し、公開しています。

NYでの公開が2002年だったということで、「回想、回顧」、9.11の影響が少なからず出ているということでしたが、そういったことはあまり感じずに(英語力の不足・・・?あまりじっくり観られなかったから、ということに。。)楽しめました。

中でもリタ・アッカーマンが良かった。
タイルを用いてバスルームの一部を創りあげた彼女の作品は単体でも全体でも静かな存在感がある。
図柄の元となったものか(逆かもしれないが)、額におさまって壁面に展示されていた切り絵作品もタイル上でみせる表情をはまったく異なっていて興味深い。
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ミナの展示会のお知らせ

2005-11-25 | art
ただいま、西麻布のGALLERY MITATE(le bain)で"ミナ・ぺルホネン・リビング"が開催されています。12月4日まで。

皆川明さん(TARO NASU GALLERYで個展も開催されましたね、ドローイングの)を中心として独自のテキスタイルでブランドを展開するmina perhonenの生地が初めて販売されるということで、ファンの方には嬉しいチャンス、そうでなくともミナの世界をこの機会に是非覗いてみてください。
マット、クッション、ブランケットなどリビングにまつわるアイテムがみられます。

mina perhonen
le bain


光の星

集英社

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ミナ ペルホネンの刺繍

文化出版局

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上))"光の星"は童話作家の故浜田廣助さんのお話にミナのテキスタイルデザイナー、メリンダ・パイノさんの絵を添えた絵本です。メリンダさんらしい絵(かわいいだけではない)とお話がからみあってます。
下))"ミナ ペルホネンのプリント"、"ミナ ペルホネンの織り"の3冊シリーズで出ています。
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一人で

2005-11-25 | Weblog
焼肉してみましたが、だいぶ微妙なものがありました。
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「山口晃展」

2005-11-23 | art
NIHOMBASHI MITSUKOSHI | "THE EXHIBITION OF AKIRA YAMAGUCHI"



日本橋三越本店新館7階ギャラリーで昨日11月22日から11月27日までの1週間開催される"山口晃展"です。
会期が短いので見逃すことのないよう初日に時間つくって行ってしまいました。


素晴らしかった。
どの作品がどうのこうのなんていう次元ではない。
新作"芝大塔建立圖"や高橋コレクションのものより大型の"厩圖2004"などを筆頭に大型作品は勿論、その凄絶なクオリティーの挿画原画やドローイング。
「ドローイング」という言葉がなかば言い訳のようになって良く良くみれば大したものではない作品が其処此処で見受けられる中(まあその中に何かを見つけて喜ぶ自分がいるから良いのだが)、その質は言葉で言い表せない程。それは当然技術的なものだけではない。
決して大げさな変化ではない、微妙な動きや表情の変化のなかで―それもあれだけの数―物語を現代に紡ぎ出せるのは、超人的な技巧と感覚(おそらく後者の比重が大きいだろう)を持ちあわせる山口晃だけではないだろうか。

「軽妙洒脱、アイロニーに富んだ当代一の絵師、山口晃!」
こんな商業染みた文句が冗談ではなくあてはまってしまう。
改めて、感服。




とか言いつつ。やっぱり馬たちの目だけ悲しいなぁ、と。
ちなみに、初"五武人圖"で失神しそうになったのは秘密です・・・。
息もつかせぬ、そして所々で笑わせる最高の個展でした。
会期1週間、これ理解不能で御座います。

チケットお譲りくださったpizzさん、本当に有難う御座いました!




山口晃作品集

東京大学出版会

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菊灯台

平凡社

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獏園

平凡社

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アニッシュ・カプーア「JAPANESE MIRRORS」

2005-11-20 | art
SCAI THE BATH HOUSE | Anish Kapoor"JAPANESE MIRRORS"

上野のスカイ・ザ・バスハウスで18日から始まったアニッシュ・カプーア"ジャパニーズ・ミラーズ"です。
僕自身が衝撃を受けた作品についてのネタバレ(というほどでもないですが、知ってて観るのと観てから知るのではその度合いが違うと思うので)が下のほうにありますので、ご注意くださいマセ。


凄かった。
期待を上回る新作展です。


"PARABOLIC MIRROR"が4つ。
ASAGI、KUSA、TAMEKURO、MURASAKIという日本の伝統的な色彩の名がつけられた各々の作品は、漆の鏡面仕上げによるパラボラ状の作品。
形状こそカプーア作品では見慣れているものですが、まず「漆」の使用ということに興味をひかれます。そもそも今回の新作でカプーアが漆を使ったのは金沢21世紀美術館のアーティストインレジデンス時での出会いに端を発するようです。その独特の質感、滑らかな表情に鏡との類似性をみてとったのでしょうか、こうして今回の"JAPANESE MIRRORS"に結実したわけです。

どれもその絶妙な色に見入ってしまいます。先に「日本の伝統色」などと書きましたが、日本人であってもASAGIやTAMEKUROがどんな色なのか説明出来ない私にとってはインド出身の英国アーティストであるカプーアの作品の中でああいった色彩に出会うのは極めて新鮮、そして少しだけ悔しかったりもします。塗りまでを作家自身がやっているわけではないようですが、当然と言えば当然の話です、色彩の微妙な指定は当然本人によるものであのサイズになっても決してくどくない、深度と平坦性という対極要素を同時に持ちうる色を現出させることで最終的にはカプーアのこれまでの作品の根底に流れる世界観や作品の表情を今回も帯び得たのではないかと感じます。
まあ、今回の個展の内容を全く知らない方が観たら、巨大な漆塗りの皿の展覧会と思うかもしれませんね(笑)

といった感じで色彩について言及してきましたが、そんな悠長な感想を持ったのはだいぶ時間がたってから。
SCAIに入って、即効で作品の前に行ったのですがこれがまずかったのか良かったのか。上野公園を通り、藝大を横目にギャラリーまで続いた道のりでの至極普通の日常の感覚が"PARABOLIC MIRROR ASAGI"によってあまりに急激に、横殴りで破壊されました。
それははじめ自分が立ちくらみか何かしているのかと思ったくらいのもので、既にカプーアの通常の鏡面仕上げの作品を観ている身でもまた一段と違うものです。天地反転は勿論ですが、前にあるものを映してはいてもその遠近感は殺し各々のもつ色もその深く湛えられた作品自身の色彩に吸い込み内包してしまう漆の鏡によって、完全に日常の次元とは異なる世界へ突き落とされます。
これはASAGIに限らず、KUSA、TAMEKURO、MURASAKIも同様。ただその色彩の違いから生じる状況の差異が微妙にあってこれもまた面白いわけです。特にMURASAKIは一つだけ形状が異なる上展示条件によるところもあってか、傾いたようにしか観えずに「ついに頭おかしくなったか・・・?」と思いたくなる勢いでした。


そして"TURNING WATER INTO MIRROR, BLOOD INTO SKY"。
衝撃。

SCAIのウェブ情報で水を利用した彫刻を予定、という情報を予め見ていた身としては、ギャラリーに入って「どこにそんなものがあるんだ・・・?予定だったしとりやめになったのか?」というところ。代わりに中央付近にあるのは少々大げさにモーターで回転するメタルの巨大な筒状の装置。

この「回転」というところで少しひっかかるところがあったのですが、覗いてみれば壁にかかる漆鏡面仕上げのような円盤が中に嵌っているだけで、まあ違うところと言えば透明度が妙に高いくらい。メタルとの境界のエッジも綺麗にでていたことも手伝って一度「樹脂か何かを固めたものを回転させているんだな。」と勝手な結論に至りました。表情も反映もそれなりに面白かったから、というのもあったのかもしれません。そうしてまた壁面の作品を観て、カウンターのファイルを見ます。
「え~と、"TURNING WATER INTO MIRROR, BLOOD INTO SKY"か。妙にかっこええタイトルだな。素材はMETAL、MOTOR、WATER、と。・・・・・・・・・・・・?WATER・・・?ウォーター・・・?うぉーたー、て水ですよね・・・・・・・・?」とここで思考が停止しかけたのでスタッフに救助を求めてしまいました。

そうです、水なんです。遠心力をかけてパラボラ状にされた水だったんです。
「そんなもん見抜けよ!」と言いたくなりますよね、自分でも言いたくなりますが無理でした。それくらい見事な完成度なんです。表面にムラなんて一つも無いくらい見事な曲線を描き、完全な鏡面へ。タイトルにも納得せざるを得ません。ヒントになるものなんて、真ん中にちょっとだけ溜まったホコリくらい。水による彫刻がでると知っていてもそれがそうだと思えなかったくらいですから、これは衝撃です。

もう少し詳しくスタッフの方に聞いてみると、朝開廊前からモーターを動かし、ゆっくりと回転させはじめ、カプーアが指定しているスピードまであげるそうです。もちろん止まっているときはただの水、水槽に血色の水が半分くらい入っているだけだそうです。それが時間をかけて「鏡」になる。
やはり時刻によって状態の微妙な差異があるようで、ちょうど行った頃はキレイに仕上がっている時だったようです(何度も再訪するとまた違う表情が観られるかもしれませんね)。スタッフの方も「きれいですね~」と喜んでいました(笑)逆に止めるときも急にストップすると水が飛び散ってしまうそうで、次第に速度を落としていきフラットな「水」へと戻るそうなんです。

技術があるからこうした作品が出来るというのは当然の話ですが、作品として我々に提示してくれるのは紛れもなくアニッシュ・カプーア本人であり、与えてくれた感動と衝撃と緊張感の前では如何なることも取るに足りないものに感じてしまいます。


最後に。一つだけでていた"SYPHONIC MIRROR KON"。
色彩については他と同様良いのですが、形状が少し半端だったのか、特有の底無し感や遠近感の剥奪などがあまりなく多少物足りない気もしました。


カプーアの作品、一貫した世界観や精神性を見て取れると同時にそれを前にして得られる体験そのものが楽しいという要素を備えた稀有な存在だと常々思っていますが、今回もその思いに違わぬ、いやそれどころか良い意味で裏切り上回ってくれた個展だったと思います。アート好きな方は勿論、そうでない方にも、お子さんにも。

ほんと、幼稚園児の時に恐竜展に行った様な気分でした。
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