阪神淡路大震災を知らない若者達へ

あの阪神淡路大震災から20年。
先日は、あの年に生まれた人達が成人式を迎えたとテレビでやっていた。
まったく早いものである。

だが逆に言えば二十歳以下の若い人達は、あの大震災を知らない（経験していない）のだ。
それなりに歳を喰った私には、にわかに信じられない現実である。

もちろんテレビなどであの日の映像は何度も目にしているだろう。
しかし、実際にあの揺れやあの状況を経験していなければ、やはりどこか現実味に欠けるものだ。
大阪の自宅で実際にあの揺れを経験した私でさえ、西宮にある友人の住んでいたマンションを目にするまでそうだったのだから。
一階部分が押し潰され2階が1階となったあのマンションを目にするまで…　

近い内に起こると言われている地震の一つに東海地震がある。
別に東海地震に限った事ではないが、老い先短い（？）我々に比べ、若い人達は遥かにそれらに遭う率が高いのだ。
決して自分だけは…、などと考えないでほしい。
むしろ、地震に遭う前提での心構えが必要だろう。

子供の頃からスマホに慣れ親しんでいる今の若者世代。
あの時と同様に電話やネットの通信手段が絶たれても大丈夫なのか。
なんかそんな心配もしてしまう。

起きる地震を防ぐ事は出来ない。
しかし、その後の行動で被害を少なくする事は出来る。
20年前、6434人の犠牲と引き替えに学んだ幾つもの教訓。
それらを無駄にする事の無い様、20年を機に今一度確認しておいてもらいたい。

…と、あの地震を経験した一人のオッサンは思うのだ。