映画と音楽そして旅

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(シネマ雑記帳) (68)「イン・アメリカ ‥三つの小さな願いごと」

2006-02-14 00:15:34 | 映画
 しばらく道草を食っていて久々に「映画」に戻って来ました。
 どちらか云えばラブ・ストリーを観ることが多かった私は、どう云う訳か最近になってヒューマン・ドラマ‥特に子供達を扱った作品を時々見る様になりました。「名もなきアフリカの地で」「ミュージック・イン・ハート」「永遠のアフリカ」などの一連の作品に共通するものは、子供達の無邪気さ 純粋さ、素直さ、順応性 無限の可能性‥これは自分の子供が小さかった頃には、日々の暮らしや仕事に追われていたせいか、全く気付かなかった新鮮な発見でした。
 アイルランドからニューヨークへ来た四人家族、不慮の事故で亡くした長男のことが頭から離れません。両親は生活のために四苦八苦‥クリスティとアリエルの二人の姉妹たちは、「三つの願いごと」を死んだ弟から教えて貰っていましたが、そのうち二つは家族のピンチを助けるために使って仕舞いました。あと残るのは一つだけ‥子供達が最後に祈った願いごととは‥
 新しい生命の誕生‥など、この家族達に「奇跡」と「再生」をプレゼントして、「ETみたいに月の世界へ帰って行った」マテイオに、姉妹達が別れを告げる場面ではジーンとなりました。
 正体の知れない不気味な男‥でも子供達は外見でなく、人間としての本質を見抜く本能的な力を持っているのかな‥と思いました。
 それにあどけない中にもしつかりした気性を秘めた、二人の姉妹の自然な演技が作品を引き立て心温まる作品に仕上げていました。
 知り合いが誰もいない異国の土地で、移民として必死に生きる両親を一生懸命に支え、応援する姉妹達に胸を熱いものが横切りました。
 今は母親業にいそしむ私の二人の娘たちの父親として、この映画に出て来る女の子や親の姿と重ね合わせてみて、子供達の小さい頃に一体何をしてやったのだろうな‥などと今頃になって反省しきりのこの頃なのであります。