サンパウロの庶民的生活

わたしの半径1メートル以内で考えたことや感じたことをつづってみようと思います。

日本とブラジルの教科書の裏

2010-02-28 17:14:58 | Weblog
 ブラジルの初等教育用に作られた教科書には、ブラジル国歌の歌詞が載っている。教科書だけでなく、市販されている学校で使うノートの裏にも国歌が載せられている。
↓算数とポルトガル語の教科書の裏

 歌で覚えないと、長すぎるブラジル国歌。すてきな詩には違いない。
 対する日本の国語の教科書の裏はいたってすっきりしている。

 わずかに目に付いた文といえば、
「この教科書は、これからの日本を担う皆さんへの期待をこめ、国民の税金によって無償で支給されています。大切に使いましょう。」
「この教科書は再生紙、大豆油インクを使用しています」
の二文のみ。

 なんか情緒に欠けている。一年生の子どもに税金や無償で支給とか、そんなことを言う前に、もっと言い方というか、国語の本や自分の生きる土地を大切にするための諭し方というものがあるんじゃないかな?未来の国を担う小さな子どもたちに、お金を持ち出して本を大切にしろなんていうのは押し付けがましく恩着せがましい気がする。成長する中で分かればいいと思う。親も学校も教育に必要なのは無償の愛と信じたい。
 デザインのすっきり感や大豆油インクはともかく、文の横に「Printed with SOY INK」と記され、アメリカの星状旗をイメージしたと思われるインク型のマークがピッとついている。そうか、アメリカのおかげでこの教科書は印刷されているんだ!!アメリカあっての日本ということか日本はいろんな国と一緒に地球上で発展しているはずなのになんか寂しい。