D9の響き

Guitarを肴につらつらと・・

What If('78)/ Dixie Dregs

2009-07-04 21:32:39 | steve morse-connection
先日書いたDream Theaterの10thフルアルバムは「3枚組スペシャル・エディション」を購入しました。
本編以外のウリとして今回話題になってるのが、オマケのdisk2「Uncovered2008/2009」。
その収録曲の一つに挙げられたのが、Dixie Dregs(ディキシー・ドレッグス)の初期の難曲“Odyssey”でございます。
丁度タイミングも良いので、本日このオリジナルが収録されたドレッグスの2nd作“What If”をチョイスしてみました。

personnel:
Andy West(b)
Mark Parrish(kb)
Rod Morgenstein(d,vo on#5)
Steve Morse(g,g-synth)
Allen Sloan(strings)

彼らのなれそめ何ぞはコチラを見て頂くとして、今回の面子は1st作と全く同じです。
が、その作風には若干変化が感じられます。
1stでは単純な楽しさや嬉しさみたいなモノが込められたようでしたが、この作品ではそれにも増してプロ根性のような真剣な姿勢がヒシヒシと伝わってきます。
かなりテクニカルな面での工夫というか、仕掛けを随所に配した構成が目立ちます。
・・一筋縄では太刀打ちできません、みたいなネ。

てな訳で、総括できません。(涙)
ちょっとウザいですが、久々に各個撃破で行かせて頂きます。

tracks:
1.Take It Off The Top
8ビートのハードで軽快なナンバー・・キャッチーさでは秀逸だが、1stの延長線上な感じかも。
モーズ師匠のギターも、既にこの時点であの特徴的な音色が出来上がっています。
ベース&ギターの掛け合いバトルと終盤のフィドルソロが聴き所かも。


【Andy West】

2.Odyssey
くだんの曲がこれ。
“オデッセイ”とは“長い旅”とか“放浪”という意味。
この曲想はおそらく“宇宙”じゃないかと思います。
短いセンテンスでの変拍子による切り替えしと符割やシーンの切り替えなど、クラシック的な方法で纏められた実に複雑でスリリングな曲です。
まさに手に汗握るような忙しい展開で、聴いてると、そんなめまぐるしく変化する宇宙の情景が眼前に繰り広げられるような錯覚に陥ります。
DTがカバーするには実にお誂え向きですが、そんなことより30年前に既にこんな凄い曲を演ってた彼らって一体・・。
当然、一押し。


【Steve Morse】

3.What If
ローズ&ストリングス中心のスローなナンバー。
ワウで絞られた篭った音色のギターソロがセクシーです。
タイトルナンバーに相応しい素晴らしさですね・・次点。


【Mark Parrish】

4.Travel Tunes
若干攻撃的な雰囲気もある変拍子バリバリのハードなナンバー。
キーボード&フィドルのスリリングな掛け合いが白眉。
途中レゲエに切り替わり、ロックンロール大会に突入していく様も実に楽しげ。

5.Ice Cakes
なんとも形容しがたいシアトリカルな曲・・実に不思議な逸品。
カントリーやブルーズ中心ながら、複雑に構成されたファンキーなハードフュージョンと呼ぶべきなのか。
まるで、何かの映像をイメージさせるかのようです。
ん、あえて3席。(笑)


【Rod Morgenstein】

6.Little Kids
アコースティックに纏められたフィドル、アコギ&ベースで紡がれるケルティックな小品。
室内楽風で美しい曲です。


【Allen Sloan】

7.Gina Lola Breakdown
定番のポルカです・・皆楽しそう。(笑)
チキンピッキング冴え捲くりです。

8.Night Meets Light
これも凄い・・実にダイナミックな世界感を感じさせる音空間です。
後のSteve Morse Bandで炸裂するケルティック風抒情詩的世界が、この時点で既に完成されてます。
ストリングスやキーボードで更にパワーアップされた情感の篭った展開が見事です。
・・同率で、一押しかな。


ほんとに濃い作品というのはこういうのを言うのではないでしょうか。
個人的には名盤と呼ぶべき音盤だと思います・・素晴らしい出来です。
30年以上も前のモノとはとても思えない程瑞々しい作品です。

ドレッグス初心者向けの作品として強力にお勧め致します。(笑)


おまけに当時のライヴ映像を紹介・・でも音は違うのが玉に傷なのね。(涙)


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2 コメント

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ええっす! (sorapapa)
2009-07-25 11:20:48
油断してました!ドレッグス紹介して頂いているなんて、ああ嬉しやあ(笑)
暑い夏にはしつこい位熱いインストで(笑)
しかし、ドレッグスのスタジオ作の中でも僕もイチ押しですね「ホワット・イフ」
全く同じ流れなんですが、DTのカヴァー聴いて久々にオリジナルを聴きたくなりまして。。。「フリーフォール」から「フル・サークル」まで年代順に聴き直そうかななんて(笑)
ところで、ジョーダン参加のドレッグスの音源ってなかったんでしたっけ?どうもみあたらないんですよねえ、LIVE盤含め。。。
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sorapapa様 (elmar35)
2009-07-25 19:20:29
コメントありがとう御座います。
いい機会だったもんで。(笑)
聴き込んでみるとほんまに凄い作品だと再認識させられました。
ドレッグス、今後もフォロー物件決定です。(笑)
ジョーダン参加の公式作品はどうも無いようです。
私の記憶が確かならば(あり得んか?:笑)ツアーのみで終わってしまい、あの“ルデモゲ”に突入したんじゃなかったんでしたっけ?
・・この辺はgwさんにお任せしましょうか。(笑)
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