ビジネス書の厳選情報を毎日お届け 「ビジネスブックマラソン」 バックナンバーズ

アマゾン元バイヤー、土井英司による厳選ビジネス書評メルマガ。ベストセラー分析と本当に読むべき珠玉の一冊を提供しています。

『戦略パワー・プロフェッショナル』

2005年09月15日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903241009
本日の一冊は、好著『問題解決プロフェッショナル』の著者、齋藤嘉則さんによる、待望の新刊です。

※参考:『問題解決プロフェッショナル』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478490228

今回も、問題発見・問題解決の視点をさまざまな角度から示しており、とくに、問題解決力のもととなる、「フレーム力」「コンセプト力」「ロジック力」「ポジショニング力」の4つの力の鍛え方について、深く論じられています。

衰退を続けるアイスクリーム市場において、ハーゲンダッツが好調な理由、ダイエーが凋落した理由、そして周囲が皆反対したにもかかわらずヤマト運輸が成功を収めた理由など、じつにさまざまなケースが登場し、読み応えがあります。

見た目によらず文章も平易で読みやすいので、戦略本に対するアレルギーがある方も、ぜひ手に取ってみてください。

思考の訓練には、とても役立つ一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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戦略論やマーケティング論の基礎を勉強することはとても有意義だが、「モノゴトを深く考える」という本質を見失ってはいけない

◆戦略パワーを高める4つの力
1.フレーム力 
2.コンセプト力
3.ロジック力 
4.ポジショニング力

時代の渦中にいると、その変化を感じ取りにくいのは確かだ。しかし、優れたプロブレム・ソルバーになるには、その変化を読み取らなければならない。なぜなら、時代や市場の構造変化は、問題をとらえるための枠組みや前提を大きく変えてしまうからだ

できる限り”感度の高いヘビーユーザーのかたまり”の顧客層を見つけ出すこと。これは、マーケターにつねに要求される高度な作業の1つだ

当初のターゲットや用途とは異なるところにニーズが発生し、それを発見できると、ターゲット・フレームの変更により成功することがある

時代の変化に合わせ、ユーザーが気づかないように製品やサービスのリニューアルを行うことを”ミッキーマウス・アプローチ”と呼ぶことがあるが、それは、ロングセラー商品のマネジメントの鉄則の1つだ

受け手がだれかによって象の主要な特徴や機能、そしてそれらが受け手の人々に提供する価値がまったく異なる

◆コンセプト構築のためのステップ
1.観察・分析から受け手にとっての価値を列挙する
2.受け手にとっての価値からピラミッドの上部に向かって逆順でコンセプトを考える
3.コンセプトから発信される特徴や属性を列挙し、提供する価値に対しての一貫性を評価する

ビジネスのロジックはつねに変化する

◆優れたポジショニングの4つの条件
1.他者との明らかな相違点を示す
2.相対的優位性が受け手に認識される
3.将来にわたって優位性を持続できる
4.全体ポートフォリオの限界を超えない
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『戦略パワー・プロフェッショナル』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903241009
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■目次■
序章 戦略パワーを高める4つの力
第1章 フレーム力
第2章 コンセプト力
第3章 ロジック力
第4章 ポジショニング力
終章 4つの力を戦略構想と問題解決に応用する
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『マインドマップ・ノート術』

2005年09月14日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894511991

本日の一冊は、ブザン・リミテッドの公認マスタートレーナーである、ウィリアム・リードが、今話題のマインドマップをわかりやすく解説した一冊です。

マインドマップは、人間の思考法に合ったノート術で、インプットとアウトプットの両面を書き込むところに特徴があります。

単なるメモではなく、それをアイデア創出やアクションにつなげられるため、実学を志向する読書家の方には、おすすめの手法です。

本書では、その手法を、カラーをふんだんに使い、図を示しながら説明しています。

これまでにもマインドマップの本は何冊かありましたが、なかでもこれは、もっとも親切でわかりやすい部類に入ると思います。

読書や日々の経験から得たアイデアを無駄にしたくない方に、ぜひおすすめしたい一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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◆マインドマップの特徴
・紙1枚に情報を記憶できる
・情報をいつでも引き出すことができる
・思考を行動に楽に移すことができる
・時間を短縮できる
・行動するための計画をつくることができる

美しい絵を描くことよりも、その絵を見ると何を表しているか思い出せる、ピンとくる絵を描くことがポイント

イメージしたキーワードからさらに思い浮かんだイメージや言葉を広げていくこと(関連づけ)

◆マインドマップを描く際に用意すべきもの
紙1枚(できればA4以上)、
ペンか鉛筆、色鉛筆かカラーペン(最低3色)、
下敷き(少し厚めのもの)

◆マインドマップ12のルール
1.無地の紙を使う 
2.横長で使う 
3.中心から描く
4.テーマはイメージで描く 
5.1ブランチ=1ワード
6.ワードは単語で書く 
7.ブランチは曲線で 
8.強調する
9.関連づける 
10.独自のスタイルで 
11.創造的に 
12.楽しむ!

◆1冊の本を紙1枚に記憶する手順
1.まず物語から、あなたが知りたい情報をイメージしてメイン・ブランチにする
2.各メイン・ブランチから、あなたのイメージしたキーワードを拾い出し、サブ・ブランチにする
3.ブランチを放射状にどんどん描き出していく

◆色の使い分け
・テーマによって色を使い分ける
・ブランチの位置によって色を使い分ける
・情報源によって色を使い分ける
・キーワードによって色を使い分ける

◆マインドマップを使ったアウトプットの作業
1.マインドマップを眺める
2.イメージを強く頭の中に残す
3.話す相手を考える
4.相手に沿って一番よいと思われる部分を中心テーマに据える
5.もう一度、マインドマップを作成する
6.つくり替えたマインドマップを眺める
7.話す順序を色分けしたり、順番をつけたりする
8.話の流れを頭の中でシミュレーションする
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『マインドマップ・ノート術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894511991
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■目次■
この本を手にした日本のあなたへ ~トニー・ブザン
はじめに ~マインドマップで何かが起こる!
第1章 あなたの人生を変えてしまう驚異のノート術があった!
第2章 マインド・マップを描く前に、あなたの脳を鍛えよう!
第3章 これだけは知っておきたい! マインド・マップ基本ルール
第4章 色と絵があるマインドマップはより脳に焼きつく!
第5章 紙1枚で自在に表現(アウトプット)できる!
第6章 仕事でアウトプットして「できる人」になる!
特別対談 世界一のマインドマッパーに聴く!
(ブザン・シンガポール マスタートレーナー、ディリップ・ムケルジア)
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『失礼ながら、その売り方ではモノは売れません』

2005年09月13日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/475050503X

本日の一冊は、自動車業界のトップセールスとして名を馳せ、ホンダ、ビー・エム・ダブリュー、フォルクスワーゲングループなどを渡り歩き、先ごろダイエーの会長兼CEOに就任した、林文子さんによる、話題の一冊です。

内容の中心は、営業に関する心構えや技術ですが、著者の考え方や心配りは、成功哲学や人生訓にも通じるものがあります。

お客様に信頼されるための行動原則、チームを動かすためのマネジメント、クレーム処理の際の考え方…。

著者が誠心誠意、誇りを持ってお客様に応対した数々のエピソードを読んでいると、やはり営業力とは人間力なのだということを、あらためて実感します。

決してラクではない営業の仕事をどう受け止め、自らの成長につなげていくか。本書は、そんなヒントに満ち溢れています。

自らの人生を充実させるために、すべてのビジネスパーソンに読んでもらいたい良書です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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社長から学んだのは、アフターケアでお客さまとの絆を深めるという、セールスで最も大切なことです。「車のセールスは購入後に本当の仕事が始まる」と肝に銘じました

お客様はたくさんの情報に囲まれて、自分の選択にこれでいいと自信を持てなくなっています。迷って選択したときに、「それでいい」と言ってくれる相手に、信頼感を持つのです

若いうちは、自分のやりたいようにがむしゃらにやったらいいと思うのです。たしかに無駄なことがたくさんありました。しかし、量が質に変わることって、実際にあるのです

褒めて伸びるタイプ、叱って伸びるタイプという言い方をすることがありますが、私は叱るときも褒める要素を忘れないようにしています。どっちか片方だけで人を説得できるとは思えないからです

人生でもビジネスでも、リスキーな選択に出合わない人は、大きな成功は覚束ない

今の世の中では、マーケティングのない製品開発などありえないのではないでしょうか。でも、思うのです。どうしても作りたい、世の中に出したい、と思ったその気持ちこそが、何よりも勝ると

「販売に奇策なし」というのは、奇策をするなということではなく、奇策の後のことに腐心せよ、ということです

◆できる営業の3要素
1.人が好きなこと 2.勇気を持つこと 3.積極性

数字の設定をすると、それを達成するために何人のお客様に会えばいいか分かるので、恐怖感は湧いてこないのです。具体的に人に会っていけば、いずれその数字は現実化するのです

人間関係は最悪のときが”深掘り”のとき
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『失礼ながら、その売り方ではモノは売れません』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/475050503X
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■目次■
第1章 デフレ時代の、これが私のやり方
第2章 セールスは結局、自分を売っているのです
第3章 売れる営業は目のつけどころが違う
第4章 チーム力でモノを売る秘訣
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『コトラーの資金調達マーケティング』

2005年09月12日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569644651

本日の一冊は、マーケティングの世界的権威、フィリップ・コトラー教授が、起業家、ベンチャー、中小企業のための投資家獲得戦略を説いた、珍しい一冊です。

エンジェル、ベンチャーキャピタルにはじまり、銀行融資、株式公開など、ありとあらゆる資金調達手段について解説されており、いい勉強になります。

実務的にも、それぞれの資金提供者がどのような利害と意思決定プロセスを有しているかが明確にされており、じつに参考になります。

アメリカの本の翻訳ということもあり、日本の市場とは若干ズレている部分もあると思いますが、当該分野における先進国アメリカの資金調達手段を学べる、という意味では意義のある本だと思います。

テーマの割に文章も読みやすいので、資金調達について学びたい方は、ぜひ読んでみてください。
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■ 本日の赤ペンチェック
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企業が潜在的顧客に対して、自分たちは競合相手よりも優れた価値命題を提供していると説得できなければ、顧客は他と取引してしまう。同じように、資金調達が必要な企業は投資家に対して同様の説得を行わなければならない

◆投資家の投資判断の指針
1.利益あるいはキャッシュ・フローの形での利得が大きいほうが好ましい
2.短期的な利益は遠い将来の利益より好ましい
3.リスクの高い投資よりも安全な投資が好ましい

万が一、精算された時には、債権保有者が優先権を持つため、株主はすべての請求権の中でもっとも優先順位が低い

債権保有者への金利の支払を企業は課税控除できるが、株主への配当金の支払は課税対象となる

企業の資本調達手段の選択に唯一最大の影響を与えるのは、その企業のライフ・サイクルにおける発展の程度、または段階である

アティラ(ベンチャー・キャピタル)の主観的かつ確実な判断によると、もっとも重要な項目は経営の質であり、それに参入障壁が続く

◆積極的なエンジェルが重視する4つの要因
1.エンジェルが起業家の役に立つ産業に関する知識や技術を有しているか
2.エンジェルが供給側の企業、潜在的な顧客、そしてその事業の拡大に役に立つ関係者とつながりを有しているかどうか
3.エンジェルと起業家の相性
4.エンジェルにとって起業家が”コーチング可能”かどうか

◆ベンチャー・キャピタリストの動機
1.高い投資リターン 2.自己実現

ベンチャー企業自らが鋭敏かつ現実的に、リスクについて理解していることは、資本調達の過程を促進し潜在的な投資家によい印象を与える

◆銀行のチェック・リスト
1.借り手の性質:評判と誠実性
2.返済能力:専門的知識と経験に基づく
3.状況:産業の経済的状況、製品、技術など
4.担保:債務不履行の場合に、売却できる資産へのアクセス

◆投資家と貸し手をひきつけ、確保するための「価値」
1.ブランド 2.サービス 3.プロセス
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『コトラーの資金調達マーケティング』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569644651
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■目次■
第1章 投資家や貸し手に対するマーケティング
第2章 資本調達
第3章 初期段階の資金調達
第4章 プライベート・エクイティ
第5章 貸し手
第6章 戦略
第7章 戦術
第8章 価値
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『隣のダメ社員に振りまわされない仕事術』

2005年09月11日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894512033

本日の一冊は、アメリカの大企業を相手に講演・研修を行っている、BJギャラガーと、スティーブ・ベンチュラの2人が、ストーリー形式で、仕事がうまく行かない理由、うまく行く方法を指南した一冊。

タイトル、オビでは「あなたが悪いわけじゃないんだよ」というメッセージを謳い、読者をひきつけつつ、読んでいるうちに自分が悪いんだ、と思わせてしまう、トリッキーな一冊です。

すでに仕事で成果をあげている人にはあまり参考にならないかもしれませんが、まだ社会人になりたての方や、現在の仕事で悩みを抱えている方には、意識改革に有効な内容です。

また「仕事ができない部下」を抱えて悩んでいる経営者にとっては、部下のメンタリティを理解する、いいきっかけとなるかもしれません。

ちょっと薄すぎるのと、ストーリーが単調すぎるのが気になりますが、手っ取り早く自分を変えたい人にはいいかもしれません。
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■ 本日の赤ペンチェック
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「人は、自分に起きた問題を環境のせいにするのをやめ、自らの意思をもって自分自身の責任を果たす、ということを学ばなければならない」
(アルベルト・シュバイツァー)

人は、誰かが自分を変えたり、矯正したり、コントロールしようとしたりしていることがわかると、本能的に抵抗するもの

私たちは、まず今のままの自分が受け入れられているのがわかり、変わる変わらないを決めるのは自分なのだ、と感じられるときにだけ、変わることができる

「世界に変化を望むのなら、まず自分たちがそれを体現しなければならない」
(ガンジー)

私たちは、口では被害者にはなりたくないと言いながら、往々にして、被害者のような行動をとっていたりするものです。何だかんだと言っても、被害者でいる方が楽だからです

自分ができないことではなく、できることに気持ちを集中させる

◆仕事で勝ち組になるためのポイント
1.まねをする
2.コーチやメンターを探す
3.ものの見方を変える
4.伝染病に気をつける
5.マイナス・エネルギーを避ける
6.付き合う人を考える
7.言葉に気をつける
8.話すときに自分の発言に注目する
9.魔法の言葉を使う ※「今までは」と口に出す

「自分は何を望んでいるのか」と自問することで問題を目標に変えてしまうことができる
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『隣のダメ社員に振りまわされない仕事術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894512033
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■目次■
プロローグ あなたが『プロの被害者』にならないために
第1部  「あなたの『人生』と『仕事』の邪魔者を探す」物語
第2部  「あなたの『人生』と『仕事』を変える」11の解決策
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『検索エンジン戦争』

2005年09月10日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/475721166X

本日の一冊は、ECジャパンのジェフ・ルートさんと、フリージャーナリストの佐々木俊尚さんが、インターネットの派遣をめぐる検索エンジン各社の動向を追った、渾身のノンフィクションです。

検索エンジンのこれまでの歴史と、数々のプレイヤーたちの物語、そして最近のグーグル、ヤフー、マイクロソフト、アマゾンなどの動向が、軽快な筆致で描かれています。

IT業界に携わる方にとっては懐かしさを覚える一冊、そしてITの動向に疎い方にとっては、これまでの歴史をキャッチアップする、とてもいい機会です。

基本的にはノンフィクションであり、何か教訓を得る、といった類いの本ではないのですが、各社の思惑と現実の取り組みを読んでいると、おぼろげながら今後のインターネット世界の姿が見えてくる気がします。

大変化を遂げるインターネットの世界で、覇権を握るのは誰なのか、その時世界はどう変わるのか、そして自分はどう関わっていくのか。

ITに携わる方には、決して見逃せない一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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検索エンジンはSEOによって磨かれ、発達してきた

人びとのインターネットでの行動は、大まかに言えばポータルサイト経由と検索エンジン経由という二つの流れに分かれていて、どちらかを押さえれば、膨大な数のインターネットユーザーを自社のサイトに呼び込むことができる

オーガニックな検索エンジンとキーワード広告は共存共栄しうるし、そもそもビジネスを否定してしまったらネット業界が存在できなくなっちゃうでしょう? ビジネスとフェアネスってのは、そんな関係だと思う

シンプルで美しく読みやすいページこそが、検索エンジンにとっても選びやすいページとなる

検索エンジンマーケティングにはバブリーな華やかさは全然ないけれど、すごく堅実で成果のはっきりしたビジネスだった。そういう雰囲気が、バブル崩壊後のネット業界にぴたっとはまりこんで、多くの人に受け入れられる理由になった

◆グーグルの基本戦略
1.ポータルサイトへの検索エンジンの提供
2.アドワーズとアドセンスの広告
3.企業内検索サービス

メディアビジネスの方法論と、IT業界が新しいコンテンツを求めている現状――両者の間には、深い断絶がある

IT業界の成長を促す唯一の方法は、情報へのアクセスを拡張させることだ

ウェブ広告がウィンドウズのデスクトップに持ち込まれるという可能性が出てきた

検索エンジンこそが、ウェブの中心地

ナッチの挑戦に、僕らはジョン・レノンとオノ・ヨーコの古いこんな歌を思い出す。懐かしい、あの歌だ。
「パワー・トゥ・ザ・ピープル」(人びとに力を)

※ナッチ:世界初のオープンソースによる検索エンジン
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『検索エンジン戦争』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/475721166X
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■目次■
プロローグ――インターネットの支配権をめぐる戦争が始まった
第一章 先史時代の検索エンジン
第二章 検索エンジンと広告の物語
第三章 パックス・グーグル(グーグル王国の平和)
第四章 そして、乱世が幕を開けた
第五章 ますます広がる検索エンジンの役割
最終章 パワー・トゥ・ザ・ピープル
あとがき
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『洗脳するマネジメント』

2005年09月09日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822244679

本日の一冊は、イスラエル・テルアビブ大学労働問題研究所の准教授、ギデオン・クンダが、急成長を遂げたハイテク企業に潜入し、企業の「文化操作」の事実を記述した一冊です。

調査の対象となったのは、急成長を遂げたハイテク系ベンチャー企業で、当時、エンジニアのパラダイスとまで謳われたテック社。

その際立った企業文化が、成長の原因とも凋落の原因とも言われ、かつて話題となった企業です。

本書は、エスノグラフィーの手法を用いて、この企業の労働環境やイデオロギー、行動様式、儀礼などを詳細に記述した一冊です。

あくまで客観的に、著者の主張をほとんど差し挟まずに書かれているため、学術書に慣れていない方には極めて読みにくい本です。

ただ、実際に企業文化の形成を試みようとする方には、詳細な分、極めて参考になる一冊だと思います。

企業文化と業績の関係を語る場合、ほとんどのビジネス書は因果関係を確かめもせずに、企業文化を肯定してしまいますが、本書では、極めて冷静な分析がなされています。

企業文化のもつ光と闇、双方にスポットを当てていますが、論調としてネガティブな面が強いのは、著者の出自にもよるのでしょう。

ビジネスパーソンとしては、組織が暴走する危険性や、そこで苦しむ人がいるという可能性を考慮したうえで、ポジティブに読みたいものです。
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■ 本日の赤ペンチェック
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「強い文化を持つ会社では、従業員1名につき1日あたり1~2時間も労働生産性が高い」
(テレンス・ディール&アレン・ケネディ)

「経営とは『規範の形成』、『信念の浸透』、『感情の生起』によって強い企業文化を創造する技である」
(『エクセレント・カンパニー』)

強い文化というイデオロギーの本質は、規範的統制という信念の言い換えであり、再確認

記録に残された経営幹部の意見、観察、考えは、おそらくもっともよく出会うイデオロギーの表現形態

メンバーの役割観で重要なのは、自己と組織の境界がぼやけていることである。メンバーの役割は、「強い帰属意識」、すなわち会社との切っても切れないつながりを基盤にして、わずかな「境界」とともに「組み込まれる」のだ(中略)理想は「自制心」と「自己修養」である。それが達成されれば、組織の利益と自己の利益が一つになる

呈示儀礼は経営の認めたメンバーの役割を演じさせ、押しつけ、強化する場

組織的自己は、組織への矛盾したかかわり方の間で揺れ動き、常に燃え尽きる脅威、または自分の幻想を人前で提示する必要に直面しながら、組織の主張する現実を盛んに、巧みに構成し、演じ、用心深く歩き、どちらにもくみしない存在となる

より高い地位につき、中心的な役割を担うことを強く願うが、実際そうなるにつれ、成員はますます規範的統制を受け、個人の自律を失う脅威にさらされる

組織人は「組織と闘わなければならない……なぜなら、降伏しろとの要求はたえまなく、強いため、組織生活を好きになればなるほど、これらの要求に抵抗するのは、あるいは要求に気づくことすらむずかしくなるからだ」
(ホワイト『組織のなかの人間』)
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『洗脳するマネジメント』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822244679
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■目次■
プロローグ
第1章 文化と組織
第2章 環境
第3章 イデオロギー──目に見えるテック文化の教典
第4章 呈示儀礼──イデオロギーを語る
第5章 自己と組織──「黄金の雄牛」の陰で
第6章 結論
エピローグ
付録 手法──ある種の告白
解説 神戸大学大学院経営学研究科教授 金井壽宏
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『顧客と語らえ!クイジング入門』

2005年09月08日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4774506834

本日の一冊は、大人気メルマガ「ビジネス発想源」の著者であり、クイズを使ったPR戦略・ブランド戦略で知られる弘中勝さんが、初めて書き下ろした一冊です。

商品の供給が増え、マス広告の影響力が低下する中、企業はどうやって顧客やメディアにメッセージを発信していけばいいのか。本書にはまさにそのヒントが書かれています。

著者によれば、クイズを用いることの本当の意味は、顧客の知識欲を高め、情報を吸収しやすい状態に持っていくこと。

その上で情報を提供し、かつ発展させることで、効果的なPRが可能になると説いているのです。

クイズというキーワードがちょっと理解しづらいかもしれませんが、本書で述べられているのは、極めて正統派のPR論、ブランド論です。

企業にとって社会とのコミュニケーションはどうあるべきなのか、そのなかで経営者はどんな役割を果たすべきなのか、深く考えさせてくれる一冊です。
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どのメディアにも情報過多の時代なりの存在意義が生まれ、利用の仕方によっては大きな影響力を持つ

◆クイズをマーケティングに利用することの効果
・お客様に「考えてもらう」こと
・お客様に「競ってもらう」こと
・お客様に「理解してもらう」こと
・お客様に「調べてもらう」こと
・お客様に「質問してもらう」こと
・お客様に「知っているか知らないかを理解してもらう」こと

向学心や探究心を引き出して、自分で知識を模索するように仕向ける。引き出した上で、覚えさせたいものを提供する。これがクイズの上手な使い方

クイジングはコーチングやカウンセリングに似たようなもので、相手の意欲や感情を引き出すことができる

「こういうクイズを出したら、普通の人はこう答えてくれるだろう」と安易に考えてはならないのです。あなたのクイズにチャレンジしてくれるお客様の年齢層、趣味嗜好などをしっかりと把握した上で適切な企画を打たない限り、お客様が”わくわく”してくれることは決してないのです

クイズ利用の鉄則は、「出題とアピールのタイミングを離す」ということ

伏線をどれだけ用意できるかが、その知識に関してはプロであるはずのあなたの腕の見せ所

人間は、10%の完成度のものには関心を示さないが、90%の完成度のものには参加したがる動物である

社会に意義のある情報発信をする企業こそ、消費者からの信頼と評判を集める企業になり得る

社会的意義を含んだ企画は、マスメディアに取り上げられやすくなります。なぜなら、社会的意義のある情報を読者に知らせることが、マスコミの使命だからです
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『顧客と語らえ!クイジング入門』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4774506834
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■目次■
プロローグ
第1章 顧客に届かないセールスメッセージ
第2章 顧客が買いたくなる販促クイジング
第3章 顧客が集まってくるWEBサイト
第4章 顧客の心を開くPR戦略
第5章 顧客の支持を得る情報ブランディング
エピローグ
あとがき
付録 クイジングシート
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『リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間』

2005年09月07日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761262788

本日の一冊は、ホテル業界でいま最も注目を浴びている、ザ・リッツ・カールトン・ホテルの日本支社長、高野登さんによる待望の新刊です。

これまでにもリッツ・カールトンがらみの本はいくつかありましたが、本書は日本支社のトップが初めて書いた本ということで、注目が高まっています。

内容は、リッツ・カールトンのサービスを支えるクレド(理念や使命、サービス哲学を凝縮したもの)と、豊富なエピソード。とくにエピソード部分は、いかにしてリッツ・カールトンがクレドを実践しているかを学ぶ、良い機会となります。

タイアップ先のオペラハウスのミスで流れてきたお客様に、臨機応変な対応をし、満足を提供した話、ビーチでプロポーズしようとしていたお客様に心づくしのサービスをした話など、サービス内容もさることながら、その根底に流れる思想に、心打たれます。

もちろん、実用面でも、リッツ・カールトンがどのようにしてクレドを浸透させているのか、どのような従業員教育をしているのか、どのような行動指針を設けているのか、など参考になるポイントが多数見受けられます。

サービスに携わる方は必読の一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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企業の”心”と”魂”が従業員を通してお客様に伝わって、初めてホテルは、ひとつのブランドへと昇華される

人は皆、気づかないうちに、誰かに様々なパラシュートを詰めてもらっている。物理的なパラシュートだけではなく、思いやりのパラシュート、情緒的なパラシュート、そして祈りのパラシュートも…

サービスを超える瞬間というのは、お客様が言葉にされないニーズまでも十二分に満たされたときなのです

「自分はゲストを心から大切に思っている。ドリンクを六インチ進めるのはゲストの心に触れるプロセスなんだ。そうやって自分のLOVE(愛情)をゲストのハートに送り込むのさ」
(リッツ・カールトン・ニューヨークのバーテンダー、ノーマンの言葉)

◆リッツ・カールトンを支える七つの仕事の基本
1.PRIDE & JOY 誇りと喜びを持てば意欲が湧く
2.Don't think. Feel 考える前に、お客様の温度を感じなさい
3.Let's have fun! 仕事を楽しめば自分の感性が発揮できる
4.CELEBRATION お祝いしたいと思う気持ちがサービスの質を高める
5.Chicken Soup for the Soul 優しさは仕事人としての必須条件
6.PASSION 情熱は組織を動かす大きなエネルギーになる
7.EMPOWERMENT お客様の願望をスピード解決

◆エンパワーメントで従業員に認められている権利
1.上司の判断を仰がずに自分の判断で行動できること
2.セクションの壁を超えて仕事を手伝うときは、自分の通常業務を離れること
3.一日二千ドルまでの決裁権

優秀な人材を育てられるかどうかは採用時にほぼ決まってしまう

従業員の感性を鈍らせてしまうのは、単純作業や地味な仕事ではなく、「ビジョンなき仕事」なのです

現在の年収の五パーセントではなく、目標とする年収の五パーセントを自分への投資に回しなさい
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『リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761262788
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■目次■
第一章 感謝されながら、成長できる仕事術
第二章 感動を生み出す「クレド」とは
第三章 リッツ・カールトンを支える七つの仕事の基本
第四章 サービスは科学だ
第五章 リッツ・カールトン流「人材の育て方」
第六章 リピーターをつくるリッツ・カールトンのブランド戦略
第七章 いますぐ実践したい“本当のサービス”とは?
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『営業が苦手な人のための営業入門』

2005年09月06日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569644392

本日の一冊は、全米を代表する講演家・トレーナーであるティム・コナーによって書かれ、20万部ベストセラーとなった、注目のセールス・ノウハウです。

営業マンとして成功するための一般的な心構えから、現在の自分を客観視するためのチェックシート、具体的な営業ノウハウまで、じつにさまざまな内容が盛り込まれています。

最初は退屈な自己啓発書かと思って読んでいましたが、後半部分は実践に役立つ考え方やノウハウ、そして見込み客の心をとらえるためのヒントが満載で、じつに有用です。

とくに、「買いたい八つの感情的理由」は、使い方次第では、強力なツールとなりそうです。

事例やエピソードに欠けるのが、今ひとつ、といったところですが、現状を打破したい営業マン、あるいはさらなる飛躍を目指す営業マンには参考になると思います。
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■ 本日の赤ペンチェック
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お客様に拒絶されることへの恐怖を取り除くたったひとつの方法は
新しい行動パターンを生み出す新しいテープをつくり、「拒絶への恐怖」が書き込まれた子ども時代のオリジナルテープと入れ替えることだ

「これは売れる」と自分を納得させられなければ、お客様を納得させることはできない。つまり、営業の最大のターゲットは自分自身

成功する人々は達成感に導かれて行動するが、失敗する人々は楽だから、心地よいからという理由で方法を決める

情熱は自信から生まれ、自信は知識から生まれ、知識は経験から生まれ、経験はチャレンジ精神から生まれる

成功する営業マンとは「解決すべき問題をつくり出す人」

収入がいくらであろうと、その一〇パーセントを貯金し、投資に回す

相手が演出しようとしているイメージではなく、その人のありのままの姿を見抜く能力を磨こう

契約がたくさんとれるのは、クロージングやプレゼンテーションの技術がすぐれているからではない。契約がとれる可能性の高い客に力を集中しているからである

営業マンの成功は、どれだけ情報を与えられるかではなく、どれだけ情報を得られるかにかかっている

紹介者はネームバリューがあり、紹介先に対して影響力があり、信用のある人物でなければならない

相手を説得するのは理屈や知識ではなく、あなたの自信、信念、熱意であることを忘れてはいけない

人は特徴で買うのでなく、ベネフィットで買う
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『営業が苦手な人のための営業入門』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569644392
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■目次■
訳者まえがき
序章 営業はあなたの人生を変える
ステップ1 あなたの思考の「カベ」を科学する
ステップ2 目標設定の技術
ステップ3 プロスペクティング
ステップ4 決断に導くプレゼンテーション
ステップ5 反論への「応酬法」
ステップ6 Win-Winのクロージング
ステップ7 営業記録をつけよう
ステップ8 アフターサービス―10もらったら11返そう
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『[図解]増販増客の方程式』

2005年09月05日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569633234

本日の一冊は、あの神田昌典さんも参考にしたという『増売拡販大事典』の著者、高橋憲行さんによる注目の新刊です。

『増売拡販大事典』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478530238

著者が長年、現場で実践し、成果を上げてきたという独自の方法論「CTPTマーケティング」をはじめて本格的に紹介しており、中小企業経営者、マーケターにとっては見逃せない内容です。

CTPTとは、コンセプト、ターゲット、プロセス、ツール、それぞれの頭文字を取ったものであり、著者のCTPTマーケティングは、これにF(ファン)を加えて完結します。

著者によると、高度成長期はCT重視、ゼロ成長期はPT重視のマーケティングが有効。

より具体的には、CTの整合性を検討し、PT設計を徹底して、個客との関係性を強めること、さらに、個客を掌握し、かつ生涯個客とするためのDBの構築についてもコメントしています。

具体的なマーケティングの事例やツールの活用法にまで踏み込んでコメントしており、じつに有用な一冊です。

教養として読むための本ではありませんが、実務家にとっては役立つ一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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成功には定石があり、それをつかみ、事業や人生の生き方に対し、まず橋頭堡を小さくても固め、その後、確実に拡大してゆくのが早道

新聞雑誌やテレビなどにパブリシティとして取り上げられても、ブランド力も資金もないベンチャーや小企業は、企業力がない限り、単なる一過性で終ります

CTの思い切った絞り込み、マイクロ・マーケティングを押さえると、起業や市場創造のパワーは、見違えるほど大きくなります

マスメディアを使ったり、大量に告知しても、以後のプロセスが欠けると、最終的な顧客獲得数が減る

DM制作を印刷会社やデザイン会社に丸投げしていることは、品質管理をしないモノづくりと同様

売上高=告知数×反応率×来店率×購入率×単価

PTの再設計を、速攻で行なう『同伴を呼びかけ、来場者数を増やそう!』

◆法人営業の「3K」営業
1.継続発信 2.高質接触 3.個別対応

◆法人営業、集客営業の方程式
会員獲得数=DM発送数×反応率×説明会出席率×電話対応率×成約率

◆増販の三原則
1.誘客の法則 2.再来店の法則 3.頻客化の法則

◆大企業が踏むべきステップ
1.成功事例収集
2.CTPT収録
3.仮説設定と実証
4.仮説の検証
5.方程式の完成
6.全国への水平転移
7.観察収集力の徹底
8.成果再収集と高度化
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『[図解]増販増客の方程式』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569633234
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■目次■
第1章 「売上増の方程式」を知る
第2章 多数の売上増事例を見る
第3章 いま、企業にこそ必要なCTPTマーケティング
第4章 中小企業とコンサルタントの役割
第5章 多様な『キーワード』を知る
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『石橋を叩けば渡れない』

2005年09月04日 | Weblog
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本日の一冊は、第1次南極越冬隊長として南極に赴き、また技術者としても優れた功績を残した、西堀栄三郎さんによる創造的生き方のお話です。

今や「創意工夫」というのはどんな仕事にも求められる要素ですが、西堀さんの本は、創造的人間になるための心構えや考え方を教えてくれる、貴重なものばかりです。

なかでも、この一冊は、創造性を発揮しながら楽しく仕事をするための考え方や仕事論について書かれており、学生から社会人、人を率いるリーダーまで、広く楽しめる一冊です。

自分の内面の欲求に素直に行きることで、多大な功績を収めた西堀さんの生き方は、好きなことで身を立てたい、という現在の若い人々に、勇気とやる気を吹き込んでくれます。

また、マネジャーにとっては、人間性のマネジメント、つまり部下の個性を尊重し、動機づけ、創造性を発揮させる考え方を学ぶ、いい機会となるでしょう。

最近、どうも仕事が楽しくない、あるいはもっと仕事を楽しみたい、という方に、ぜひおすすめしたい、元気の出る一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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人間というものは経験を積むために生まれてきたのだ(中略)どんなつらいことであっても、それが自分の経験になると思ったら、貪欲にやってみるのです。どんなに人のいやがることでも、この考え方でいけば率先してやれるのです

人間が心の底からムラムラと湧き出てくる何ものかに駆り立てられて動くということは、非常に尊いことであって、これでこそ人間は本当に力が出てくるのだと思います

探し方の秘訣は何かというと、”観察”です。つまり、「変だぞ」と思うことがあったら、それを徹底的に究明することです

石橋を完全に叩いてから、渡るか渡らんか決心しようなんて思っていたら、おそらく永久に石橋は渡らんことになるだろう

現実派、すべて他動的に決められていることが多いのです。だから、その前にやるかやらんかということをいくら調査しても、そんなことは大した意味はないのです

象は象なりに、虎は虎なりに個性を持っている。だから、象は象なりに、虎は虎なりに、やらせたらいい

個性は変えられないが、変えられるものがある。それは何かというと、能力です

仕事の目的というものと、それを達成する手段というものとは、これはきっちり分けておくべきである。そうして目的は絶対であり、隊長はそれを与えるべきものである。しかしその手段は自由である。それをやる人の自由に任せるべきです

暗示というものは、必ず成功の可能性を断定することが必要

能率というのは、「目的を果たしながら、もっとも要領よく手を抜くこと」

育てるとは、失敗の責任を授業料だと思って、引き受けてやること

「そりゃあよい考えだ」の精神が、”大物”の真髄
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『石橋を叩けば渡れない』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4820116541
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■目次■
石橋を叩けば渡れない
五分の虫にも一寸の魂(抄)
西堀先生と『石橋を叩けば渡れない』(唐津一)
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『中村天風 一日一話』

2005年09月03日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/456964497X

本日の一冊は、日本を代表する思想家であり、あの松下幸之助さんをはじめ、数多くの財界人に影響を与えた、中村天風さんの言葉を、「一日一話」の形式でまとめたものです。

月ごとに名言がまとめられ、全部で366話。中村天風さんの口調がそのまま記されており、まるで説教を聞いているような気分になります。

自己啓発書やメッセージブックの類いには、読者に受け入れられるべく、やさしい言葉ばかりを並べたものも数多くありますが、本書の言葉には、厳しさと優しさが混在しています。

よりよく生きるための名言集として、また人生に疲れた時の癒しの言葉として、有用な一冊だと思います。
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■ 本日の赤ペンチェック
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人間は自然物の一つであるからこそ、当然、自然の法則に従って生きるべきである。自然界には、その種を問わず、自然の法則に背反しているものは絶対に存在しない

現在の生活の状態、境遇、環境、職業、何もかも一切のすべてを、心の底から本当に満足し、感謝して活きているとしたら、本当にその人は幸福なのである

理想には信念が必要なんですよ。信念がつかないと、万難を突破してもその理想の完成成就へと猛進しようとする力が、分裂しちまうんだ

確固とした、強固として動かざる人生観を持つことが必要なのだ。そのためには、何をおいても、まず第一に「自分が何者か」ということがわからなければだめなんだ

絶対に消極的な言葉は使わないこと。否定的な言葉は口から出さないこと。悲観的な言葉なんか、断然もう自分の言葉の中にはないんだと考えるぐらいな厳格さをもっていなければだめなんです

人生は心であり、観念であります。これこそが、あなた方の人生を極楽にもし、また地獄にもすることができうる、唯一のものなんです

どこまでも人間をつくれ。それから後が経営であり、あるいはまた事業である

現実はどこまで行っても、現実の力以外のものでは解決できない

とにかく、他人の喜ぶような言葉や行いを、人生の楽しみとするという尊い気分になって生きてごらん、今日から

いかなる場合にも、他人の心を消極的にするがごとき言行は、絶対になすべきではない
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『中村天風 一日一話』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/456964497X
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■目次■
今回はありません。
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『ネクスト・マーケット』

2005年09月02日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4901234714

本日の一冊は、アマゾン・ドットコムが選んだ2004年全米No.1ビジネス書、『The Fortune At The Bottom Of The Pyramid』の待望の邦訳です。

※参考:『The Fortune At The Bottom Of The Pyramid』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0131467506

企業が中心となって、発展途上国の貧困層を顧客にし、彼らの経済発展も助けるという、従来にない発想で話題となった一冊です。

ボランティア、慈善事業も結構ですが、本来必要なのは、魚を与えることではなくて魚の釣り方を教えること。

そして、できることなら本業の英知をもって貧困をなくすことです。

その点、本書は、実際に事業として成功している企業の事例から、貧困層と共存共栄するための原則やアイデアを導き出しており、じつに意義深い内容です。

なかには、貧困層がブランド物や贅沢品を買っている、といった驚きの事実もあり、従来の貧困層に対するイメージを覆されます。

本書を読んで興味を持った人のために、実際の現地のキャンペーンの様子などが収録されたCD-ROMもついています。

発展途上国の支援に携わる人も、大企業でメセナに携わっている人も、そしてこれから起業する人も、ぜひ注目してほしい一冊です。
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■ 本日の赤ペンチェック
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人口の多さからいえば、貧困層はかなりの潜在的購買力を持っている

BOPの消費者と裕福な人々で生活コストに格差ができる理由は、「非効率な販売網と地元の中間搾取業者により、貧しいがゆえの不利益を強いられている」という事実

※BOP:Bottom Of the Pyramid

彼らの可処分所得の使い道は、衛生用品や清潔な水道水、より快適な住居ではなく、従来の「贅沢品」と見なされる商品である

消費や選択の幅を広げるため、BOP市場で急速に発達しているアプローチとは、一回分の「使いきりパック」

BOP市場の基本となるのは「パッケージ単位が小さく、一単位あたりの利潤も低い。市場規模は大きいが、少ない運転資本でも利益を出せる」ビジネスである

◆BOP市場におけるイノベーション12の原則 ※一部紹介
1.コストパフォーマンスを劇的に向上させる
3.規模の拡大を前提にする
5.求められる機能を一から考える
6.提供するプロセスを革新する
7.現地での作業を単純化する
10.消費者特性に合うユーザー・インターフェースを設計する

BOPに対する仕事が「企業にとって中心的な仕事」と見なされなければ、優れた管理職は本気で取り組まない

社会に中間層と見なされる人々が何人いるかが経済発展の尺度となる。さらに重要なことは、社会変革は、中間層のライフスタイルを目指そうと思う人が何人いるかによるのだ
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『ネクスト・マーケット』
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■目次■
日本語版 訳者まえがき
はじめに
PART1 知られざる巨大市場
第1章 経済ピラミッドの底辺に眠る巨大市場
第2章 BOP市場におけるイノベーション
第3章 世界規模のビジネスチャンス
第4章 富を創造する経済エコシステム
第5章 市場を機能させる条件
第6章 社会を変革する経済開発
PART2 ケース・スタディ 12の事例に学ぶイノベーション
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『クリティカル・ワーカーの仕事力』

2005年09月01日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478312184

本日の一冊は、日本人には無理だと言われた大企業向けERPパッケージ・ソフトウェアの開発に成功し、急成長を遂げた、ワークスアプリケーションズの仕事術と人材育成の秘密を明かした一冊です。

著者は、マッキンゼー・アンド・カンパニー、ネオテニーなどを経て、現在IT系ベンチャー企業への投資、育成支援を行っている、株式会社カスケードの赤堀広幸さん。

ワークスの急成長を支えた人材およびマネジメントを解説しながら、個人が自分の能力を最大限発揮するための仕事のやり方、そしてキャリア指南を展開しています。

5つの「ワークスウェイ」をはじめ、「クリティカル・ワーカー」になるための方法論や心構えが示されており、ビジネスパーソンにとっては日々の仕事を見直す、良いきっかけとなるでしょう。

若干、ワークスの宣伝色が強いのが気になりましたが、それを除けば、具体的な内容で、働く側、マネジメントする側双方にとって参考になります。

現在の仕事でくすぶっている方、さらなる飛躍を目指す方にはぜひ読んでいただきたい一冊です。
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◆クリティカル・ワーカーの特徴
・一緒に仕事をしていてお互いにインスパイアされる
・相手の考えを認め合いながらも、決して相手の説明を鵜呑みにはしない
・すべての問題を本源的に考え、浅い考えが何一つない
・物事を正しく進めたいため、問題を放置したまま先に進めることができない
・思考がワープするため、(普通の人には)気まぐれに見える
・適当に手早く、前と同じ仕事を繰り返すことができない

問題を見過ごさない姿勢こそが、ブレークスルーのチャンスを見出し、それを実現させる最初の出発点

◆5つの「ワークスウェイ」
1.他責NG:あらゆる問題を、他者、環境、時間などの制約条件のせいにせず、自分の問題としてとらえる
2.なぜなぜ思考
3.コンティンジェンシー・プラン:あらかじめシナリオを考え尽くす
4.ブレークスルー思考
5.ヒューマンスキル

ブレークスルーを実現するためには、「いつ」を先に考える習慣を持っておくことが必要だ。時間をはっきりとイメージすると、具体的な打ち手のアイデアがどんどん湧いてくるからだ

クリティカル・ワーカーはブレークスルーにチャレンジする際に、まずは現実を無視して考える。現実を見て「できない理由」を考える前に、自分の頭の中で「理想」を考えるのだ

ひたすら自分の頭だけを使って考えていると、他者を巻き込むことを忘れてしまうという弊害を招いてしまう危険がある

納得で人を動かすには、動かしたい相手のことを理解する必要がある

最も優秀な人材に、成長にとって無駄な時間を一切過ごさせない他者を巻き込んで大きな仕事を実現するためには、個々人のスパイ
クを掛け算して大きな仕事をつくれる「一流のプロデューサー」になる必要がある
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『クリティカル・ワーカーの仕事力』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478312184
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■目次■
目次
はじめに―「100人に1人しかできない仕事」をする
1章:クリティカル・ワーカーという人材像
2章:自分たちにしかできない仕事
3章:クリティカル・ワークの実際
4章:ブルークスルーの方法論
5章:クリティカル・ワーカーを目指す者への指針
6章:クリティカル・ワーカーを興奮させ続ける
解説:「クリティカル・ワーカー」という選択─ヘッドハンターの視点から
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