http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4870318059
フォーブスの億万長者ランキングを見ていると、ビル・ゲイツやウ
ォーレン・バフェットなどの有名人の間に、一体この人は誰なんだ
ろう? という人物の名を発見することがあります。
本書のターゲットとなった世界第5位の大富豪、アルワリードもま
た、そんな人物の一人です。
アルワリードは、世界一の投資家、ウォーレン・バフェットと同様、
投資で財を成した人物で、シティバンクの再生やホテルビジネスへ
の投資で知られています。
本書は、そんなアルワリードの素顔を世界で初めて明らかにした、
貴重な一冊です。
多くの大富豪がプライベートをひた隠しにするのに対し、アルワリ
ードは、そのゴージャスなプライベートライフをありのままに公開。
それが本書の魅力のひとつになっています。
期待していた投資手法に関しては、「底値買い」「バイ・アンド・
ホールド」という以外、さほど目新しい点は見られませんが、ナン
バーワンブランドを買うことへのこだわり、ビジネスの本質を見抜
く洞察力には、非凡なものを感じます。
ただ正直、これだけの大人物を描き切るには、書き手の力量が及ば
なかったと言わざるを得ません。
とはいえ、本書には大富豪アルワリードの生活をビジュアルで体感
できるDVDがついており、こちらは必見。
世界レベルの大富豪の生活を疑似体験できる、という意味で貴重な
映像ではないでしょうか。
600ページのボリュームに加え、貴重なDVD付。これで1800円なら、
買わない手はないと思います。
------------------------------------------------------------
▼ 本日の赤ペンチェック ▼
------------------------------------------------------------
「戦闘服を買うのが好きだったけど、それはリーダーだという印象
を与えられるからよ。また、お母さんから毎日お小遣いをもらうと、
必ず近所の貧しい人たちのところに行って分けてあげていたわ」
(おばのバヒージャ)
「トイレやバスルームの掃除をして、朝六時に朝食を取る。レンズ
豆のスープや缶詰のスパゲティ、クラフトチーズを食べて、夜六時
に寝る。生活はがらりと変わったよ。スケジュールもびっしり詰ま
っていたしね。それ以来、私生活でもしっかり予定を立てて行動す
るようになったんだ。ここが人生のターニングポイントだったんだ
よ」(陸軍士官学校での経験を経て)
アルワリードは、契約を円滑に進めるために現地でコーディネート
をしたり面倒な手続きの世話をしたりしてただリベートを受け取る
のではなく、プロジェクトに出資をし、儲けの大半を再投資した。
このように儲けが出たらただそれを使い込むのではなく、慎重かつ
戦略的に再投資をするというやり方が、やる気満々で頭脳明晰な若
き事業家に莫大な見返りを与えたのである
「これが実に面白い話でね。湾岸戦争の真っただ中にその土地を買
ったんだけど、地主がパニックに陥って、当初の言い値の三分の一
で売ってくれたんだよ(中略)その三分の一にキングダムセンター
を建てたんだよ。ヨーロッパ、中東、そしてアフリカで一番の高層
ビルをね。残りの三分の二は三年後か四年後に売却したんだけど、
リターンは四〇〇%を超えていたよ」この大胆かつ戦略的な不動産
取引によって、アルワリードはあっという間にサウジアラビアの首
都で個人としては最大の地主の座に就いたのである
「USCBを買収したのは、それで実業界の中枢に入り込むことが
できるからだ。銀行にいると何でも見えてくるからね。建設、農業、
製造、貿易、商業、何にでも関与することができるからだよ」
「基本的には、まず王子のリクエストで企業を調べ、”優良企業”
なのかそうでないのか――つまり、優れた経営が行われているかど
うか、世界的なブランドというだけでなく競争上優位にある企業な
のかどうか――を見極めるんです。次に、いけそうな”買いのエン
トリーポイント”を決めるんです」(シティグループ マイク・ジェンセン)
◆アルワリードの教訓
1.相場を追わないこと
2.”優良”な投資をしないこと。辛抱強く待って”極上”の投資をすること
3.とくに多額を投資する場合には、流動性を最優先すること
4.どんな投資でも、自分とその信託の純資産額の一%を上限にすること
------------------------------------------------
『アラビアのバフェット』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4870318059
------------------------------------------------
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃▼目次▼
┃
┃ まえがき ジミー・カーター米元大統領
┃ はじめに
┃ 第1章 ビッグニュースになる
┃ 第2章 幼少期の王子
┃ 第3章 ブラックゴールドラッシュ
┃ 第4章 成功への意欲
┃ 第5章 視野を広げて
┃ 第6章 王子、キングダム、そして経営難のシティ
┃ 第7章 シティの壁を越えて
┃ 第8章 家族との時間
┃ 第9章 大家族
┃ 第10章 ビジネスの王国
┃ 第11章 アラブ人とアメリカ人
┃ 第12章 東西の架け橋になる
┃ 第13章 祈りの呼び掛け
┃ 第14章 貧しき人に扉を開けて
┃ 第15章 掘り出し物を狙う億万長者のライフスタイル
┃ 第16章 政治という仕事
┃ 第17章 砂漠のプリンス
┃ 謝辞
┃ 補遺
┃ 訳者あとがき
┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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フォーブスの億万長者ランキングを見ていると、ビル・ゲイツやウ
ォーレン・バフェットなどの有名人の間に、一体この人は誰なんだ
ろう? という人物の名を発見することがあります。
本書のターゲットとなった世界第5位の大富豪、アルワリードもま
た、そんな人物の一人です。
アルワリードは、世界一の投資家、ウォーレン・バフェットと同様、
投資で財を成した人物で、シティバンクの再生やホテルビジネスへ
の投資で知られています。
本書は、そんなアルワリードの素顔を世界で初めて明らかにした、
貴重な一冊です。
多くの大富豪がプライベートをひた隠しにするのに対し、アルワリ
ードは、そのゴージャスなプライベートライフをありのままに公開。
それが本書の魅力のひとつになっています。
期待していた投資手法に関しては、「底値買い」「バイ・アンド・
ホールド」という以外、さほど目新しい点は見られませんが、ナン
バーワンブランドを買うことへのこだわり、ビジネスの本質を見抜
く洞察力には、非凡なものを感じます。
ただ正直、これだけの大人物を描き切るには、書き手の力量が及ば
なかったと言わざるを得ません。
とはいえ、本書には大富豪アルワリードの生活をビジュアルで体感
できるDVDがついており、こちらは必見。
世界レベルの大富豪の生活を疑似体験できる、という意味で貴重な
映像ではないでしょうか。
600ページのボリュームに加え、貴重なDVD付。これで1800円なら、
買わない手はないと思います。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「戦闘服を買うのが好きだったけど、それはリーダーだという印象
を与えられるからよ。また、お母さんから毎日お小遣いをもらうと、
必ず近所の貧しい人たちのところに行って分けてあげていたわ」
(おばのバヒージャ)
「トイレやバスルームの掃除をして、朝六時に朝食を取る。レンズ
豆のスープや缶詰のスパゲティ、クラフトチーズを食べて、夜六時
に寝る。生活はがらりと変わったよ。スケジュールもびっしり詰ま
っていたしね。それ以来、私生活でもしっかり予定を立てて行動す
るようになったんだ。ここが人生のターニングポイントだったんだ
よ」(陸軍士官学校での経験を経て)
アルワリードは、契約を円滑に進めるために現地でコーディネート
をしたり面倒な手続きの世話をしたりしてただリベートを受け取る
のではなく、プロジェクトに出資をし、儲けの大半を再投資した。
このように儲けが出たらただそれを使い込むのではなく、慎重かつ
戦略的に再投資をするというやり方が、やる気満々で頭脳明晰な若
き事業家に莫大な見返りを与えたのである
「これが実に面白い話でね。湾岸戦争の真っただ中にその土地を買
ったんだけど、地主がパニックに陥って、当初の言い値の三分の一
で売ってくれたんだよ(中略)その三分の一にキングダムセンター
を建てたんだよ。ヨーロッパ、中東、そしてアフリカで一番の高層
ビルをね。残りの三分の二は三年後か四年後に売却したんだけど、
リターンは四〇〇%を超えていたよ」この大胆かつ戦略的な不動産
取引によって、アルワリードはあっという間にサウジアラビアの首
都で個人としては最大の地主の座に就いたのである
「USCBを買収したのは、それで実業界の中枢に入り込むことが
できるからだ。銀行にいると何でも見えてくるからね。建設、農業、
製造、貿易、商業、何にでも関与することができるからだよ」
「基本的には、まず王子のリクエストで企業を調べ、”優良企業”
なのかそうでないのか――つまり、優れた経営が行われているかど
うか、世界的なブランドというだけでなく競争上優位にある企業な
のかどうか――を見極めるんです。次に、いけそうな”買いのエン
トリーポイント”を決めるんです」(シティグループ マイク・ジェンセン)
◆アルワリードの教訓
1.相場を追わないこと
2.”優良”な投資をしないこと。辛抱強く待って”極上”の投資をすること
3.とくに多額を投資する場合には、流動性を最優先すること
4.どんな投資でも、自分とその信託の純資産額の一%を上限にすること
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┃▼目次▼
┃
┃ まえがき ジミー・カーター米元大統領
┃ はじめに
┃ 第1章 ビッグニュースになる
┃ 第2章 幼少期の王子
┃ 第3章 ブラックゴールドラッシュ
┃ 第4章 成功への意欲
┃ 第5章 視野を広げて
┃ 第6章 王子、キングダム、そして経営難のシティ
┃ 第7章 シティの壁を越えて
┃ 第8章 家族との時間
┃ 第9章 大家族
┃ 第10章 ビジネスの王国
┃ 第11章 アラブ人とアメリカ人
┃ 第12章 東西の架け橋になる
┃ 第13章 祈りの呼び掛け
┃ 第14章 貧しき人に扉を開けて
┃ 第15章 掘り出し物を狙う億万長者のライフスタイル
┃ 第16章 政治という仕事
┃ 第17章 砂漠のプリンス
┃ 謝辞
┃ 補遺
┃ 訳者あとがき
┃
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