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『負けない交渉術』

2007年01月30日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478733465

本日の一冊は、アメリカの日系企業約100社をクライアントに持ち、
日々タフな交渉を重ねている辣腕弁護士が、交渉の現場で使える考
え方とテクニックを紹介した一冊です。

この分野には、『ハーバード流交渉術』など名著がいくつかありま
すが、本書は完全に現場のテクニックに特化した一冊。

※参考:『ハーバード流交渉術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4837903606

取引の交渉に時間を使わせる(埋没費用の法則)、図々しすぎるく
らいのところから交渉を始める(アンカリング)、「ノー」と言わ
ず、「イエス・イフ」と言うなど、有効なテクニックがいくつも紹
介されており、ビジネスマンならぜひ押さえておきたいところです。

海外の翻訳モノと比べ、日本人の性格を踏まえた上で納得できるよ
うに書かれているのが本書の最大のポイント。

もっときわどいテクニックについて書かれた本もありますが、交渉
の基本と心構えをわかりやすくまとめたという点で、おすすめでき
る一冊だと思います。

さらりと読めるので、研修用にも使える本ではないでしょうか。

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■ 本日の赤ペンチェック
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交渉において大事なのは、テクニックではなく”考え方”

取引の交渉に時間を使えば使うほど、その取引を成立させたくなる

交渉においては必ず譲歩する。だから譲歩する余地を、あらかじめ
取っておく

裁判を「争いを解決するための最後の手段」と考える必要はない。
当事者同士で不一致があったとき、それを話し合いで解決できなけ
れば、第三者に間に入ってもらい、その判断にしたがう、というの
が裁判の本質。その本質を理解して、もっと有効に使うべきだろう

予算以上の出費とならないようにするには、最終決定権のある人が
交渉に出てはいけない。交渉は別の人がやるべきなのだ

堂々と言うべきことを伝え、フェアな取引を目指す。むしろフェア
な取引をするために一歩も譲らないという態度をとれば、相手から
尊敬され、それゆえに仲良くなれるものだ

自分の手の内を隠す、カードを温存する、本音を話さない、という
ことで構わない。それは決して悪いことではない。むしろそうすべきだ

嘘はダメ、ただし真実をすべて伝える必要はない

交渉の力関係はどういった要素で決まるか? 取引における需要と
供給のバランスは、その重要な要素だ。供給側にとっては、自分の
供給する物への需要が多ければ有利になる

交渉の場では、このように相手に先にオファーさせよう。そうすれ
ば交渉を、自分に有利な条件でまとめることができるはずだ

「ノー」と言うな、「イエス・イフ」と言え

最初の譲歩は、あなたにとっての「最大の譲歩」であるべきで、そ
の後は徐々に、譲歩の幅を小さくしなければならない

自ら交渉期限を設けるのは、得策ではない。なるべく避けよう

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『負けない交渉術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478733465
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■目次■

はじめに
第1章 勝ち方を知っている人しか勝つことはできない!
第2章 敵を知る前に己から
第3章 あなたは自分の望みをつかむことができるか
第4章 どんな局面でも優位な状況をつくる
第5章 交渉の前から交渉は始まっている
あとがき

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