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『投資バカにつける薬』

2006年06月23日 | Weblog
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062820102

本日の一冊は、外資系の金融会社を渡り歩き、現在は楽天証券経済
研究所の客員研究員を務める著者が、株式投資のシビアな現実を歯
に衣着せずに語った注目の新刊です。

本書でいう「投資バカ」というのは、何も投資について知らない人
のことを指すのではなく、むしろ他人よりも熱心にマネー雑誌など
を読み、金融商品を買っている意識の高い人のこと。

著者によると、むしろこういう人の方が投資でバカを見ることが多
く、本書はその原因と対処法を書いた、個人投資家のための本です。

なぜ、投資信託が不利な商品なのか、チャート分析の何が問題なの
か、ドルコスト平均法の問題は何なのか…。

証券会社の営業マンが言いそうなセリフの数々と、それに対処する
ための考え方、質問が散りばめられており、一般投資家にとっては
じつにためになります。

ただ、本書を読んでリスクを避けることはできますが、本当に儲け
るためのノウハウは期待できません。また、一部偏見とも思われる
言動に、抵抗感を感じる方もいらっしゃるかもしれません。

他人に見えないものが見える人にとって、リスクはリスクでない場
合があり、その際は、本書で述べられている原則は役に立ちません。
しょせん原則もノウハウもツールも、使う人次第だということでは
ないでしょうか。

とは言え、リスクすら把握できていない投資家にとっては、本書の
内容はじつに示唆に富んでいます。

騙されないためにも、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

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■ 本日の赤ペンチェック
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あらゆる運用商品には一つの共通点があります。それは、すべての
商品は、プロも含めた取引によってマーケットで価格が決定され、
そのマーケットから得られる収益をパッケージングして、売り手と
顧客とで分かち合う構造になっているということです。ですから、
ある運用商品を売ることによって売り手がいくら儲けることになる
のか分からないのであれば、あなたはその商品を理解したとは言えませ


マーケットの世界では「他人から伝えられた情報は価値が低い」と
考えるのが賢明

なぜ「投資信託とはつき合う必要がない」と断言するのかと言えば、
それは手数料が高すぎるから

そもそも意味のあるトレンドというのは事後的にしか分かりません

まず消費者の恐怖心を煽り、「それは大変だ」と思わせたところで、
危機への対応策として自分が売り込みたい金投資やプライベートバ
ンキングなどの運用商品に意識を向けさせる。それが金融業界にお
けるマーケティングの常套手段

マーケットには「損をする人間」が常に存在する

過去のパフォーマンスと将来のパフォーマンスとの間に「相関はない」

◆金融業者が獲得する利益の3分類
1.顧客が納得した手数料による利益
2.顧客の無理解による利益
3.ゼロサム・ゲームで勝利したことによる利益

証券会社のセールスマンは運用の素人ですし、儲かる銘柄をアドバ
イスする能力などない

◆REITについて
借り入れ比率が上昇しているということは、有利な投資物件が減って、
利回りが減少傾向にあることを意味しています

毎月分配型のファンドのほとんどは、運用で期待できる自然な利回
り以上の分配を行うために、元本割れしやすくなっています

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『投資バカにつける薬』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062820102
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■目次■

第1部 「常識への問いかけ」編 その常識、ホントは間違いだらけ!
第2部 「情報への問いかけ」編 情報に踊る人は儲からない
第3部 「流行への問いかけ」編 流行に乗ろうとすると火傷する

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