*今日は詩集にも収めた「水月」を掲載します。
水月
水に映る
透明な真夜中の月影は
見えるのではなく感じるだけ
やぶれかぶれの感情を引き延ばし
揺れて、ちぎれて
半透明のくらげのいのちをみすかすかのように
世界滅亡を叫ぶ予言者が
降ってでるから
迷惑な植民地のひとびとは
遙か遠く
想像だけの水の中
月影に揺れる
逃走や闘争の無駄な氾濫に
しったかぶりの心痛は恥の上塗りにちがないけれど
生きるが勝ち
夕べみた夢からのがれられず
揺れて、よじれて
水底に眠る小石などを砕き舞い上がる白い煙と
月影に曇る思案が
およそ礼儀知らずの
まだ青く不機嫌な坂の上の果実に
おびえている
水月
水に映る
透明な真夜中の月影は
見えるのではなく感じるだけ
やぶれかぶれの感情を引き延ばし
揺れて、ちぎれて
半透明のくらげのいのちをみすかすかのように
世界滅亡を叫ぶ予言者が
降ってでるから
迷惑な植民地のひとびとは
遙か遠く
想像だけの水の中
月影に揺れる
逃走や闘争の無駄な氾濫に
しったかぶりの心痛は恥の上塗りにちがないけれど
生きるが勝ち
夕べみた夢からのがれられず
揺れて、よじれて
水底に眠る小石などを砕き舞い上がる白い煙と
月影に曇る思案が
およそ礼儀知らずの
まだ青く不機嫌な坂の上の果実に
おびえている