鳥取県 曹洞宗 松風山 永明寺

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道竹城トンネルの工事はじまる

2012-12-20 19:09:56 | 道竹城と永明寺
  本日、新井地区に鳥取県東部総合事務所県土整備局から“国道178号(岩美道路)の「道竹城トンネル」の工事及び浦富側の工事着手に関して(お知らせ)”という文書が配布されました。道竹城トンネル(延長:1,187m)は、駟馳山バイパスの本庄地区から岩美道路の浦富地区に抜けるトンネルです。平成25年から本格的なトンネル掘削を開始して、平成26年夏頃に浦富側まで貫通するそうです。
  永明寺は、この道竹城の上屋敷に建っています。道竹城は、それまで因幡統治の居城とされてきた岩常地区の二上山城があまりに峻嶮であったため、川下の新井地区に新たに築城されました。1540年頃の築城とされていますから、永明寺が開創される110年ほど前です。かつて「殿様往来」とよばれていた永明寺の前を通る道ぞいや周辺には、庄司、下屋敷、中屋敷、上屋敷、大切戸、兵主など城に由来する地名が字として残っています。
  道竹城とは直接かかわりありませんが、永明寺の建つ新井地区の上屋敷の地からは、1951年11月25日に「上屋敷銅鐸」(京都国立博物館蔵・二区流水紋銅鐸)が出土しました。「上屋敷銅鐸」は、兵庫県神戸市灘区桜ヶ丘町で1964年12月10日に出土した国宝「桜ケ丘銅鐸群」(神戸市立博物館蔵)中の3号銅鐸および島根県雲南市加茂町岩倉で1996年10月14日に出土した国宝「加茂岩倉銅鐸群」(文化庁所有・島根県立古代出雲歴史博物館保管)中の31号、32号、34号銅鐸などと同笵であることが解明されています。銅鐸が出土するような土地柄ですので、新井地区あたりには多くの古墳も点在しています。
  上述のことから、永明寺のあるあたりは、銅鐸がもちいられていた弥生時代、巨濃郡とよばれるようになった律令国家のころ、岩井郡(いまの岩美郡)とよばれるようになった近世をつうじて交通の要衝、地域の人々が集う土地であったことがわかります。この道竹城トンネルが開通すると、永明寺へのアクセスは格段に向上します。というのも、駟馳山バイパスの岩美IC(仮称)と岩美道路の浦富IC(仮称)に永明寺ははさまれているからです。鳥取市側と兵庫県側の両方から物流、地域間交流とも盛んになることでしょう。とても楽しみです。

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