ここではないどこかへ -Anywhere But Here-

音楽・本・映画・サッカーなど興味の趣くままに書いていきます。

Bobby Caldwell

2006-07-20 23:05:32 | 音楽
曇り。

もう15年も前になるだろうか。Bobby Caldwellの名前を聞くと
ニューヨークを旅行したときに当時日本で大ヒットしていた『Heart Of Mine』のカセットを持って行ってウォークマンで聴いていたことを思い出す。
ケネディ空港からマンハッタンへと向かうタクシーの中でBobby Caldwellのあの鼻にかかった歌声を聴いたとき、
ああニューヨークに来たな、とちょっとした感慨にふけってみたりした。

このアルバムはAORの古典的名作といってもいいだろう。デビューアルバムにして同時に彼の代表作でもある。
K.C.& The Sunshine Bandで知られるマイアミのTKレーベルから原盤がリリースされていることからも分かるとおり、
マイアミ・ソウルとして売り出そうとされたのだ。
なんとなくStevie Wonderあたりを意識した曲調やソウル・マナーを取り込もうとしたあとが伺える歌い方。
ただ、彼の場合にはブルーアイド・ソウルの範疇を超えたスマートさがある。
「Can't Say Goodbye」の流れるようなリズムとメランコリックなメロディとの調和や、
「風のシルエット(What You Won't Do For Love)」などから匂いたつ都会の陰影などはBobby Caldwellの真骨頂ともいえる。

20代の頃週末の夜になるとこんな音楽をBGMにしながら首都高速を意味もなくドライブしたことを思い出す。
バブルな懐かしい思い出・・・。