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ここではないどこかへ -Anywhere But Here-

音楽・本・映画・サッカーなど興味の趣くままに書いていきます。

ワールドカップ 決勝トーナメント ドイツ対スウェーデン(ミュンヘン)2-0

2006-06-26 20:41:30 | サッカー
曇り時々雨

ワールドカップは決勝トーナメントに入り佳境を迎えた。
ここからは予選を勝ち抜いた強豪同士が文字通り死闘を繰り広げることになる。
グループリーグのように引き分け狙いというようなことはないので、ここから準決勝あたりまで最高のマッチアップが見られる。
ここからが本当の意味でのワールドカップである。

最初に登場するのは開催国ドイツ。
開幕前のドイツは日本を相手にあわや敗戦というところまで追い込まれ不安視されたが、本番のグループリーグでは徐々に調子を上げてきた。
初戦こそコスタリカに2失点と守備の不安定さが浮き彫りになったが、ポーランド、エクアドルと完封して課題は修正してきた。
アタッカー陣もクローゼが好調。特に3試合目ではバラックとのコンビでDFの裏を狙う攻撃が功を奏した。
開幕前の不安はほぼ払拭されたといっていいだろう。
一方のスウェーデンは苦しみながら何とか2位通過で決勝トーナメントに食い込んだ。
初戦のトリニダード・トバゴとはスコアレスドロー、続くパラグアイ戦では相手の堅守にはばまれ、
またしてもスコアレスドローと思われた終了間際に決勝点を挙げて辛くも勝利。
最後のイングランド戦でもあわや、と思われた終了間際に同点に追いつくなど、驚異の粘りを見せながらも苦しい戦いを強いられてきた。
ラーション、イブラヒモビッチが不完全燃焼だったことが大きい。

試合は序盤からドイツが押し込む展開。クローゼ、ポドルスキといった前線が好調。
開始4分でポドルスキのゴールが決まり優位な展開。さらに12分にもポドルスキに追加点を奪われた。
スウェーデンはラーション、イブラヒモビッチにボールが収まらず受けにまわり苦しい展開。
35分にはルチッチが2度目の警告で退場。これで完全に防戦一方となった。
スウェーデンは後半、ラーションがPKをはずしたのが大きかった。
終わってみればドイツが危なげなく勝利した。スウェーデンは先制されてからの退場という不運に見舞われたのが残念だった。
粘りでここまで勝ち上がってきただけに、もう少し見てみたい気がしていたのだが。

ワールドカップ グループリーグ トーゴ対フランス(ケルン)0-2

2006-06-24 20:55:07 | サッカー
フランスの苦戦はなんとなく予想できた。苦しみながら予選を勝ち抜き、ジダンやマケレレ、テュラムが代表に復帰した。
若手が育たず、ジダンの功罪がささやかれるフランスは日本にも重なる。
ドイツでのフランスもそういう不安を払拭できないまま、スイスとスコアレスドロー、韓国には終盤で追いつかれ、
このトーゴとの最終戦で2点差をつけて勝たなければならないところまで追い込まれたのも日本にそっくり。
ただ、日本の最終戦がブラジルだったのに対し、フランスにとってのそれは予選敗退が決まっているトーゴ。そのあたりがどう作用するのか。
なんとしも勝たなければならないフランスと、旧宗主国に対して一矢を報いたいトーゴがどう戦うかも興味深い一戦となった。

とにかくフランスの勝ちたいという執念が序盤から湯気のように立ち上がってきた。
ジダンを出場停止で欠いたフランスはアンリとトレセゲのツートップで臨んできた。
ツートップにしたことでターゲットが増え、さらに縦パスを早く入れて一気に畳み掛ける攻撃が功を奏し、何度もチャンスを作る。
とにかく前へ前へという思いが全員から伝わってくる。
一方のトーゴは組織的な守備でしっかり守り、アデバヨルにボールを集めて少ない好機を活かそうとした。

フランスは何度も決定機をつくりながらフィニッシュの精度を欠き前半はスコアレス。
攻めながら点が入らないことで焦りが生じるのではないかと思ってみていたが
後半の10分にヴィエラの振り向きざまのシュートがゴールネットを揺らした。
これ以上入らなかったら本当にバランスを崩すのではないかと懸念されたぎりぎりのタイミングだったように思う。
これで楽になったフランスが、トーゴのカウンターをしのぎながら更に6分後アンリが追加点を決めた。

その後は決して急がないフランスが巧みな試合運びで危なげなく勝った。
後がなかったフランスはとにかく勝つために全員が同じ気持ちで戦った。
2点差が欲しい試合で本当に2点差で勝った。これこそがワールドカップで勝ち抜くメンタリティである。

フランスはジダンを欠いたこの試合のほうが試合の出来が良かった。
ジダンが持つと中盤がスローダウンしてしまい、アンリのスピードが減殺されてしまっていたが、
この試合では、トレセゲとの役割分担がうまく機能して、攻めにまわるとすぐに前線にボールが収まった。
この試合が非常にいいものだっただけに今後決勝トーナメントでジダンをどのように使いこなしていくのか、ドメニク監督の手腕が試される。

ワールドカップ グループリーグ 日本対ブラジル(ドルトムント)1-4

2006-06-23 22:43:12 | サッカー
曇り。

ワールドカップ予選も時間が許す限り見てはいるのだが、感想をなかなか書けずにいる。
時差があるのでどうしても書く時間がないのだ。ワールドカップ期間中は1日が48時間欲しいと思う。
日本対クロアチア戦以降、どうもペースが狂って書けずにいる。

日本の挑戦が終わった。ジーコとの4年間が終わった。
何か釈然としないまま終わってしまった感がある。結局我々が乗り越えられなかったものは何だったのか。
それは試合を見ていて何度も感じたことのなかにあるような気がする。

オーストラリア戦で3点を奪われた10分。勝たなければ後がないと分かっていたクロアチア戦でのどこか気の抜けたような戦い。
そして僅か30秒を守りきれなかったブラジル戦での前半の1失点。

世界との力の差以前に何かが欠落していた。それは強いてあげるならば「意志」のありようではなかったか。
意志を剥き出しにして表現することは、民族としての我々が苦手とするところである。
もちろんそれを「日本人であるから」ということのせいにしたくはない。
しかし体力でも技術でも劣る我々が世界と伍していくためには、その前提として強い意志を持っていることが最低の条件であるような気がする。
意志のあるところにしか結果はついてこない。そのことを強く感じた大会であった。

そして、その意志が見えなかったことに歯噛みをするような思いが残ってしまったのだ。釈然としない思いが残ってしまったのだ。
選手たちは限界まで走りきったか。ピッチに思いを残すようなことはなかったか。
日本のサッカーを、自分のプレーを迷うことなく表現できていたか。
この大会での日本からは結局、見ている者の魂を揺さぶるようなひりひりとするような緊張感を、ついに味わうことなく終わってしまったのだ。
そのことに最も悔いが残ってしまった。

ワールドカップが終われば私たちの手にまた日常のサッカーが戻ってくる。
まずはそのJリーグが強くならなければいけない。日本のサッカーの新たな挑戦をゆっくりと見守っていこう。
4年後に向けた新しい日々が始まる。Next One!

ワールドカップ グループリーグ 日本対クロアチア(ニュルンベルク)0-0

2006-06-19 23:02:31 | サッカー
晴れ。

暑さというコンディションの中で結果的にはよくやった試合だったと言える。
この試合だけを純粋にみれば強豪クロアチアにスコアレスながらも引き分けたというのは大きい。
あくまでもこの試合だけを見ればである。
仮定の話をしてもしょうがないが、オーストラリアにもし勝っていればという想定でこの試合を見るならば、
引き分けられたのは彼我の実力の差を見れば十分な成果だったのだろう。
しかし、グループリーグ突破ということを考えれば、絶対に勝たねばならない試合だった。
日本が引き分け、ブラジルがオーストラリアに快勝してかろうじて望みを繋いだが、決勝トーナメントへの勝ち上がりは極めて厳しくなった。
しかし、これである意味、すっきりしたというのも事実だろう。ブラジルには勝たなければいけない。
勝つためにはリスクを冒してでも攻めなければいけない。戦い方は明確になった。
しかも相手はブラジル。ブラジルにとっては消化試合になってしまったが、世界王者を相手に捨て身で真っ向勝負を挑める機会なんて、そうあるものではない。
その開き直りがもしかしたら何かを起こすかもしれない。
言い古された言葉だが、サッカーでは何が起こるかわからないのでである。

クロアチアとの試合で最後まで消化し切れなかった課題は決定力だった。
これは代表に限らず日本のサッカー界の課題でもあるだろう。
金子達仁氏が「FWというのは、味方がシュートを打つときにそのボールが跳ね返って、自分のところにこないかと思うようなところがなければだめだ。
1-0で勝つよりも自分が決めたハットトリックで負けるほうにより満足するようなメンタリティこそがFWに求められている」というようなことを語っていた。
考えてみればそうしたある種の倣岸さは日本人が最も苦手とするところでもある。
強引さ、失敗を恐れないタフさ、思い切り・・・。こういうメンタリティでもって振り抜かれたボールこそがネットに吸い込まれる。
象徴的なシーンは加地からのグラウンダー気味のクロスを絶妙なタイミングで抜け出してきた柳沢のシュートシーンだった。
GKが飛び出していたため、きっちりと当てればゴールできたはずである。
しかし、ここで柳沢はアウトサイドでGKの左を狙うような難しいシュートを打ってきた。
そのボールが流れてこのゲーム最大のチャンスを失った。
何か最後のところで弱さや迷いが出てしまったような気がする。

オーストラリア戦の反省からか、日本は前半からポゼッションを高めてボールを廻すことを意識していた。
このような過酷な暑さのなかでは、人よりもボールを動かして相手を疲れさせるのが得策だ。
クロアチアの寄せはそれほどタイトではなく、ある程度日本の思うように試合がコントロールできたのではないか。
ただ、シンプルで速いカウンターは脅威だった。
宮本がペナルティエリア内で相手を倒してしまい、PKを与えたシーンなども、マークに付ききれず振り切られそうになったところを止めに行ったものである。

川口の度重なるファインセーブと中澤の必死のクリア、相手の凡ミスにも助けられたが、先に相手が疲れてきていたにも関わらず、最後のところで崩せなかった。
小笠原、中村あたりが前に飛び出してクロスを受けるような動きをすればもっと前線が活性化したと思うし、
動きの悪かった高原をもっと早く代えて、高さもあり前線で掻き回してくれる巻を投入すれば、違った展開もあったと思う。
いずれにせよジーコの起用には序列があって、相手や局面によらずああいう選手起用になったのだろう。

もう何を言っても始まらないが、とにかくがむしゃらにやるだけである。
グループリーグの最終戦を望みがある形で迎えられたことはやはり幸せである。

ワールドカップ グループリーグ スペイン対ウクライナ(ライプチヒ)4-0

2006-06-16 23:13:37 | サッカー
強豪ブラジルや開催国ドイツ、イングランドなどに目が行きがちだが、目立たないながらスペインが強い。
なんと言ってもタレントの宝庫だということにいまさらながら気付かされる。
FWはラウルを中心に、フェルナンド・トレス、ルイス・ガルシア、MFはシャビ、イニエスタ、シャビ・アロンソ、
DFにはサルガド、プジョル、そしてGKはカシージャスら、そうそうたるメンバーである。
この豪華メンバーを持ってすれば優勝も十分狙えると思うのだが、スペインの前評判はやはり今ひとつ。
欧州屈指の国内リーグを持つのに、いつもながらこの国は勝負どころで弱い。
技術や戦術以上にメンタル面で一枚岩になれないのは、やはり複雑な民族事情によるところなのだろうか。
いつも期待を裏切ってきたスペインだけど、やはり彼らが勝てば大会も盛り上がるし今大会こそはいい成績を収めて欲しいと思う。

初戦の相手はACミランのスーパースター、シェフチェンコを擁するウクライナ。
スペインの厚みのある攻撃を凌ぎながら、カウンターからシェフチェンコにボールを集め、
彼のスピードで一気にゴールを狙うというのが理想的な戦術だろう。

序盤から試合の主導権を握ったのはスペインだった。
シャビのCKをシャビ・アロンソがしっかりと決めてまず先制。その直後今度はFKをビジャが決めて、セットプレーから2点を奪取する。

後半に入るとウクライナは退場者を出してしまい直後のPKを決められてしまい、一方的な展開になってしまう。
スペインの組織的なディフェンスも機能し、シェフチェンコへボールが収まらないだけでなく、再三オフサイドの網をかぶせる。
終わってみると終始ゲームを支配したスペインがダメ押しの4点目を加えて余裕の勝利となった。

ウクライナは開き直って次の試合に臨むだけだ。高い位置からプレスをかけてシェフチェンコにボールを集めたい。
一方のスペインはこれで調子に乗りすぎないことだろう。何しろメンタルが作用しやすいだけに、「勝って兜の緒を締めよ」といったところか。

ワールドカップ グループリーグ 韓国対トーゴ(フランクフルト)2-1

2006-06-14 21:37:52 | サッカー
曇り。

韓国がしたたかに生まれ変わった。
アドフォカート監督のもとオランダ流のアグレッシブなサッカーで見事な逆転勝ちを収めた。

序盤から積極的に攻めていたのは韓国だったが、隙を突かれて先制点はトーゴに入った。
画面からは慎重に対処するトーゴに手を焼いているような印象を受けた韓国だったが、
後半早々に試合が大きく動く。トーゴのDFアバロがこの日2枚目のイエローを受けて退場。
直後のFKを見事に決めたのが目下売り出し中のホープ、イ・チョンス。
トーゴの高い壁の上を通り越しすとんと落としたキックはすばらしいものだった。

アン・ジョンファンが入り相手が10人になってからは、前線でタメができて韓国が終始主導権を握る。
4バックにしたことで攻撃が活性化したのだ。そうした中からアン・ジョンファンが決勝点を上げた。

後半も残り10分ほどになってからはバックラインでゆったりとパスを廻すなど
明確に逃げ切りのサインを出し始めた。
極めつけは、ロスタイムに相手陣内で得たFKを蹴らずに、バックパスしたことだ。
このしたたかさはどうだろう。
ワールドカップ予選リーグの初戦は何より勝利が大事であることをきちんと理解したプレーだった。

韓国は大人のサッカーができるようになっていた。前日の日本とはあまりにも対照的な韓国の勝利だった。

ワールドカップ グループリーグ 日本対オーストラリア(カイザースラウテルン)1-3

2006-06-13 21:19:14 | サッカー
曇り。

Jヴィレッジのキャンプのときから、攻撃陣と守備陣の間でどこでボールを奪うのかという議論が交わされたという。
つまり、どういうシチュエーションで守ってどういう場面で攻撃に転じるのかという戦術的なコンセンサスをチームとして共有できたのかどうか。
もっと言えば、攻めと守りをチーム全体で同じベクトルとして意識していたかということである。
そして結局消化し切れなかったその課題がゲームで如実に結果として現れてしまった。
しかもそれは指揮官の迷いを伴って現れてしまったのである。

ジーコはリードして迎えた後半に柳沢を下げて小野を投入した。
中田を一列上げて、ボランチの位置に小野を入れたのである。
小野は攻撃的な選手である。攻撃的な選手を守備的な位置に入れるということが
何を意味しているのか最後までわからなかった。
FWを一枚削ってまで入れた小野によって意味するところが、1点を守りきるのかさらにもう1点を取りに行くのか見えなくなってしまったのである。
先制してオーストラリアが前に出てきたとことで前線が活性化し始めていたこともあってか、
もう1点を取りに行こうとした前線と、カウンターを怖がって引いて守ろうとした守備陣との間が間延びして、オーストラリアにボールが収まる。
おまけにヒディンクは、次々に攻撃的な長身の選手を送り込んだ。
交代の意図が分からなかったジーコに対して、ヒディンクの意図は明快だった。

柳沢を替えるのであれば投入するのは同じFWの大黒か巻ではなかったか?
それによって攻撃の意図を明確にした上で、さらに攻撃的に行くのなら疲れていた中村に替えて小笠原か、
守備をテコ入れするのなら福西を下げて遠藤という手もあったのではないか。
小野が悪いというのではない。あの時点での小野の役割が明瞭ではなかったのである。

リードされて後手に廻ってからほとんど時間もなくなって、ディフェンスを削ってまで大黒を入れたことで
完全にバランスを崩して余計な3点目まで献上してしまった。
大一番で冷静さを欠いて軸がぶれたとしか言いようのないジーコの采配だった。

結局日本には、残りの10分を凌いで勝つというような、器用な試合コントロールはまだできない。
世の中には、このワールドカップが日本のサッカー界の今後を占う重要な大会であるかのような論調もあるが、まだ3回目である。
最初は参加することに意義があり、2回目は予選免除の自国開催。3回目の今大会で本当の意味での試練を味わうことになったとして、
それが日本のサッカー界の未来を暗くすることでは決してない。
なんと言ってもまだ日本は世界のフットボール界ではひよっこに過ぎないのだ。

大事なことはドイツから今後10年、20年と語り継いでいけるような糧を持って帰ることだ。
そのために残りの2試合は死ぬ気で走って欲しい。本気のブラジルから何かを盗んで帰ってきて欲しい。


ワールドカップ グループリーグ セルビアモンテネグロ対オランダ(ライプツィヒ)0-1

2006-06-12 20:51:32 | サッカー
ドイツはワールドカップが開幕してから急に暑くなったようで、
どの試合も後半の運動量が落ちてきたところをどう凌ぎきるかが難しくなっているようだ。

この試合も先制点を守りきったオランダが凌いで逃げ切った。
オランダはファンバステン監督が若手を積極的に登用して、前回予選落ちからの雪辱を果たした。
左サイドのロッベンのスピードのある突破からドリブルで駆け抜け、
予選10試合で1失点の堅守を誇るセルビアモンテネグロから1点をもぎ取る。
飛び道具のロッベンは彼らの大きな武器になるだろう。
しかし持ちすぎる嫌いのあるロッベンとファンニステルローイとの共存がうまくいくのか、不安もよぎる試合だった。

セルビアモンテネグロは東欧の国らしい組織的な戦い方のできるチームだった。
特にオランダの足が止まった後半の攻勢は強力だった。
これから対戦するアルゼンチン、コートジボアールも彼らの堅守をベースにした戦い方には要注意だろう。

ワールドカップ グループリーグ アルゼンチン対コートジボアール(ハンブルク)2-1

2006-06-12 20:46:38 | サッカー
この試合における主役はリケルメとドログバだった。
個人技に長けたアルゼンチン対身体能力で勝るコートジボアールという図式を象徴するかのような二人がともに活躍したのだ。
アルゼンチンは良くも悪くもリケルメのチームだ。
クレスポが押し込んだ1点目のFKもリケルメだったし、サビオラへの鮮やかなスルーパスもリケルメだった。
いささかクラシカルともいわれるリケルメがしっかりと仕事をして結果を出した。

前半で2-0とし地力に勝るアルゼンチンがこのまま一方的に勝つのかと思っていたら、
後半のコートジボアールの怒涛の攻勢はワクワクするものがあった。
特にペナルティエリア内で一度は倒されながらもすばやく起き上がりそれでもボールをキープしたドログバの強靭さには感動さえ覚えた。
反転しながらダイレクトで放ったゴールもすばらしいものがあった。
死のC組と目されているが、見ごたえのある試合だった。負けはしたがコートジボアールのこれからの戦いも楽しみである。

ワールドカップ グループリーグ イングランド対パラグアイ(フランクフルト)1-0

2006-06-12 20:17:33 | サッカー
曇り。

今大会にイングランドがかける意気込みは相当なものがある。
比較的恵まれたグループリーグにいるということもさることながら、それは「勝てる陣容」であることにもある。
ルーニー、オーウェン、ジョー・コール、ジェラードら前線のタレントは文句のつけようがない。
そして主将のベッカムだ。彼が今大会に期するものもまた非常に大きい。
初出場のフランス大会での若さゆえの苦い思い出。続く日韓大会では怪我に苦しんだ。
それだけに主将として迎える今大会は心技体ともにピークであり、この充実したメンバーで悲願を達成したいとの思いは強いはずだ。

結局、順調に回復しているもののルーニーは初戦には間に合わなかった。
しかし、上背のあるクラウチもいるし、まずは問題ないだろう。
パラグアイは前半を何とか凌いで後半の少ない好機を確実にものにしたいところ。しかし、試合は序盤に大きな山場を迎える。
左サイドで得たFKをベッカムが正確にゴール前に蹴りこむ。
まさに第一級のこれぞ、ワールドカップともいうべき鮮やかなキックは、クリアしようとする相手DFに当たってオウンゴール。

後半パラグアイは攻勢をかけるものの、イングランドは引いて相手に持たせ時計の針を進める戦術に出た。
暑さも考慮した老獪な策だ。とにかく初戦は勝つことに徹した。
パラグアイは前半の早い時間にGKのビジャルが負傷退場したのが痛かった。
チャンスは少なくなかっただけに決定力の差が明暗を分けた試合だった。