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幸せに生きる(笑顔のレシピ) & ロゴセラピー 

幸せに生きるには幸せな考え方をすること 笑顔のレシピは自分が創ることだと思います。笑顔が周りを幸せにし自分も幸せに!

「自殺」柳美里著 ”命 宮越由貴奈(小学4年)&よっくんのポエム”

2021-06-29 01:17:08 | 本の紹介
柳美里さんが31歳の時に発行された本です。
24歳の時に高校で“自殺”について講演された内容が主にまとめられています。

・学校にいるのと同じくらい、家にいるのがイヤでした。小学5年のときに母が恋人と暮すために家を出て、私といちばん下の弟は母と、上の弟と妹は父と暮すことになりました。私はその母の恋人とうまくいかなくて・・・。トリュフォーの『大人は判ってくれない』という映画、観たことあります? 少年院のようなところに連れて行かれる途中で、男の子が車から抜け出して海にいくんです。その少年のように学校をエスケープしては、海に行きました。中学2年の冬、今日こそは自殺しようと考えて、埠頭に立ちました。私は全然泳げないから海に飛び込めば溺れるんですが、ちょっとオッカナイ気もしたから、ウイスキーを飲んだんです。でもなぜか浮かびあがって-、死にきれませんでした。

・死ぬのなら、電車に飛び込んだり、高いところから飛び降りたりすれば確実なんだろうけど、その確実な方法を選ばなかったというのは、どこかで死ぬのを怖れていたんだと思います。

・ひとが自殺をする理由はひとが生きる理由ほどあるんです。けれどひとが死を選ぶ本質的な理由は、自己の尊厳を守るという強い動機に支えられている、といえます。自殺は尊厳死であるといってもいいと思います。ひとは、自己を脅かしつづける屈辱を葬り、自己の尊厳を守る権利があるということをおぼえておくべきだと思います。

・私にとって生きることは書くことです。生きる意味が失われば、死を選ぶというのは、当然だと考えています。もし私が書けなくなっても生きなければならない運命にあるとしたら、それは生きながらの死です。

・ぶざまに生きることを拒否するというのは、すべての自殺者の共通の思いだったに違いありません。

・12歳の詩人 岡真史の死『ぼくは12歳』詩集
「ぼくの心」
からしをぬったよ
体に
そうしたら
ふつうになったんだ
よっぽど
あまかったネ
ぼくの心って

「ひとり」
ひとり
ただくずれさるのを
まつだけ

彼の死後発見された日記には、4年生のときにいじめがあって、いじめられたときに岡君はケロッとして、「大したことないんだよ。大人がみんな大げさに騒ぐからいけないのさ」とお母さんにいっていたにもかかわらず、その日記には、「ぼくは今日、〇〇になかされた」「また〇〇にやられちゃった。泣いてしまって恥ずかしかった」などと書いていたんです。

・太宰治
物語を書き綴る以外には能がない。
まるっきり、きれいさっぱり能がない。自分ながら感じている。
・・・
いまは、すべてをあきらめた。何をさせてもだめな男である。確認した。
そうして、自分にも、あまり優れたものとは思われない。たわいのない物語を書いている。

・精神科のお医者さんに、「最近もあのときみたいな感じなんですけど、どうしたら治るでしょうか」と相談したら、「ばかもの」といわれて。「そういう中で書いているんじゃないですか、薬でおさえることはできるけれど、そうしたら、あなたは書けなくなるんじゃないですか」といわれて、どうしようもないなと思いました。

・私の自殺に対する考えの中心をなしているのは、生のなかに死をプログラムすべきだということです。ドクター・キリコについての箇所で、「自殺の衝動を制御したければ死をコントロールする方法を考えるべきだ」と述べたのは、どんなにポジティブに生への意志を持っていても、必ずいつかは死が訪れるのだから、予め死の準備をしておくべきだと言いたかったのです。私は死をプログラムすることが、生きる価値と意味を喪失してしまった現代社会において、自殺をコンロロールする唯一の方法なのかもしれないと考えています。

・私は今日ほど考えることが軽んじられている時代はないと思っていますが、誰でもいつかは死とは何かを考えないわけにはいかないのです。だとすれば、まず生のなかに存在する死を受容することからはじめたらどうかと言いたいのです。

・自殺の理由のほとんどは虚栄とナルシズムがもたらしたものだと思います。ただ、虚栄とナルシシズムが何故に自らの手によって自己を消滅させるほどのエネルギーを生み出すかが問題なのです。私は人間はその二つがなければ生のエネルギー、そして文明を作り出すことができなかったのではないかと考えます。

感想
「JR上野駅」柳美里著 ”2020年の全米図書賞受賞”

確かに自分の尊厳が脅かされてまで生き続ける必要はないのかもしれません。
ただ、自分の尊厳は周りが何と言おうが自分から投げ捨てない限り奪われません。
インド独立の父と言われているガンジーの言葉
「あなたが自ら誇りを投げ捨てない限り、誰もあなたから誇りを奪い取ることはできない」
を自分の言葉としたいです。

自殺する選択肢は個人にあると思います。
でも今実行する前に、まだまだ出来ることがあると思います。
出来ることがないと信じ込んでいるだけのことはないでしょうか。
実際、柳美里さんも自殺未遂したけど、生き残ったので、その後の活動があり、多くの人に力を与えています。
柳美里さんが自殺未遂をして助かったのはたまたまでした。
たまたま自殺未遂が未遂で終わらずに死ぬ人も多くいます。
一人で苦しまないで欲しいです。
誰かに話をする、誰かを頼ることは弱いことではありません。

自殺する前に下記のサイトを見てもらえませんか?
http://inorinohinshitu.sakura.ne.jp/mpdf/denchigakirerumade.pdf
生きたくても生きられなかった少女が残した詩です。

命 宮越由貴奈(小学4年)
いのちはとても大切だ
人間が生きるための電池みたいだ
でも電池はいつか切れる
命もいつかなくなる
電池はすぐにとりかえられるけど
命はそう簡単にはとりかえられない
何年も何年も
月日がたってやっと
神さまから与えられるものだ
命がないと人間は生きられない
でも
「命なんかいらない」
と言って
命をむだにする人もいる
まだたくさん命がつかえるのに
そんな人を見ると悲しくなる
命は休むことなく働いているのに
だから、私は命が疲れたと言うまで
せいいっぱい生きよう

良かったら下記のサイトも見ていただけませんか?
自殺を考える人はとても苦しいと思います。
でも自殺する前にぜひ見て欲しいです。
よっくん のポエム ☆ POEM ☆ ぽえむ
ここにはよっくんが書いてきた心温まる詩が たくさんあります。
よっくんは平成17年12月29日 12歳でお星様になりました。

よっくんのポエム
上記のサイトには、生きたくても生きられなかった子どもたちのことが紹介されています。

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