新・桜部屋

主に伝統芸能観劇記。
その他鑑賞日記

歌舞伎座新開場 杮葺落六月大歌舞伎 (2013/06/16)

2013-08-01 23:07:38 | 歌舞伎鑑賞雑記
第2部
>壽曽我対面
曽我兄弟,前回は團十郎と菊五郎だったなぁと思いつつの海老蔵と菊之助。
立っているだけで物語が完結してしまうほどの造形美。それを見守る工藤祐経の仁左衛門は「あの兄弟(子どもたち)が,大きくなって復讐(立派な芝居)を」と目を細めるさまが,そのまんまのお人柄。
・・・要は仁左衛門が演ると何でもよくなってしまう今日この頃のご祝儀相場なのですか。
小林舞鶴に孝太郎,大磯の虎に芝雀,ここらあたりのきっちりした芝居がよくて化粧坂の少将の七之助の存在が薄くてもったいなかったです。

>土蜘
菊五郎の土蜘,高僧が実は土蜘の精。
この世のものならぬ生き物が板の上に出現し,胡蝶(魁春)巫女榊(芝雀),RPGのラスボス戦のごとく武将達(翫雀,松緑,勘九郎)が立ち向かい,閃光(が見え)地響き(が聞こえる)。
菊五郎の舞踊のうちでも,土蜘のまがまがしさと聖性が同居する生き物の気配は他にはまねの出来ないもの。こけらおとしで再び観ることが出来てよかったです。

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