新・桜部屋

主に伝統芸能観劇記。
その他鑑賞日記

夜香木(Cestrum nocturnum Cestrum)

2011-11-14 23:20:43 | 今様草木名彙
駅前の花屋を通りすがりに夜香木を発見したので,「こりゃ,レアだわ。」と思って「すみません,夜来木ありませんでしたっけ?」と尋ねたら若い店員に「・・・夜香木ですよね?」と怪訝そうに言われました。
しょーがないでしょ!名曲「夜来香」で刷り込まれてるんだから!!
花はもう終わっていましたが,すらっとした木の形が美しいです。
私はどうにも香りのある潅木が大好きで,珍しい鉢を見つけるとついつい買ってしまう
悪い癖があります。枯れないでほしいな,植え替え用の植木鉢買ってきてあげなきゃ,
咲いたらあの曲を歌ってあげるから(迷惑)。

水仙

2011-02-05 04:47:49 | 今様草木名彙
三香の一,雪中四友の一,二十四番花信風の一。
香りの記憶というものの強烈さを思い知らされる花です。
もっとも寒の厳しい時期の夜,今でしたら自転車で家路を急いでいると甘やかでしめった香りが漂ってきます。一瞬の狼狽のあと,深く息を吸い直して現実に還ります。
実家の庭に咲いていた原種の日本水仙は八重咲きで,香りも強く繁殖力も旺盛でしたので母が「ぬたあえにするほどある」という繁りかた。ええ,水仙のぬたあえを食べたら口がただれますが。改良種のカップ咲きの水仙は華やかですが,香りは浅いものが多いように思います。
「闇の夜に水仙の香ただよえり」
たしか中3の国語の授業で作った下手な俳句でしたか。今も昔もそのまんまです。


からすうり

2010-07-08 23:13:05 | 今様草木名彙
Trichosanthes cucumeroides

白く咲いた花の姿は撫子のよう。蜘蛛の巣模様に似て細かく裂けた花弁がゆらゆらと風に揺れています。秋口のひんやりした野原で廃屋にからみついていた熟柿色のからすうり。この草には滅びの印象がまとわりついてきます。盛夏の前に咲くこの花を初めて見たのは,実家近くの物置小屋。夜目にも白く揺れている花を見つけて,からすうりの花と識りました。程なくしてその物置小屋は取り壊されましたが,闇と廃屋とほの白い花の景色は忘れられません。
王瓜(ひさく)加良須宇利、半夏。利尿作用と通経作用のあるのは根茎、瓜呂根(くらころん)。種子は土瓜仁(どくわじん)鎮咳・去痰・鎮痛に。種と実は食用にもなるとか。苦いそうです。

2009-11-15 21:19:53 | 今様草木名彙
菊:Chrysanthemum x morifolium、河原艾、長月草、契草、花の弟、佳花。
三香の一、四君子の一、五友の一、名花十友の一、名花十二客の一(寿客)。
・・・なんだか色々な役職を兼ねている花のようですね。
秋になれば遠くから香ってくる菊の香り。
幼稚園の頃、秋の遠足で甲子園阪神パークへ行って菊人形を見物したことを思い出します。
写真の菊は私の手のひらほどの大きさ、球状の菊はピンポン球ほどの大きさ。
近所の庭の菊は垣の下から枝を伸ばして咲き乱れ、着物の裾模様のよう。

・・・菊の事を考えると延々と思いが巡ります。


サンダーソニア・オーランチアカ

2009-10-28 19:08:47 | 今様草木名彙
ハロウィンらしいお花なので、昔は「ジャコランタン」という名で売られていました。
学名;Sandersonia, Christmas bells, Chinese lantern lily
初めて買ったときは1本1500円くらいした記憶がありますが、今ではお手ごろ価格になりました。栽培はかなり難しいらしいです。
このふわふわした感じがなんとも素敵です。