トーマス・ヘイガー著 みすず書房 2010年5月刊
家で新聞を取っていないので,たまに実家で新聞の書評などを読むと世の中にこんな本が出回っているのかと興味津々です。
7月の新聞書評で見つけたあと地元の市立図書館を調べてみると予約がびっちり。県立図書館では在庫有りでしたので,ただちに借り出しました。
この本は化学のチカラで大気から窒素を取り出すことに成功したドイツの学者たちの物語であり,肥料(窒素)をめぐる大航海時代から2次大戦までの物語でもあります。グアノ(海鳥の糞)が最高の肥料になるという話は知っておりましたが,グアノを巡っての南米諸国の争いは初見。チリ硝石のブームについても同様。
まだまだ知らないことがあるものです。1次大戦によってまさに身ぐるみはがされたドイツがどのように賠償させられたかという点も化学工業の立場から語ってあるのが新しかった。民族を越え、すべからくドイツ的であった、あろうとした科学者の絶望と末期が哀しい。
家で新聞を取っていないので,たまに実家で新聞の書評などを読むと世の中にこんな本が出回っているのかと興味津々です。
7月の新聞書評で見つけたあと地元の市立図書館を調べてみると予約がびっちり。県立図書館では在庫有りでしたので,ただちに借り出しました。
この本は化学のチカラで大気から窒素を取り出すことに成功したドイツの学者たちの物語であり,肥料(窒素)をめぐる大航海時代から2次大戦までの物語でもあります。グアノ(海鳥の糞)が最高の肥料になるという話は知っておりましたが,グアノを巡っての南米諸国の争いは初見。チリ硝石のブームについても同様。
まだまだ知らないことがあるものです。1次大戦によってまさに身ぐるみはがされたドイツがどのように賠償させられたかという点も化学工業の立場から語ってあるのが新しかった。民族を越え、すべからくドイツ的であった、あろうとした科学者の絶望と末期が哀しい。