終戦から73年となり、戦争を直接知る人たちが減少する中、全国の遺族会では、孫やひ孫の世代が「青年部」を結成する動きが広がっている。SNSを使って情報を発信したり、追悼式や資料館に足を運んで歴史を学んだりと、それぞれのやり方で戦争の記憶の継承に努めている。
〔神戸市在住の県遺族会の青年部員の活動〕
自身の曾祖父は、陸軍・輸送兵でパプアニューギニアで戦死。2011年、知人に誘われて慰霊祭に足を運んだが、若い世代の姿が見えず、危機感を抱き、遺族会のメンバーらと町内の遺族らを訪ね歩くと、日章旗・遺影・手紙などの遺品を託された。
2015年、100ページの冊子にまとめて住民に配布した。こうした活動が県遺族会の目にとまり、2016年10月、青年部の結成につながった。青年部では、フェイスブックなどで慰霊情報を発信し、2018年7月には、スマートフォン向けのホームページも開設した。
(読売新聞)