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【イー・モバイル】「ありえない」だらけの音声通話サービス

2008年02月25日 23時54分55秒 | ケータイ
 イー・モバイルの電話サービスは、月額基本料が無料の従量制電話サービス。通話料は、携帯電話やPHS、固定電話(IP電話含む)への通話が30秒18.9円、ショートメッセージサービス(SMS)の利用は1通あたり2.1円かかる。

 イー・モバイル同士の通話が定額となるオプションサービス「定額パック24」も用意され、月額980円で提供される。イー・モバイル同士は24時間定額となり、SMSも定額利用が可能。

 また、「定額パック24」では、他社の携帯電話やPHSからの通話料が30秒9.45円、固定電話(IP電話含む)からの通話料が30秒5.25円にそれぞれ減額される。ただし、通話が定額となるのはイー・モバイルの通信網内のみで、NTTドコモ網を利用する国内ローミング時は別途通話および通信料がかかる。

(中略)

 以上がイー・モバイルの電話サービスとなるが、同社ではサービスの中心をデータ通信としており、電話サービスだけを単体契約することはできない。

 毎月のデータ通信料金は、ベーシックプランの場合に月額2,000円~5,980円となる。イー・モバイルでは、2年契約を条件に毎月1,000円引き(合計24,000円引き)を行なう「新にねん」を提供する。2年契約をすると毎月のデータ通信料は、月額1,000円~4,980円となる。パケット通信料は1パケット0.042円となり、1,000円分(23,825パケット)の無料通信分が含まれる。「新にねん」に加入していて契約を解除した場合は利用月に応じて契約解除料がかかる。

(中略)

 さらに、データ通信カードやシャープ製の「EM・ONE α」向けに提供されているデータ通信プランを契約している場合、電話サービスのデータ通信料はさらに1,000円割引される。「ケータイプランデータセット」と呼ばれるこのプランは、個人ユーザーの同一名義での契約に限って適用される。「データプラン」「ギガデータプラン」「ライトデータプラン」「スーパーライトデータプラン」の各データ通信プランの利用料は別途かかる。

 上記は既存ユーザー向けの施策となる。既存のデータ通信ユーザーが音声サービスに契約変更することはできない。既存ユーザーが音声を利用する場合、「ケータイプランデータセット」を利用するか、既存のデータプランの契約を解除して音声サービスを利用することになる。その場合、データプランの解除料がかかる。


イー・モバイル、音声通話サービスを3月28日開始

 イー・モバイルの音声通話サービスは「ありえないサービス」という宣伝文句だが、ソフトバンクの「予想外」の真似という印象しかしない。

 しかも、この「ありえない」は良い意味ではなくて、悪い意味での「ありえない」ばかりが目立ってしまう。

 記念すべきサービスのスタート時点で端末ラインナップが東芝製とHTC製のたったの2機種という点が一つ目の「ありえない!」だ。こんな貧弱なラインナップではイー・モバイルのやる気に疑問を感じてしまう。これなら、はるかにウィルコムのラインナップの方が端末の選択肢が多くて、充実してるように見えてくる。(もちろん、それでもDoCoMo、au、ソフトバンクに比べれば見劣りするのだが)

 二つ目の「ありえない!」は、電話サービスでありながらデータ通信が必須で、電話サービスの単独契約ができない点だ。これではいくら基本料無料などと言っても、データ通信の月額料金が発生してしまうわけで、通話の待ち受け中心の使い方には、まったく向かないと言える。
 また、データ通信が必須というなら、ウィルコムのようにその料金に「EMnet」料金くらいは含めていいのではないだろうか?さらに315円も取るなんて「ありえない!」。こんな悪い点で先発の携帯電話会社を真似してもしょうがないだろう。

 三つ目の「ありえない!」は、イー・モバイル同士の通話が定額となるオプションサービス「定額パック24」だ。これには「通話が定額となるのはイー・モバイルの通信網内のみで、NTTドコモ網を利用する国内ローミング時は別途通話および通信料がかかる」という制約があるため、イー・モバイル同士通話定額だとばかり思っていたら、DoCoMoローミングでジャンジャン課金されていた・・・というケースが多くなりそうだ。
 ユーザーからはわかりにくいだけに、非常に怖い落とし穴だ。せめてソフトバンクのように、イー・モバイル通信網内とDoCoMoローミング時では、発信時の音を区別するなどの必要がありそうだ。

 相手の少ないイー・モバイルの「定額パック24」を使うくらいなら、ソフトバンクの「ホワイトプラン」かウィルコムの「ウィルコム定額」の方がはるかに使えると思う。

 四つ目の「ありえない!」は、「既存のデータ通信ユーザーが音声サービスに契約変更することはできない。既存ユーザーが音声を利用する場合、「ケータイプランデータセット」を利用するか、既存のデータプランの契約を解除して音声サービスを利用することになる。その場合、データプランの解除料がかかる」という点だ。

 契約変更できないだけでも不便なのだから、せめてこの場合のデータプランの解除料だけは免除できていいような気がする。

 五つ目の「ありえない!」は、他社のように家族割引が存在しない点だ。

 「定額パック24」を生かすためには、まずは通話ユーザーを増やす必要があるが、そのための囲い込みの意味でも家族割引を強化して、まずは家族で複数回線契約してもらう必要がある。

 家族割引をないがしろにしていると、ウィルコムの二の舞になるのは明白のような気がする。

 これらの「ありえない!」を考慮すると、とてもではないが、誰にも薦められないサービス内容だ。

 ただし、EM・ONEやデータ通信カードなどの既存ユーザーが「ケータイプランデータセット」で電話サービスのデータ通信料を千円割引できる場合のみ、ちょっとお得感がある程度だろう。

 対応端末が店頭でいくらで販売されるのかにもよるので、しばらくして激安にでもならない限りは、とても手を出せる内容ではない。

 あれほど価格破壊を意識させるようなコメントをしていたのに、サービスがスタートしてみると、この程度の内容では「ありえない!」ほどの失望感ばかりが第一印象となってしまった。