グローバル・スタンダードの最高峰資格CFAとCFPを持つ完全独立のFP・資産運用アドバイザー尾藤峰男の書評ブログ

びとうファイナンシャルサービスはお客様の利益のみに目をむけた金融機関から完全独立のFP・資産運用アドバイザーです。

『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』マックス・ヴェーバー著(岩波文庫)を読んで

2012-05-01 07:43:12 | 書評
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お知らせ情報
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-こうすればセカンドライフを豊かに過ごすことができる-

混迷の世の中、本当のことを知ることが難しくなっています。特に資産運用は、情報があふれかえり、中でも手数料収入を何とか取り込もうとしてリスクの高い金融商品を売り込む金融機関や証券会社、F会社、商品先物会社の営業活動は激しくなっていて、利用者が本当に正しい資産運用の方法を学ぶ機会は、大変限られています。

これからの人生は、国の制度や周囲に頼ることはできません。自分でしっかり判断して、人生を切り開いていく必要があります。 資産運用もまさにその通り。このセミナーで、人生を安心して過ごすことができる「正しい資産運用法」をぜひ学んでください。きっとかけがいのない時間となることでしょう。

~参加無料 限定10名~

日時:2012年5月26日(土)15:00~17:00
場所:TKP東京駅丸の内会議室ミーティングルームC(日比谷帝劇ビル地下1階)(最寄り駅:有楽町・日比谷駅)
http://tkpteigeki.net/access/index.shtml


申し込みは、下記メールまたは電話にて「5月26日セミナー参加希望」
として、お名前とご連絡先をお知らせください。
E-メール: info@bfsc.jp
Tel: 03-6721-8386


講師:尾藤 峰男 びとうファイナンシャルサービス代表取締役

講師プロフィール:
米国CFA協会認定証券アナリスト、CFPR、日本証券アナリスト協会検定会員、
1級FP技能士、金融機関から完全に独立したFP・資産運用アドバイザーとして、
個人の金融資産や退職金の運用助言・ライフプランニングサービスを提供する。
2000年当社設立。グローバルな投資理論や外国株投資・国際分散投資への造詣
が深い。日本経済新聞、週刊東洋経済、日経マネーなどへのコメント多数。日経CNBCにもたびたび出演。著書に「いまこそ始めよう 外国株投資入門」日本経済新聞出版社。投資助言・代理業として関東財務局登録。


◆このセミナーで「セカンドライフを豊かに過ごすための資産運用法」がわかる!◆

30年以上の経験と資産運用の頂点の資格を持つ、FP・資産運用アドバイザー
尾藤 峰男だからこそ語ることのできる「セカンドライフを豊かに過ごすため
の資産運用法」をお話します。

日本の将来が不透明で、先行き閉塞感がつのる中、老後や家族の将来はどうな
るか、一人で考えあぐねていても、解決の糸口はなかなか見つかりません。

証券会社や銀行に相談しても、本当に役に立つ情報は提供してくれません。自
分たちが売りたい商品のための情報しか話さないのです。

一度きりしかない人生を幸せに生きるためには、資産運用で失敗はできません。
金融機関から完全独立で、お客様の利益を最優先におくびとうファイナンシャ
ルサービスだからこそお話できることがあります。土曜の午後のひと時を、「
本当の資産運用とは」を学び、セカンドライフを豊かに過ごすために使ってみ
ませんか。



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弊社は、『お仕事帰り・休日の無料個別相談』サービスを実施しています。次のようなことでお困りの方、お悩みの方に的確なアドバイスをさせていただきます。

● 退職金が入ったが、どう(運用)したらいいかわからない…。

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● 自己流の運用のやり方でほんとうにいいのか、自信がない。

● 証券会社のいうとおりにしたら、株や投資信託で大損した…。

● 銀行や証券会社は、高い手数料の商品ばかり勧めるので、信用できない。

● お金の運用を、本当に信頼できる人に訊きたいが、誰に訊いたらいいか
  わからない。

● 大切な老後の資金を間違いなく、着実に殖やしたい。

● 仕事が忙しいので、お金の運用に時間はないが、それでもしっかり殖やし
たい。

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資産運用は、やり方によって大きな差が出ます。金融機関から完全独立のFP・資産運用アドバイザーが価値あるアドバイスを提供する「無料個別相談」をお気軽にご利用ください。

『お仕事帰り・休日の無料個別相談』スケジュール
毎週水曜日 18:30~
毎週土曜日 13:00~、15:00~、17:00~

なお、他の曜日につきましても別途調整いたしますので、ご相談ください。
完全予約制ですので、事前に下記までご氏名、ご連絡先をお知らせください。
E-mail: info@bfsc.jp
Tel: 03-6721-8386



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『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』マックス・ヴェーバー著(岩波文庫)を読んで


この本は、タイトルは知っていたが、これまで読んでいなかったものだ。「なるほど、こうして西欧資本主義が発展してきたのか」と腑に落ちる思いがした。また、米国の寄付文化がこのプロテスタンティズムの精神から発祥しているということがわかったような気がする。この本の内容から照らして、現在の日本の職業倫理について、深い憂慮を禁じえない。あまりにも「資本主義の精神」とかけ離れているのだ。日本企業の経営者は、ぜひ一度、この書を紐解くべきではないだろうか。

労働の尊さ、日々の節制など、正しい視点から見るとこうなり、こうすると自分の人生が正しい方向にいくという、方向性をしっかりと示してくれる名著だ。資本主義の研究だけでなく、仕事をする上での取り組み方、社会への貢献など、貴重な示唆を与えてくれる。

・ 近代的企業における資本所有や企業家についてみても、あるいはまた上層の熟練労働者層、とくに技術的あるいは商人的訓練の元に教育された従業者たちについてみても、彼らはいちじるしくプロテスタント的色彩を帯びている。

・「資本主義の精神」をあらわす史料-ベンジャミン・フランクリンの言葉
―時間は貨幣だということを忘れてはいけない。
―信用は貨幣だということを忘れてはいけない。
―貨幣は繁殖し子を生むものだということを忘れてはいけない。
―支払いのよい者は他人の財布にも力をもつことができる―そういう諺があることを忘れてはいけない。
―信用に影響を及ぼすことは、どんなに仔細なおこないでも注意しなければならない。
―自分の手もとにあるものがみな自分の財産だと考え、そんなやり方で生活しないよう気をつけなさい。

・ ルッター派の思考様式に、次のようなものがある。
(一) 自己の聖潔な生活が、方法的に、律法によって審査されうる堅固さと完全へますます高められていく発展こそ、恩恵の地位の印しだということ。
(二) 「かように完全にされた者のうちに働くものは神の摂理であり」、神は彼らの堅忍な待望と方法的熟慮に答えて合図を与え給うということ。

・ プロテスタント的禁欲のいま一つの独自な担い手となった洗礼派に見られる「義認」は、キリストの救いの業績を内面的に自己のものにすることにあった。それは個人的な啓示によって、すなわち各人の内面における聖霊の働きにより、しかもそれによってのみ行なわれた。

・ 洗礼派の諸集団は、現世とその利害からの内的訣別、および良心においてわれわれに語りかけ給う神の支配への無条件の服従だけが、まことの再生の紛れもない標識であり、したがってそれにふさわしい行為が救いの必要事となった。救いは功績によってかちとるものではなく、神の恩恵の賜物なのだが、しかし、良心にしたがって生活するものだけが自分を再生者と考えてよいということだった。この意味において「善き行為」は「不可欠の条件」なのであった。

・ ピューリタニズムの天職理念においては、宗教上の「恩恵の地位」の保持は「自然」のままの人間の生活様式とは明白に相違した独自な向上による確証、によってのみ保証されうるとした。このことからして、個々人にとって、恩恵の地位を保持するために生活を方法的に統御し、そのなかに禁欲を浸透させようとする起動力が生まれてきた。

・ このような、世俗のそとの修道院ではなくて、来世を目指しつつ世俗の内部で行なわれる生活態度の合理化、これこそが禁欲的プロテスタンティズムの天職観念が作り出したものだった。

・ ピューリタニズムの担うエートスは、合理的・市民的な経営と、労働の合理的組織のそれだった。

・ プロテスタンティズムの世俗内的禁欲は、所有物の無頓着な享楽に全力をあげて反対し、消費を、とりわけ奢侈的な消費を圧殺した。その反面、この禁欲は心理的効果として財の獲得を伝統主義的倫理の障害から解き放った。利潤の追求を合法化したばかりでなく、それをまさしく神の意志に添うものと考えて、そうした伝統主義の桎梏を破壊してしまったのだ。

・ 禁欲的節制強制による資本形成では、利得したものの消費的使用を阻止することは、まさしく、それの生産的利用を、つまりは投下資本としての使用を促さずにいなかった。

・ -ジョン・ウェズリーの言
宗教はどうしても勤労(industry)と節約(frugality)を生み出すことになるし、また、この二つは富をもたらすほかはない。
われわれはすべてのキリスト者に、できる限り利得するとともに、できる限り節約することを勧めねばならない。が、これは、結果において、富裕になることを意味する。できる限り利得するとともに、できる限り節約するものは、また恩恵を増し加えられて天国に宝を積むために、「できる限り他に与え」ねばならぬ。

・ 禁欲は企業家の営利をも「天職」と解して、それによって、この独自な労働意欲の搾取をも合法化した。このような天職として労働義務を遂行し、それを通して神の国を求めるひたむきな努力と、ほかならぬ無産階級に対して教会の規律がおのずから強要する厳格な禁欲とが、資本主義的な意味での労働の「生産性」をいかに強く促進せずにはいられなかったかはまったく明瞭だろう。

・ 近代資本主義の精神の、いやそれのみでなく、近代文化の本質的構成要素の1つというべき、天職理念を土台とした合理的な生活態度はキリスト的禁欲の精神から生まれ出たのだった。

・ 上記、フランクリンの小論は、その個所でわれわれが「資本主義の精神」とよんだあの心情の本質的要素が、さきにピューリタンの「天職意識に由来する」職業的禁欲の内容として析出したものと同じであって、ただフランクリンの場合には、宗教的基礎付けがすでに生命を失って欠落しているに過ぎない。


『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』マックス・ヴェーバー著(岩波文庫)