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お知らせ情報
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☆★第20回『退職金や金融資産をしっかり運用するためのセミナー』を開催します!☆★
-第20回を記念し、感謝を込めて今回は無料です!-
ぜひお越しください。かならず役立ちます!
びとうファイナンシャルサービスが、今後の日本の将来を見通して、お金の運用をどうしたら間違いなくできるかをわかりやすくお話しする下記セミナーを開催します。金融機関や証券会社から完全独立の立場で、お客様にもっとも適した金融商品やアドバイスを提供する弊社のセミナーは、お越しいただいた方から大変好評です。ぜひご参加ください!お待ちしています。
大切なお金の運用で、本当のことを知るのはたいへんむずかしくなっています。日本の将来が不透明感を強め、国の年金にも頼れない中、自分でしっかりお金を運用する必要があります。このセミナーで、他では絶対に聞けない、人生を安心して過ごせる「正しいお金の運用法」をぜひ学んでください。きっとかけがいのない時間となることでしょう。
30年以上の経験と資産運用で頂点のグローバル資格を持つ、金融機関から完全独立のFP・資産運用アドバイザー尾藤 峰男だから語れる「人生を豊かに過ごすためのお金の運用法」をお話します!
お話しする内容:
● なぜ日本だけに投資していてはダメか、海外投資の必要性とメリット
● 本当に正しい資産運用法の実践法-やり方によって人生の分岐点にも
● 証券会社や銀行がいう通りにしては、必ず失敗する。
● よい金融商品とはどういうものか。
● 安心してお金の相談をできるところはどこか。
日時:2012年11月17日(土)15:00~17:00
場所:TKP東京駅丸の内会議室ミーティングルームC(日比谷帝劇ビル地下1階)
http://tkpteigeki.net/access/index.shtml
(最寄り駅:有楽町・日比谷駅)
~限定10名~
申し込みは、下記メールまたは電話にて「11月17日セミナー参加希望」として、お名前とご連絡先をお知らせください。
E-メール: info@bfsc.jp
Tel: 03-6721-8386
講師:尾藤 峰男 びとうファイナンシャルサービス代表取締役
プロフィール:
米国CFA協会認定証券アナリスト、CFPR、日本証券アナリスト協会検定会員、1級FP技能士、金融機関から完全独立のFP・資産運用アドバイザーとして、個人の金融資産や退職金の運用助言・ライフプランニングサービスを提供する。2000年当社設立。グローバルな投資理論や外国株投資・国際分散投資への造詣が深い。日本経済新聞、週刊東洋経済、日経マネーなどへのコメント多数。日経CNBCにもたびたび出演。著書に「いまこそ始めよう 外国株投資入門」日本経済新聞出版社。投資助言・代理業として関東財務局登録。
◆『お仕事帰り・休日の無料個別相談』サービスのご案内 ◆
弊社は、『お仕事帰り・休日の無料個別相談』サービスを実施しています。次のようなことでお困りの方、お悩みの方に的確なアドバイスをさせていただきます。
● 退職金が入ったが、どう(運用)したらいいかわからない…。
● お金はほとんどが、利息のつかない定期預金においてある。
● 自己流の運用のやり方でほんとうにいいのか、自信がない。
● 証券会社のいうとおりにしたら、株や投資信託で大損した…。
● 銀行や証券会社は、高い手数料の商品ばかり勧めるので、信用できない。
● お金の運用を、本当に信頼できる人に訊きたいが、誰に訊いたらいいか
わからない。
● 大切な老後の資金を間違いなく、着実に殖やしたい。
● 仕事が忙しいので、お金の運用に時間はないが、それでもしっかり殖やし
たい。
● 今後の日本のことを考えると、海外に投資すべきだと思うが、どうしたらいいかわからない。
資産運用は、やり方によって大きな差が出ます。金融機関から完全独立のFP・資産運用アドバイザーが価値あるアドバイスを提供する「無料個別相談」をお気軽にご利用ください。
『お仕事帰り・休日の無料個別相談』スケジュール
毎週水曜日 18:30~
毎週土曜日 13:00~、15:00~、17:00~
なお、他の曜日につきましても別途調整いたしますので、ご相談ください。
完全予約制ですので、事前に下記までご氏名、ご連絡先をお知らせください。
E-mail: info@bfsc.jp
Tel: 03-6721-8386
◆ びとうファイナンシャルサービスのお役立ち情報源 ◆
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完全独立のFP・資産運用アドバイザーがお金の運用を取り巻くテーマの視点・論点をお届けします。これから日本はどうなる?どう資産を運用したらいいのか?キーとなるポイントは?皆さんにとって役立つ情報を随時配信します。
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『ラッセル 幸福論』ラッセル著(岩波文庫)を読んで
イギリスの思想家バートランド・ラッセル。この人は、長生きし、98歳まで生きた。生まれが1872年、逝去が1970年。この年は、私が中学3年のときである。当時、ラッセルの原文に挑戦したことを覚えている。ラッセルが生まれた年に、日本では廃藩置県があり、明治維新のまっさかり、大久保や西郷が国づくりに奔走していた。その時代から生きてきた人と私がいっしょの時代に生きていたということに、妙に感慨を覚える。
さて、本書は、3大幸福論の一つ(ほかは、ヒルティ、アラン)である。原題はThe Conquest of Happiness.(幸せの追求)。自己の利益に目を向けず、世界の利益に目を向ける。たとえ自分が成し遂げられなくても、成し遂げようとしたことは未来につながっていく。真に人類・社会に役立つことを成し遂げることを目的とすれば、充実した人生を歩めると説く。
・ 私は、年々年をとるにつれて、ますます生をエンジョイしている。これは一つには、自分がいちばん望んでいるものが何であるかを発見し、徐々にこれらのものを数多く獲得したことによる。また一つには、望んでいるもののいくつかを、本質的に獲得不可能なものとして上手に捨ててしまったことによる。
・ 次第に私は、自分自身と自分の欠点に無関心になることを学んだ。だんだん注意を外界の事物に集中するようになった。
・ ほめられる値打ちがあろうとなかろうと、必ずほめてくれる人が近くにいるのは、いかにも楽しいことだ。
・ 最も優れた小説は、おしなべて退屈なくだりを含んでいる。偉人の生涯にしても、2,3の偉大な瞬間を除けば、興奮に満ちたものはなかった。
・ 幸福な生活は、おおむね、静かな生活でなければならない。なぜなら、静けさの雰囲気の中でのみ、真の喜びが息づいているからである。
・ 疲れは大部分、心配から来ている。そして、心配は、よりよい人生観を持ち、精神的な訓練をもう少しやることで避けることができる。
・ きちんとした精神を養うことで、どれほど幸福と効率がいや増すかは、驚くほどである。きちんとした精神は、ある事柄を四六時中、不十分に考えるのではなく、考えるべき時に十分に考えるのである。困難な、あるいは厄介な結論をださなければならないときには、すべてのデータが集まり次第、その問題をよくよく考え抜いたうえ、決断を下すがよい。決断した以上は、何か新しい事実が出てきた場合を除いて、修正してはならない。優柔不断くらい心身を疲れさせるものはないし、これほど不毛のものもない。
・ 悩み事の心理は、決して単純ではない。精神の訓練は、物事を考えるべき時に考える習慣である。これには、それなりの重要性がある。第一に、それほど思考を費やさないで1日の仕事を仕上げるのを可能にする。第二に、不眠症を治療してくれること。第3に、決断する際の効率と知恵を増進すること。
・ 無意識の大部分は、かつては非常に情緒的な意識的思考であったのに、いまや意識下に埋もれてしまったものから成り立っている。この意識下に埋める過程を意図的にやってみることは可能であり、このようにして、無意識に有益な仕事をいろいろさせることができる。たとえば、私がある相当むずかしいトピックについて書かなければならないとする。その際、最上の方法は、それについて、ものすごく集中的に-それこそ私に可能な限りの集中力をもって-数時間ないし数日間考え、その期間の終わりに、いわば、この仕事を、地下で続けよと命令することである。何ヶ月かたって、そのトピックに意識的に立ち返ってみると、その仕事はすでに終わっているのを発見する。
・ あらゆる種類の恐怖に対処する正しい道は、理性的に、平静に、しかし大いに思念を集中して、その恐怖がすっかりなじみのものになるまで考え抜くことだ。ついには、なじみのために怖さが薄らいでくる。
・ 普通の人間性の特徴の中で、ねたみがもっとも不幸なものである。人間の幸福を増やしたいと思う人はだれでも、賛美の念を増やし、ねたみを減らしたいと願わねばならない。
・ 他人と比較してものを考える習慣は、致命的な習慣である。
・ 被害妄想の適切な予防策
-あなたの動機は、必ずしもあなた自身が思っているほど利他的ではないことを忘れてはいけない。
-あなた自身の美点を過大評価してはいけない。
-あなたが自分自身に寄せているほどの大きな興味を他の人も寄せてくれるものと期待してはならない。
-たいていの人は、あなたを迫害してやると特に思うほどあなたのことを考えている、などと想像してはいけない。
・ 非常に多くの場合、なくもがなの内気さのために困難が必要以上に悪化する。世評というものは、世評に無関心な人々よりも、はっきりと世評を怖がっている人々に対して、常にいっそう暴虐である。
・ 慣習をわずかばかり踏み外したような過ちは、もしも、陽気に無頓着にやるならば、-つまり挑戦的でなく、自然流露的にやるならば、この上もなく因習的な社会においても、多めに見られるようになる。次第に天下御免の変わり者のお墨付きを与えられ、他の人がやったら絶対許せぬと考えられるような事柄でも、許されるようになる。
・ 幸福の秘訣は、あなたの興味をできる限り幅広くすることである。そして、あなたの興味を引く人や人物に対する反応を敵意あるものではなく、できる限り友好的なものにすることだ。
・ さまざまな状況において、人生に対して熱意をもっている人は、もっていない人より有利な立場にある。不愉快な経験ですら、彼にはそれなりに役に立つ。
・ 男性にとっても、また女性にとっても、熱意こそは、幸福と健康の秘訣である。
・ 親の側に最初から子供の人格に対する尊敬の念が必要である。
・ 家族に対する圧政に傾く傾向を、優しさによってことごとく洗い清められた愛情は、この不安定な世界にあって、主導権を維持するために悪戦苦闘している親に味わえるどんな感情よりも、もっと強烈で、もっと優しい喜びを与えることができる。
・ 仕事は、なによりもまず、退屈の予防策として望ましい。仕事は、何をすべきかを決定する必要なしに1日のかなり多くの時間を満たしてくれる。
・ 仕事のもう一つの長所は、仕事をしていれば、休日になったときにそれがずっと楽しいものになる。
・ 仕事を面白くする主な要素は、二つある。一つは技術を行使すること、もう一つは建設である。
・ なにか並外れた技術を身につけた人はだれでも、それが当然のことになるまで、あるいは、もうこれ以上は上手になれないというところまで、その技術を行使することを楽しむ。
・ もっとも満足すべき目的とは、一つの成功から次の成功へと無限に続いて、決して行きづまることのない目的である。
・ 首尾一貫した目的は、主に、仕事において具体化される。
・ 重要な決定をする前に、「一晩寝て考える」ことが必要だと感じる人たちは、まぎれもなく正しい。
・ 仕事以外の趣味をたくさん持っていれば、もっていない場合よりも、仕事を忘れるべき時に忘れることが断然やさしくなる。
・ 個人的な目的が、人類のために、より大きな希望の一部であった場合は、たとえ挫折したとしても、完膚なきまでの敗北ではない。
・ 不幸な人は、概して、不幸な信条を抱くのに対して、幸福な人は幸福な信条をいだく。
・ 幸福な人とは、客観的な生き方をして、自由な愛情とひろい興味をもっている人である。
・ 幸福な人とは、意識的な精神と無意識的な精神、自我と社会の統一のどちらにも失敗していない人のことである。自分の人格が内部で分裂していないし、世間と対立してもいない人である。このような人は、自分は宇宙の市民と感じ、宇宙が差し出すスペクタクルや、宇宙が与える喜びを存分にエンジョイする。また、自分のあとにくる子孫や自分は本当に別個な存在だと感じないので、死を思って悩むこともない。このように、生命の流れと深く本能的に結合しているところに、もっとも大きな歓喜が見出されるのである。
『ラッセル 幸福論』ラッセル著(岩波文庫)
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30年以上の経験と資産運用で頂点のグローバル資格を持つ、金融機関から完全独立のFP・資産運用アドバイザー尾藤 峰男だから語れる「人生を豊かに過ごすためのお金の運用法」をお話します!
お話しする内容:
● なぜ日本だけに投資していてはダメか、海外投資の必要性とメリット
● 本当に正しい資産運用法の実践法-やり方によって人生の分岐点にも
● 証券会社や銀行がいう通りにしては、必ず失敗する。
● よい金融商品とはどういうものか。
● 安心してお金の相談をできるところはどこか。
日時:2012年11月17日(土)15:00~17:00
場所:TKP東京駅丸の内会議室ミーティングルームC(日比谷帝劇ビル地下1階)
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講師:尾藤 峰男 びとうファイナンシャルサービス代表取締役
プロフィール:
米国CFA協会認定証券アナリスト、CFPR、日本証券アナリスト協会検定会員、1級FP技能士、金融機関から完全独立のFP・資産運用アドバイザーとして、個人の金融資産や退職金の運用助言・ライフプランニングサービスを提供する。2000年当社設立。グローバルな投資理論や外国株投資・国際分散投資への造詣が深い。日本経済新聞、週刊東洋経済、日経マネーなどへのコメント多数。日経CNBCにもたびたび出演。著書に「いまこそ始めよう 外国株投資入門」日本経済新聞出版社。投資助言・代理業として関東財務局登録。
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弊社は、『お仕事帰り・休日の無料個別相談』サービスを実施しています。次のようなことでお困りの方、お悩みの方に的確なアドバイスをさせていただきます。
● 退職金が入ったが、どう(運用)したらいいかわからない…。
● お金はほとんどが、利息のつかない定期預金においてある。
● 自己流の運用のやり方でほんとうにいいのか、自信がない。
● 証券会社のいうとおりにしたら、株や投資信託で大損した…。
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● お金の運用を、本当に信頼できる人に訊きたいが、誰に訊いたらいいか
わからない。
● 大切な老後の資金を間違いなく、着実に殖やしたい。
● 仕事が忙しいので、お金の運用に時間はないが、それでもしっかり殖やし
たい。
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なお、他の曜日につきましても別途調整いたしますので、ご相談ください。
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『ラッセル 幸福論』ラッセル著(岩波文庫)を読んで
イギリスの思想家バートランド・ラッセル。この人は、長生きし、98歳まで生きた。生まれが1872年、逝去が1970年。この年は、私が中学3年のときである。当時、ラッセルの原文に挑戦したことを覚えている。ラッセルが生まれた年に、日本では廃藩置県があり、明治維新のまっさかり、大久保や西郷が国づくりに奔走していた。その時代から生きてきた人と私がいっしょの時代に生きていたということに、妙に感慨を覚える。
さて、本書は、3大幸福論の一つ(ほかは、ヒルティ、アラン)である。原題はThe Conquest of Happiness.(幸せの追求)。自己の利益に目を向けず、世界の利益に目を向ける。たとえ自分が成し遂げられなくても、成し遂げようとしたことは未来につながっていく。真に人類・社会に役立つことを成し遂げることを目的とすれば、充実した人生を歩めると説く。
・ 私は、年々年をとるにつれて、ますます生をエンジョイしている。これは一つには、自分がいちばん望んでいるものが何であるかを発見し、徐々にこれらのものを数多く獲得したことによる。また一つには、望んでいるもののいくつかを、本質的に獲得不可能なものとして上手に捨ててしまったことによる。
・ 次第に私は、自分自身と自分の欠点に無関心になることを学んだ。だんだん注意を外界の事物に集中するようになった。
・ ほめられる値打ちがあろうとなかろうと、必ずほめてくれる人が近くにいるのは、いかにも楽しいことだ。
・ 最も優れた小説は、おしなべて退屈なくだりを含んでいる。偉人の生涯にしても、2,3の偉大な瞬間を除けば、興奮に満ちたものはなかった。
・ 幸福な生活は、おおむね、静かな生活でなければならない。なぜなら、静けさの雰囲気の中でのみ、真の喜びが息づいているからである。
・ 疲れは大部分、心配から来ている。そして、心配は、よりよい人生観を持ち、精神的な訓練をもう少しやることで避けることができる。
・ きちんとした精神を養うことで、どれほど幸福と効率がいや増すかは、驚くほどである。きちんとした精神は、ある事柄を四六時中、不十分に考えるのではなく、考えるべき時に十分に考えるのである。困難な、あるいは厄介な結論をださなければならないときには、すべてのデータが集まり次第、その問題をよくよく考え抜いたうえ、決断を下すがよい。決断した以上は、何か新しい事実が出てきた場合を除いて、修正してはならない。優柔不断くらい心身を疲れさせるものはないし、これほど不毛のものもない。
・ 悩み事の心理は、決して単純ではない。精神の訓練は、物事を考えるべき時に考える習慣である。これには、それなりの重要性がある。第一に、それほど思考を費やさないで1日の仕事を仕上げるのを可能にする。第二に、不眠症を治療してくれること。第3に、決断する際の効率と知恵を増進すること。
・ 無意識の大部分は、かつては非常に情緒的な意識的思考であったのに、いまや意識下に埋もれてしまったものから成り立っている。この意識下に埋める過程を意図的にやってみることは可能であり、このようにして、無意識に有益な仕事をいろいろさせることができる。たとえば、私がある相当むずかしいトピックについて書かなければならないとする。その際、最上の方法は、それについて、ものすごく集中的に-それこそ私に可能な限りの集中力をもって-数時間ないし数日間考え、その期間の終わりに、いわば、この仕事を、地下で続けよと命令することである。何ヶ月かたって、そのトピックに意識的に立ち返ってみると、その仕事はすでに終わっているのを発見する。
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・ 他人と比較してものを考える習慣は、致命的な習慣である。
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・ 非常に多くの場合、なくもがなの内気さのために困難が必要以上に悪化する。世評というものは、世評に無関心な人々よりも、はっきりと世評を怖がっている人々に対して、常にいっそう暴虐である。
・ 慣習をわずかばかり踏み外したような過ちは、もしも、陽気に無頓着にやるならば、-つまり挑戦的でなく、自然流露的にやるならば、この上もなく因習的な社会においても、多めに見られるようになる。次第に天下御免の変わり者のお墨付きを与えられ、他の人がやったら絶対許せぬと考えられるような事柄でも、許されるようになる。
・ 幸福の秘訣は、あなたの興味をできる限り幅広くすることである。そして、あなたの興味を引く人や人物に対する反応を敵意あるものではなく、できる限り友好的なものにすることだ。
・ さまざまな状況において、人生に対して熱意をもっている人は、もっていない人より有利な立場にある。不愉快な経験ですら、彼にはそれなりに役に立つ。
・ 男性にとっても、また女性にとっても、熱意こそは、幸福と健康の秘訣である。
・ 親の側に最初から子供の人格に対する尊敬の念が必要である。
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・ 仕事は、なによりもまず、退屈の予防策として望ましい。仕事は、何をすべきかを決定する必要なしに1日のかなり多くの時間を満たしてくれる。
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・ 仕事以外の趣味をたくさん持っていれば、もっていない場合よりも、仕事を忘れるべき時に忘れることが断然やさしくなる。
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・ 幸福な人とは、客観的な生き方をして、自由な愛情とひろい興味をもっている人である。
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『ラッセル 幸福論』ラッセル著(岩波文庫)