小千谷から(Ojiya kara)

新潟県中越大震災の、とある被災者からのメッセージ
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卒園式

2006年03月25日 23時10分52秒 | 新潟県中越大震災・地震
今日は卒園式でした。
一年前の卒園式では私のほうをチラチラ見て泣き出しそうな顔をしていたチビ。
地震で傷ついた心がなかなか元に戻らずつらい日々を過ごしてきたことを思い出すと、つい泣きそうになりました。

4-5日前、チビは高熱を出し、またあの頃のように夜中に絶叫しました。
「ママー!あーー!!!はやく!!!はやくきてー!!追いかけてよー!!あー!」
たまたま添い寝してやってたのですぐに抱きしめてほっぺを密着させ
「ママはここにいるよ。だいじょうぶだよ?」
と背中をトントンしたのですが興奮はおさまらず
「パパー!!パパー!!はやくきてー!あー!追いかけてよー!!」
と今度は父親をさがしました。
すぐに夫がかけつけてきて布団にすべりこみ
「パパいるよ。だいじょうぶだよ。ここにいるよ。」
と抱いてやり、チビはそのままスースー寝息をたてました。

高熱のときには必ずといっていいほど見る怖い夢。
それが地震とは直接関係はないかもしれないけれど、なにかあっても「パパとママが僕を守ってくれる。」と安心させることが大切だとチビが泣き叫ぶたびに感じるのでした。

卒園式の会場であるお遊戯室も1年半前は避難所になっていました。
玄関には携帯電話や電話がずらーっと並び張り紙がされふろしきを背負った帰宅困難者が出入りしていました。
しばらくは大きな余震も続いていましたし、あのやさしい雰囲気の保育園が緊迫した場所に変わっていたことなど今思うと夢でもみていたかのようです。

そんなことをぼんやりと思い出しながら「ふつうがしあわせだ」ということを窓越しに船岡山なんか見上げながら思うのでした。

チビにずっと愛情をかけてくださった先生がた、仲良くしてくれたお友達。
本当に心から感謝いたします。

ネット(mixi)のニュースでおやじさんご夫妻が地震で亡くなられたお子様の卒業式に出席されたことを知りました。
この思いはおやじさんご自身のブログ「おやじ」の塩谷日記につづられていますのでぜひこちらをご覧ください。

♪みんなともだち ずっとずっとともだち
この歌が一日中頭の中をぐるぐるしています。