小千谷から(Ojiya kara)

新潟県中越大震災の、とある被災者からのメッセージ
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旅立ちの刻

2006年03月23日 10時30分22秒 | 新潟県中越大震災・地震
ばーか。
なんで「これから発ちます。」ってわざわざメールすんだよ~。
全然平気だったのに「んなこと」いうからボロボロ泣けてくるじゃんよぉ。

送別会では「じゃーね。がんばってね!」と声をかける間もなく、あわただしくタクシーに乗って別れた。
しんみりしたら泣いちゃうのはわかってたのでドライに別れられて「あーよかった。」と思ってた。

たった一年のお付き合いだったけど、彼らとは楽しい思い出ばかり。
ある掲示板で彼らの先輩msudaさんがこのブログを見つけてくれたことが彼らとの出会いのきっかけとなった。

長岡技術科学大学 機械系修士2年 坂田泰宏君 沖野秀平君 和田晶子さん。

震災後にいちはやくボランティアにかけつけてくれた坂田君。
このブログの読者の中でも彼をご存知の方がいらっしゃるだろう。
3人は昨年の豪雪時に震災後の雪害を心配し、すのぱと隊長率いるスノー・パトロール隊の一員として吉谷・時水・桜町など小千谷市内を巡回し住民にパンフレットを配ってまわって注意喚起や声かけをした。
その後も山古志、塩谷、川口などさまざまな場所で地道にボランティア活動を続け、研究でも立派な成果を残した。(→修士論文発表会用プレゼンテーションファイルはコチラからご覧になれます)

◆ 坂田 泰宏
 「地震-豪雪複合災害の経験に基づく積雪期地震の被害想定」(PDF 144KB)
◆ 沖野 秀平
 「地震後の防雪施設の復旧履歴のデータベース化と道路被災度シミュレータの開発」(PDF 299KB)
◆ 和田 昌子
 「住宅用雪冷房システムの実用化研究」(PDF 669KB)


研究のためにアンケートをとり、小千谷市内の仮設住宅に何度も足を運ぶ坂田君。
そのアンケート回収率はなんと90%以上という驚異的な数字。
これもスノー・パトロールで住民の信頼を得たからこその数字だといえるだろう。

今年に入ってスノー・パトロール隊は交流を深めた吉谷のおばちゃんの顔をひょっこりのぞきに行った。
おばちゃんは大歓迎してくれて「まーまー寄っていきなさい。」とみかんやなんやといろいろ振舞ってくれたそうだ。
「消雪パイプが直ってよかったですね。」
「雪は今年はどうですか?」
彼らの言葉かけには愛がある。行き当たりばったりのボランティアではなく、去年のつらさを知っているからこその思いが言葉と笑顔ににじみ出る。

震災と豪雪のダブルパンチ。
ボランティアセンター解散・自衛隊撤去と去年1月ごろ私たちは心細かった。
被災者、とくに身寄りのないお年寄りにとっては「誰かが気にかけてくれている」という安心感は大きかったに違いない。

沖野君には個人的に大変お世話になった。
車がトラブるたびに助けてもらった。
嫌な顔ひとつせず駆けつけてくれてありがとう!おっき~。

和田ちゃんは紅一点。
めがねの似合う足のながーーーい女の子(憧)
技大生に交じっていたら男たちに同化するというカメレオン的な要素があるがwそこが和田ちゃんのいいところ。
いつも淡々とひょうひょうとしてる和田ちゃんが、そのキャラのままで修士論文発表・質疑応答をやってのけたときには「いいっ!!和田ちゃんいいっ!」って小刻み拍手をしたくなったw

彼らが社会人として旅立つことをとても頼もしく思う。
コブクロ レミオロメン スキマスイッチ・・・
カラオケでいろいろ歌ってくれたね。
どの歌も心に響いたよ。
また飲もうね。歌おうね。

それまで
GOOD LUCK!