自民党総裁選挙が近づいている。朝日新聞によると、最近、連日のように、総裁選候補者になろうとする石破さんや野田さんの支援議員に対して、人事権を振りかざし、石破さんや野田さんを支援していると、要職には付けないようにする、冷遇すると、安倍総理に近い、自民党議員が脅しをかけているらしい。これではまるでやくざの世界と変わりがない。こんなことを言うと、「俺らはそんな汚いことはしていない、正々堂々と体を張って勝負する。」と、やくざの人に叱られるかもしれない。それ程汚い話だ。
安倍総理が政権を執る以前は、総裁選挙を戦った相手を、却って優遇し、主要な大臣に起用したりしたものだ。それが、今は、反対するものは排除され、冷遇される。だから、次期総裁候補の本命と評判されていた岸田さんも、御身大事に思ったか、総裁選挙出馬を断念してしまった。これは実に惜しい。もし、こんなことが長く続けいていくと、自民党には、安倍総理に対してイエスマンの国会議員しかいなくなってしまうだろう。これじゃ、最近、話題を独占していた日本ボクシング連盟の醜態と同じような運命を辿るしかないだろう。
大体において、安倍総理は、今回の件についても、全く素知らぬかを決め込み、「私のあずかり知らぬこと、そんな圧力発言したのは、その議員が勝手に忖度して行ったことで、私には全く責任はない。」と答えるだろう。良からぬことはすべて忖度して勝手にやったことと言い張って、その責任を認識しようとする姿勢すら見られないのだから・・・。
そんな自民党内にあって、安倍総理や政府首脳に対して真っ向から自己主張し、政府の政策に反対し続けた沖縄県の翁長知事は立派だったと改めて思う。全く惜しい人を失ってしまったもんだ。残念でならない。