THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

VOL,196 マ・シェリ ライブ1 小樽GOLDSTONE(中山CLUB編)

2023-01-29 17:52:19 | Live Set List



5,17:30~18:00
「中山CLUB」

さてさて、楽しい時間の経過は早いもので、もう折り返し点に差し掛かってきたよ。
これまでにも、様々なジャンルが登場してきたけれども、お次はご機嫌極まりない超絶技巧派集団。
この日唯一のオール・インストウルメンタル・バンドが満を持して参上!
問答無用のバカテク揃い。
全員が男性の4人組。
日本が世界に誇るフュージョン・シーンの大御所カシオペア・カヴァーバンドなんだから納得だ。
この世界は下手クソじゃあ、全く話にならない。
一挙手一投足を食い入るように対バンのミュージシャン達はかぶりつきだったよ。
金縛りになる場面も多数。
全6曲共、釘付けになるほどの火花散る攻防を繰り広げてくれましたよ。
いやあ、そのバリエーションはマジに勉強になる。

早速ですが、メンバーの編成を紹介しますよ。

ドラム・・・・ナカヤマ・オーナー
ベース・・・・ハタノくん(YAMAHAパールホワイトの5弦ベース。ローズ指板。これはすこぶるいい音を奏でる。
程よい重量と細めのグリップもナイス。
弦から細部にわたり、お手入れが行き届いている。何とMCも兼任)
ギター・・・・カトウさん(名器のポール・リード・スミス。
ボディカラーはオレンジ。ローズ指板)
そして、キーボードは、マックスだあ!!(YAMAHA MONTAGE8を使用。ずっと黒マスク姿だったけど、すぐに外しちゃった)

このバンドは今回初めて見たんだけど、個々のメンバーらとはけっこう深い関わりがあります。

まずはナカヤマくんとマックスのご両人。
この2人をマサが初めて見たのは、STA企画ライブイベント「スペースアート」にて。
巧みなスティック・ワークと、2段構えの鍵盤装備を強烈に覚えています。
それをきっかけにナカヤマくんは「粉粉クラブ」、マックスは名物男ヒコちゃんファミリーとして多数のバンドに所属。
近年では我らがモッチンと組んでジェフ・ベックやレッド・ツェッペリンのカバーバンドでも、ひたすらに気を吐いていますよ。
もっちんいわく「マックス・ミドルトンとフクマを引っ掛けてフクマックス・・・略してマックスなんだとか((´∀`*))。

更には、ナカヤマくんが長年の夢を遂に叶えたライブハウス「LUA RELVA」がオープン。
その店名を、そのままに冠したライブイベントをマックス&歌姫アッコちゃんらが「キューブガーデン」にて開催。
俄然、盛りあがっていますよ。
今年の1月、「完成記念と新年会」へ、直々に招待を受けたマサ&アッキーは、そのライブハウスに行ってきました。
到底言葉では表現できないくらいに何もかもが素晴らしい、そのライブには決して大げさな話ではなく誰もが感動していましたよ。
もう玄関に入った途端、同じ反応でビックリしていたもんなあ。
そして、お馴染みの連中がたくさん来場していて盛り上がったものです。
次々にプレイするミュージシャン達もさすがの腕前。
マサもヒコちゃん、タカハシくんらとセッションでクリームを2曲披露(クロスロード&サンシャイン・ラブ)
その際、サッサからおにぎりピック、ハタノ君から愛器のべ―スを借りてお世話になりました。
(その日も、この日もマサはちゃんと懇切丁寧にお礼を言ったよ)
だからこそ、コロナ禍で沈みきった札幌音楽界隈は、これをキッカケに俄然息を吹き返して奮起するのだ。
明るい展望はLUA RELVAから展開することは間違いなしさ。

はい、前置きが長くなってしまったのでそろそろ本編に突入しましょうか!
HERE WE GO!!

1,CONJUNCTIONから盛大にスタート。
1986年リリースのアルバム「SUN SUN」に収録。
(もしかしたらライブアルバムWE WANT MORE の1曲目に演奏されたタイム・カプセル・メドレーを参考にしたのかな・・・・?)
難攻不落な作品を、余裕と貫禄をもって堂々と演じ切っちゃう、憎いほどにしたたかな野郎ども。
全部のパートがコピー泣かせ。
オープニングから情け容赦なく、ありとあらゆく奏法を披露。
次々と繰り広げられる複雑な構成に目と耳がついていくのがやっとだ。
トレードマークともいえるチョッパーがビンビンとほとばしる。
千手観音のごとき、手数王ナカヤマくんも、アグレッシブにリズムを延々とキープしながらも、しっかりと数多くのゴーストノートを決める。
マックスも強弱によって、変幻自在に弾き方を変えている。
と、1分半経過後に、すかさずメドレーへノリノリ雪崩込み。

「LOOKING UP」
1983年リリース7枚目、黄金時代のアルバム「フォトグラフス」に収録。
(噂では全ディスコグラフィー中、最高の売り上げなんだそう)
最強、最高ナンバーを、序盤から惜しげもなく突き付けての爆発路線か。
相変わらず、各自が超がつくほど個性的な秘技を、これでもかあ、というほどオシャレに次々ぶつけてくる。
洗練された一音一音の進化系サウンドは、お見事の一語に尽きる。
心に響く爽やかなるメロディと、目を見張るようなキレのあるリズミカル・テイスト。
印象的なスラップ・ベースのフレーズを生かして絡みつく、躍動感溢れまくりのドラムによるバリエーション豊富でタイトな8ビートが決め手。
そして特徴的で軽快なアップテンポに感動する・・・。
元気一杯で不思議な機械的アンサンブルの妙には、思わずトキメキながらも固唾を飲んでしまった。
(実は和音もギターの開放弦の音と同じ音を使っているコードが多い。ギター・ソロはほぼ1コード)
ギターからベース、次いでドラムへと織り交ぜ、聞き心地の良さを追求した絶妙なソロでまとめ上げ、グッと引き込んで親しみやすさと存在感を猛アピール。
ワクワク、派手派手、ルンルン気分に漲っています。
バラエティーなかっこいいバッキングにも、度肝を抜かれっぱなし。
そうなのですよ、4人の力関係が見事に4等分されたアレンジが肝。
もう本格的過ぎて、すでに脱帽の領域に達してしまった。
完成度高しで昇天。


「皆さん、ありがとうございます!」
真剣な表情で演奏に専念していたメンバー達も、MC中は各自ニコヤカに佇んでいる。
「ちょっとテンポが速くて、ついていくのに必死でした・・・・((´∀`*))
ここでちょっと気分を落ち着かせて、しっとりとしたミディアム調の曲をおおくりしたいと思います。
え~・・・TAKE ME」
1979年リリースのセカンド・アルバム「スーパー・フライト」に収録。
出だしのハイハット一発で持っていかれる。
最近はキーボードがピアノからオルガンに変わってしまい賛否分かれる曲。
(大野方栄さんが歌う1983年発表のボーカルヴァージョンもあり!アルバム「MASAE A LA MODE」に収録。もちろん作詞も彼女)
エレガントでエクセレント!!
エモーショナルなギターソロに次いでピアノの連打を経て全員が白熱のプレイ。
特にナカヤマ氏によるドラミングは特筆もので、感涙にむせぶ。
偉大なる名演に次ぐ名演には、ほとほと参りました・・・・。

4曲目は誰もが聞き惚れちゃう定番中の定番で「FIGHT MAN」
90年代のスタンダード。
1991年5月25日にリリースした21枚目のアルバム「フル・カラーズ(日本における最高チャートは31位)」トップに収録。
ナカヤマ氏によるターン!とよく抜けるスネアの音が絶品。
Bメロ前「ちゃちゃっ!X2」の間のオカズの変化もいぶし銀。
中盤におけるベース、キーボード、ギター、ドラムからベース・タッピング、キーボードと目まぐるしく受け継がれていくソロ。
多分、スタジオ・リハーサルで、メンバー一丸となって必死に汗水飛ばし、何度も何度も猛練習したのだろうね。
一切の妥協することもなく完璧を求めて。
その光景が目に浮かぶようだ。
本番で、それはまだまだ続く。
ギターはトドメとばかりに掟破りの「スモーク・オン・ザ・ウォーター」を奏でて、なんまらお茶目。
でも、追い打ちをかけるように、ベース、ギター・ソロと笑ってしまうぐらい、延々と引き継がれ阿吽の呼吸で大躍進。
まさに、このステージ最大の見せ場。
息もピッタリの光景が鮮やかに映える。
命がけな真剣勝負。
真摯な努力が報われた瞬間だ。
お口あんぐり状態で引き込まれて、茫然自失・・・・・思わず手に汗握るよ。
瞬き厳禁で、息も絶え絶えだよん。
責任取ってくれ((´∀`*))
観客全員の熱視線を浴びていました。

「今日は、悪天候の中、よくぞ、おいでくださいました。
高速道路で小樽に来たのですが、雪のため、50キロ規制でした・・・・(´;ω;`)。
それでは、そうとうに体力を消耗したので、ここで1曲、ギターによる綺麗なバラードをお送りします‥‥迷夢・・・・」
MEI-MU☆SHALLOW DREAMSが英題。
シンプルなる原点回帰作品。
1988年リリースのスタジオ通算13作目アルバム「EUPHONY」最後を飾る。
聴き込むほどにドップリとハマること請け合い。
イントロはエレピだけど、やっぱりギターが主役(ついこの間、亡くなったジェフ・ベックの影響が垣間見れる)。
ギターキッズはヒロシ氏の技量に要注目だ。
エフェクターを駆使しての、個性的なるトーン・コントロールは芸術的。
アドリブも含めて神業だね。
コーラスは深めで、歪みは抑え気味。
スライドや、チョーキング、ビブラートには、ゾクッと鳥肌が立った。
意外にも、この曲は運指の移動が上下に多くて、ピッキングも地味に難しい・・・・。
スリリングかつアグレッシブな速弾きで駆け上がったり、あちこちにタップリと落とし穴が用意されているのだ。
テンションがずっと張りつめている。
一筋縄ではいかないところがカシオペアの偉大なところ。
そう簡単にはクリアできない壁。
ボリューム奏法でしっとりとドラマティックにエンディングを締めくくる・・・。

「早いもので次の曲で最後です。
その前にメンバー紹介をします」
懇切丁寧に1人1人を愛情と尊敬を込めて紹介するハタノくん。
ナカヤマ氏のバスドラが轟き渡って、泣く子もエキサイトしちゃうカシオペア問答無用の代表作「アサヤケ」だ!!
1979年リリースのアルバム「スーパー・フライト」に収録。
余りにも有名だから当然の結果でしょうよ。
これをやらなければ、彼らはステージを降りることが許されない宿命なのだ((´∀`*))
ギター小僧ならば、誰もがコピーしたであろう永遠のアンセム。
山下達郎、チャーと並ぶ日本3大カッティング・イントロ。
単純なテーマだけど、間違いなくギターの歴史に残る名演だね(16分音符の裏で入る部分とコードチェンジが難易度強)。
切れ味鋭くキープするところが命(他弦、特に4弦は3弦を抑えている中指できちんとミュート)。
一聴した限りだと、曲調は軽快でイージーリスニングに陥りがちだけど、どうしてどうして随所が凝っていて難攻不落。
ナカヤマ氏の、大道芸人に匹敵するようなスティックさばきが手強い。
会場全体が一挙にオーバーヒート気味。
その熱気ほとばしるノリノリな様は圧巻。
それを即座に察したのか、メンバー達はお互いに不敵な笑みを交わし合う。
夢中になっているオーディエンスにお構いなしで、わかりやすく口ずさめるフレーズを紡ぎ出す。
痒いところに手が届く、とはこのことだね。((´∀`*))
サビ・セクションのオクターブ奏法や、トレモロ奏法(多分6連)、ライトハンド奏法で広がりを醸し出す。
ベースは2フィンガーとスラップ・ヒットの併用。
そんじょそこいらにゴロゴロと転がっている腐った自己満足能書きバンド連中とは、レベルが豪華過ぎて段違いだね。
途方もない感触と、華があるもんなあ。

これにて大団円。
完全燃焼です。
改めてツワモノ4人組に嵐のような喝采がおくられる。
ふてぶてしきミュージシャンの集合体。
いやあ、奥が深いものを見せつけられて心底得した気分さ。
皆さん、お疲れさまでした。

追記・・・・・次に控えしはガラッとムード変わってヘヴィーな「PURPLE BRINGER」
ドラムのオカちゃん、キーボードのアキの機材や楽器セッティングをナカヤマ氏とヒコちゃんがサポ―トしてくれた。
ありがたいことだね。
マサはどさくさにまぎれて、チャッカリと「LUA RELVA」に出して、と懇願。
「もちろん、速攻でね」との返事をもらったよ。((´∀`*))










































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