＜289＞ 北朝鮮の核実験・・・

　まさかと思う報道だった。

　９日１０：３５にとうとう北朝鮮が核実験を実行した。


　捕まれば収容所に入れられ、凄惨な拷問を受けると分かっても、脱北する人々が絶えず、食べる物さえなく餓死を待つ民を抱えながら「将軍様」を頂点とする専制国家はすでに末期的な状況だと言う。

　権力者とその権力にすがる人達だけが、その体面を維持しようと奔走し、浅はかな策を練っているとしか思えない。
　　
　核兵器の保有の脅威もさることながら、核実験により環境への影響も気になる。

　
　韓ドラにはまり、それに付随して韓国の事を知るようになった自分は、現盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が一貫してとって来た北への宥和的アプローチを興味深く思っていた。

　統一気運の中で、反比例するが如く反日感情が高まっていくと・・・


　前金大中(キム・デジュン)大統領が1998年の就任以来唱えた「太陽政策」によって、2000年６月には分断以後初の南北首脳会議が開催され共同宣言を発表し、同12月にはノーベル平和賞を受賞している。

　対北に対する柔和政策を引き継いだ形の盧武鉉大統領は、先のテポドン発射実験にも「北の脅威」をあえて無視するような、首を傾げるような発言をしている。
　こちら
　こちら

　また、横田めぐみさんの夫とされる韓国拉致被害者の金英男(キム・ヨンナム)さんの家族を訪ね交流をもった横田さん夫妻に対する冷淡な韓国政府の態度も記憶に新しい。


　盧武鉉大統領を支持するのは若者層だと言う。

　有力だったハンナラ党の李会昌(イ・フェチャン)ssiの対抗馬として登場したのが新千年民主党の党内予備選挙のネット投票によって選ばれた盧武鉉候補。

　敗北濃厚の中、追い風も吹き、僅差ながら大統領の座を得た。

　しかし野党の勢力が強い状況下、2003年の大統領就任の翌年、韓国史上初の大統領弾劾訴追案が国会で可決し、約２ヶ月に亘り大統領の職務権限が停止してしまう。

　総選挙で与党支持を確保し、復職を果たすが、なかなか進まない改革に国民の非難も強いと言う。


　安倍首相が訪韓中のこの事件は、好機だったと思う。

　時間をおかず両国のトップが協議できた意味は大きいだろう。


　韓国内でも盧武鉉大統領が主導してきた北に歩み寄る政策の批判報道が溢れている。　
　こちら

　平和ボケの日本とは違い、臨戦態勢の硬派な意見も出ているには驚く。

　危機感が違うのを実感する。
　こちら

　「核」と言うカードを出してしまった愚策は益々の孤立しか生み出さない。

　北朝鮮を率いる「将軍丸」はすでに指針を失い迷走しているだけに、更なる愚行が懸念される。