読む日々

テーマばらばらの読書日記

痛妻

2012-09-26 | 
安達元一「痛妻」


いたづま、と読みます。
芸能プロダクション勤務の勅使河原が主役。その妻・鏡子が「痛妻」。

痛いけど、強烈に筋が通っていて、かっこいい、そして寂しがり屋の妻、鏡子。

その鏡子に励まされ(操られ?)、2代目社長にタテついて、秘蔵っ子の新進アイドル明日香と共に芸能界を追われる。

そこに、先代社長やら、鏡子の母で伝説の女優千美子やらが絡む、人々の成長ストーリー。


面白い!!!

満足度90

藤壺

2012-09-26 | 
瀬戸内寂聴「藤壺」

源氏物語には、巻名だけで実態のない「かかやく日の宮」という、藤壺を表す巻があるそうで。

それを、紫式部が、源氏と藤壺が初めて結ばれる様を書かないはずない!と確信した寂聴さんが、現代語と古語で書いたお話。

確かに、ないはずないと言われるとそうかも、で、流れも表現も自然なお話で、実際もこうだったかなぁ?と思える雰囲気でした。

満足度90

どちらかが魔女

2012-09-25 | 
森博嗣「どちらかが魔女」


題名に惹かれて借りちゃいましたが、何かのシリーズ物のスピンオフ作品みたい。

でも最初のお話、「ぷるぷる人形にうってつけの夜」だけが 西乃園っていう女子大生以外、登場人物が違う。

あとは西乃園萌絵が主役で、彼女が慕う助教授犀川とか、叔母の佐々木睦子とか、犀川の友人が出てくる。

最初のお話の萌絵は、ちょっとクールで不思議な感じだけど、次からの萌絵は不思議は不思議でも、ミステリアスではなく不思議ちゃん、って感じ。

で、ラストストーリーで謎が解けました。しかもラストのラストで。

ぷるぷる人形の西乃園は、若かりし頃の佐々木睦子でした。時代が違うんだ!

で、ネットで調べたら
ぷるぷる人形に出てくる小鳥遊や香具山は Vシリーズという小説群の登場人物で、西乃園萌絵や犀川はS&Mシリーズの登場人物。

つまり、VとS&Mを掛け合わせた小説と見せかけ、実はそれぞれの時代が違い、西乃園萌絵の叔母は小鳥遊と若い頃会った事がある、という種明かしが成されているという。

他の読んでるファンからしたら、たまらないんだろうなぁ、こういうの。
私は読む順序を間違えました。

でも、それぞれのお話も充分面白いでしよ。

満足度85

佐渡

2012-09-23 | 雑感
日帰りで行ってきました。
9年振りかなぁ?


船のヘリに止まるウミネコ。早朝です。


出港間もなく、我が家が見える。


息子の通う小学校も見える。


新潟を振り返る。


船のあと。


佐渡が見えてきた。


両津港。


順徳天皇が到着した真野の地。


真野湾

海辺というより川の堤防みたい。

海水が澄んでいて、貝が見える。


歴史博物館?だっけっか。濃いコスモスがきれい。

コスモスはあちこちで咲いてました。

鯉が並んで泳いでた。



妙宣寺

帰りの船は激混み。
思わず1等船室にグレードアップしちゃいました。快適に熟睡して帰ってきた。

息子も連れて行きたかったんだけど、今回は女ばかり5人で。
次回は一緒にいこうね。


お土産。紀子妃殿下お買い上げの文字に惹かれて買っちゃいました










ぬるい男と浮いてる女

2012-09-20 | 
平 安寿子「ぬるい男と浮いてる女」


まさに、題名通りの男女、が出てくる短編集。

6編。
■長い目で見て

ぬるい男2人。伯父と甥。それを見つめる伯父の妻の視点。妻と舅は医師通しで、舅がいい味出してる。

■ブルーブラックな彼女


浮いてる女。金持ちの娘で綺麗だけど、中学時代の同級生の親や祖父母の葬式に、親しくもないのに出ていく。それを見つめる同級生男子。

■滅亡に向かって

ぬるい男。家具屋に勤める、完全草食男子。本人の視点。

■浮いてる女

まさに標題通り。60過ぎて好きなように生きているけど明日現実的な女。浮いてる、というのは、主人公が40代の頃に一目惚れしたバレエの演目、ジゼルで、怨霊のジゼル達を演じるバレリーナ達が、本当に浮いてるように見えるところから。

■ぬるい男

これも標題通り。靴屋に勤める20代男子。ぬるーく生きてるが、ぼうかんに教われてから、生きてる実感を味わえるようになる。

■えれくとり子

浮いてる女。40代で、不思議ちゃん?電化製品を壊す体質。関わった男とはみんな関係ができちゃう。


なんだか、共感できる話はまるでなくて、この作者にしては期待外れでした。

満足度50