下鳥潤子「わすれないよ 波の音」を読みました。
虐待の連鎖を断ち切るお話。主人公は26才の波子。4才の娘と生後10ケ月の息子と、家を空けてばかりでろくに働かない夫と狭いアパートに暮らしていますが、娘を可愛がれずに虐待しています。その遠因は、兄ばかりを可愛がった、冷たい母にありました
父と母は離婚し、医師の母は女でひとつで二人の子を育てますが、その過程で波子に冷たくあたります。成長した波子は、優しくしてくれたというだけで夫と結婚しますが、夫自体もあまり家庭環境には恵まれなかったよう。
そして、母の癌罹患を機にストーリーが動き出し、娘の通う幼稚園の先生やら、とってもよくできた小児科医の兄やら、兄の友人の精神科医やら、揚句、生き別れになっていた人格者の父親やらに支えられ、立ち直るお話。
虐待に至る過程や心情は生々しく、とっても泣けて理解もできましたし、乗り越える過程も心の動きには矛盾はないし、「よかったね」と涙しました・・・が、環境が、できすぎでしょう。それに、状況説明が多くて、セリフも現実にはありえないほど説明くさい。
書き方としては素人っぽいな、という印象でした。(えらそうにスミマセン)
最後作者の略歴みたら、保母さんをされてた方で、この本の前は自費出版だけだったようです。そしてこの作品は「文の京文芸賞・最優秀賞受賞作」だそう。なるほど。
そして途中で子供の事を「愛しげな子」って書いてあって、「新潟弁みたいだわ。」と思ってたら、新潟県出身の作家さんでした。祖母がよく「あそこの子はいとーしげらて」とか言ってたなあ。舞台も「日本海側の北の地方」ってあったから、新潟なんだわ、きっと。と思った嬉しくなりました。
内容はとにかくイケます。
満足度80
虐待の連鎖を断ち切るお話。主人公は26才の波子。4才の娘と生後10ケ月の息子と、家を空けてばかりでろくに働かない夫と狭いアパートに暮らしていますが、娘を可愛がれずに虐待しています。その遠因は、兄ばかりを可愛がった、冷たい母にありました
父と母は離婚し、医師の母は女でひとつで二人の子を育てますが、その過程で波子に冷たくあたります。成長した波子は、優しくしてくれたというだけで夫と結婚しますが、夫自体もあまり家庭環境には恵まれなかったよう。
そして、母の癌罹患を機にストーリーが動き出し、娘の通う幼稚園の先生やら、とってもよくできた小児科医の兄やら、兄の友人の精神科医やら、揚句、生き別れになっていた人格者の父親やらに支えられ、立ち直るお話。
虐待に至る過程や心情は生々しく、とっても泣けて理解もできましたし、乗り越える過程も心の動きには矛盾はないし、「よかったね」と涙しました・・・が、環境が、できすぎでしょう。それに、状況説明が多くて、セリフも現実にはありえないほど説明くさい。
書き方としては素人っぽいな、という印象でした。(えらそうにスミマセン)
最後作者の略歴みたら、保母さんをされてた方で、この本の前は自費出版だけだったようです。そしてこの作品は「文の京文芸賞・最優秀賞受賞作」だそう。なるほど。
そして途中で子供の事を「愛しげな子」って書いてあって、「新潟弁みたいだわ。」と思ってたら、新潟県出身の作家さんでした。祖母がよく「あそこの子はいとーしげらて」とか言ってたなあ。舞台も「日本海側の北の地方」ってあったから、新潟なんだわ、きっと。と思った嬉しくなりました。
内容はとにかくイケます。
満足度80
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