読む日々

テーマばらばらの読書日記

家日和

2011-09-27 | 
「家日和」奥田英朗

家族をテーマにした6つの短編。


おもしろい

展開もスムーズで、読みやすく、そして「よかった」という帰結。なんといっても楽しんで読める。
これはかなりいいな。初めて読んだ作家さんですが、しばらま嵌るかも。


「サニーデイ」・・・・ネットオークションに嵌り、夫が大事にしてたギターなどを売っちゃう妻。でも冷たいと思ってた夫や子供達の想いを知り。。。。。途中、心配したけど、解決解決

「ここが青山」・・・・東京の青山かと思ったら、人間いたるところに青山あり という格言だった。会社が倒産した30代の父親の話。人間の居場所はどこにでもある、という話。この父親は家事に向いている自分に気づいちゃった。

「家においでよ」・・別居を機に、今までできなかった自分好みのインテリアに塗り替え、その居心地のよさに同僚達が入り浸る話。楽しそう~。

「グレープフルーツ・モンスター」・・・内職の担当営業が代わり、随分ぶしつけな若い男が現れるけど、その男の柑橘系のコロンになぜかクラクラする主婦。そいつ(と言っても過言じゃないような男)が現れた日はグレープフルーツに襲われる夢を見るが、それが刺激的で、男があらわれる日を楽しみにしてしまう。 まあ浮気とか不倫とかに発展しなくてよかったね。

「夫とカーテン」・・・山師のような夫がまた始めた怪しい商売「カーテン屋」。でも夫が何か始めると、イラストレーターの妻はなぜかいい作品がかける。わかるような気がする。

「妻と玄米御飯」・・・成功した作家とその妻。妻は近所の美人の主婦の影響でオーガニックやヨガに嵌る。いーかげんしろ、という夫の想いがいい小説に昇華するんだけど、妻が怖くて書きなおす。あはは。


家族っていいなあ、と思わせる、いいお話ばかりでした。

満足度90
 

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