読む日々

テーマばらばらの読書日記

戦国の「いい妻」「ダメな妻」

2010-06-13 | 
中島道子著 戦国の「いい妻」「ダメな妻」

著者の考える、戦国時代のいい妻ダメな妻の人生。

良妻が 織田信長の側室・吉乃と明智光秀の正室・煕子。
賢妻が 前田利家の正室・まつ と 直江兼継の正室・お船。
烈婦が 浅井長政、柴田勝家の正室 お市の方と細川忠興の正室・玉子(ガラシャ)と稲葉正成の妻 ふく(春日局)

以上が いい妻。

悪妻が 豊臣秀吉の正室・おね と 山内一豊の正室・千代。
愚妻が 徳川家康の正室・瀬名(築山殿)。
平成型の夫を見限りサッサと実家に帰る妻が 織田信長の正室・帰蝶。


だ、そうです。

歴史好き、戦国の女性好きなので、それぞれの妻を主人公に据えた小説はいろいろ読んでます。読んだことない(あまり興味がない)妻は、山内一豊のところと、今まで目にした事のなかった明智光秀の妻だけ。

で、この著者の振り分けっぷりは、私の好みとは全く合わなかった・・・。

特に、築山殿に関しては、私が大好きな 諸田玲子の書いた「月を吐く」に斬新な解釈が描かれていて、でもその解釈だとすべての疑問が氷解してスッキリしたし、築山殿の事が大好きになったので、今回の書かれようにはかなりイラつきました。

あと、お市の方は永井路子の書いた「流星」がよかったし、細川ガラシャについても永井路子の「朱なる十字架」がすごくよかったです。

賢妻の まつ とお船は、確かにそうとしか取れないのでまあいいか、という感じ。どちらも大河ドラマのイメージが強いですし。

あと私は春日局が大っきらいなので、なんだかなあ、という感想でした。家光が家康と春日局の間の子かも、とか書かれてるし。

あ、明智光秀の妻の煕子は、今回初めて存在を知りましたが、好い人っぽくてよかったです。何か探して読んでみよう。

満足度は30