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理性の声とアングロの焦りとネオコン

2018-04-12 12:00:28 | アジア情勢複雑怪奇

いやほんとに大騒ぎの1週間ですが、さてそこでプーチン。

世界は混乱してきているが、それでも私たちは常識が優勢になることを望んでいます

だそうです。

 

Putin: The world is getting more chaotic, but we hope that common sense will prevail 

https://www.rt.com/news/423835-putin-world-chaos-common-sense/

おすましした顔しているのは、外国の大使の信任状を受けるセレモニーを昨日やっていてそこでの写真だから。

もっと正確にはこんな一節。

今日、外交と外交官の役割は特に重要になってきました。実際、世界の状況は心配させられるものがあります。世界情勢はますます混乱してきています。しかしそれにもかかわらず私たちは最終的には常識が優勢になり、国際関係が建設的な方向に向かい、世界全体のシステムがより安定し、より予見可能なものになっていくことを願っています。

Today, the role of diplomacy and the diplomat has taken on special significance. Indeed, the state of affairs in the world is a cause for concern. The situation in the world is becoming more chaotic, nevertheless we still hope that common sense will eventually prevail, and that international relations will take a constructive course, and the entire world system will become more stable and predictable.

 

詳しくはクレムリンのこのページ。外交の必要性、重要性について縷々述べている。

なんというか、世界のリーダーの中の貴重な、voice of reason(理性の声)になってるとしか言いようがない。

ミサイル撃つからなとtwitterで語る大統領とか勘弁してほしい(笑)。

 

で、一方、ロシアのEU大使は、だから~ホワイトヘルメットのガセ情報なんだってばさ、というお話をユーロニュースという局で述べていた。

"There Wasn't A Single Corpse": Russia Claims 'White Helmets' Staged Syria Chemical Attack

https://www.zerohedge.com/news/2018-04-11/there-wasnt-single-corpse-russia-claims-white-helmets-staged-syria-chemical-attack

 

他のソースをあたっても、だいたいそんなところで間違ってないと思う。

 

ということでですね、要するにここ1カ月ぐらいの騒動というのは、偽のロシア化学兵器事件、偽のシリア化学兵器事件に基づき、英米仏+その子分は、シリアで戦争も辞さずとか叫んでいるわけで、ロシアじゃなくても常識に返れよ、ほんと、と言いたくなる。

英米がはじめる戦争はほとんどすべてインチキな言い訳に基づいているというのは、一般的に正しいけど、でも、今回のはあまりにも情けない。ショボすぎる。911を作った元気はどこ行った!(あはは)

 

でまぁ、イギリスのメイの方は、シリア沖に潜水艦を寄せるのだ、とまだ仮想戦記モードらしい。

British PM order submarines to get within missile range to Syria - newspaper

http://tass.com/world/999224

 

■ 曲がり角

振り返って考えてみるに、これは結局、いろんな利害関係者が入っているとはいえ、アメリカにシリアから撤退してもらいたくない、というただ一点にかかってるんでしょうかね。

もちろんアメリカの中央軍も撤退したくないみたいだし、イスラエルも絶対阻止の構えではあるでしょう。サウジもそう。

で、一般に、イスラエルがアメリカを引っ張ってるのだ、という話になるんだけど、私はイスラエルだけとは思わないですね。イギリス、フランスも同様でしょう。というか、イスラエルというのは、これら古い世界制覇チームの現地代理人と考えるのが適切でしょう。そもそも、現在のイスラエルに入っていったユダヤ人は、ロシア帝国周辺の人が多数いるわけでしょ。この動きそのものが当時のイギリスの政策のたまものだと思う。

いってみればこれらロシア帝国周辺の、あるいはロシア、オットマン、ペルシャのあたりにいたユダヤ人というのは、100年前のISみたいなものだと考えることもできる。使われて、そこから時流にのって大きくなったので今ではその姿が見えなくなってるけど。

イギリス、フランスはクリミア戦争あたりからこの地域に武力を持って入り込んできてあちこちを壊して自分のコントロール下における奴を現地代理人にするという方針でここまで来た。

が、しかし、その作戦が限界に来たっつーことじゃないでしょうか。

こういう人たちの国々の国情が安定すると、それらの代理人政治も効き目がおかしくなってきた。

イランはペルシャ帝国、ロシアはロシア帝国とだいたい同じところにいて、トルコはオットマンのうちの一部だが、コンスタンチノープルをぶち壊しもしないという点で今でもコスモポリタン的だと言えるでしょうからオットマン的だと加点(笑)。

 

しかも、イスラエル、エジプトを手中に収めて、紅海を取ったも同然にすることで地中海からインド洋に出る道を確保して、欧州からアジアへの道をコントロールするのがアングロ・シオニストの19世紀後半のプランニングでそれはそれで有効だったんだが、海上輸送しかないっつー時代じゃないし、南北回廊も稼働まであと一歩。

 

ということで、思うに、英米の英の方(の支配者層)は、やっぱりイヤなんだろうと思うな。東方に対する西方の優位が本格的に崩れるわけですから。(この東方、西方に私たちは関係ない。これは主に、ヨーロッパ周辺の概念)

そう考えてみると、911の国盗り物語的な中東崩しというのも、単に妄想がすぎたネオコンの問題だけではないという考えも成り立つと思う。

 

■ オマケ

ビザンチン(正教)とオトマンの版図は非常によく重なってるというのが、西方ローマ教会中心主義の世界観によって失われた世界観を復活させるカギかもしれない、などとも思う。

そう考えると、ますます、正教を背負ったロシアは滅ぼさねばならないとなるのも無理はない(賛成しないが)と言えるでしょう。

 

■ 参考

「カスピ海は俺らの海」宣言の効果確認(2)

ユーラシア鉄道開発情報 2017/12

SCOと南北回廊とイラク+アフガン戦争はつくづくバカだった

 


  

 


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