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安倍ちゃん中国へ行く & 制限主権論

2018-10-27 11:48:07 | アジア情勢複雑怪奇

サウジの話とか武家と公家の話とかいろいろ考えたいことがあって楽しいのだが、ともあれ一昨日、昨日の安倍ちゃん訪中についてメモ。

天木さんの観察によれば、産経は大反対、朝日は微妙な態度だったそうだ。

社説で取り上げなかった朝日と一面トップで報じなかった東京
http://kenpo9.com/archives/4356
2018-10-27 天木直人のブログ

 

朝日が何を考えているのかしらないけど、でも、全体としてみれば中国側の反応をみて、手放しでは喜べないと思ったんじゃなかろうかという気はする。

どうしてそう思うかというと、人民日報、新華社、Global Timesあたりの記事の出方が、あまりにも冷淡だったから。

このへんのメディアを私はしばしばチラッと見ているけど、歓迎されているという感じはなかったし、むしろあれれれれれという感じさえして、どうなるんだろうどうなるんだろうと1日に3回ぐらい見回ったけど、安倍ちゃん来てますよ~といった感じの記事は何もなかった。

これらのメディアは、各国首脳または首脳級が訪問した時には、朝から我々は仲良し、といったイメージを喚起させるものが出て来るのが普通。しかし今回はなくて、それどころか習近平国家主席が、各地の視察をしてる姿がアピールされ、次は、人民解放軍の南方の軍区を視察したよという記事が出てきて、安倍ちゃんと習さんの握手写真の隣にその記事があった。

出回ってる写真がこの1枚だけってのも意味ありすぎではなかろうか。どう見ても、微妙な写真。

 

 

これはつまり、経済人ひきつれて、日中友好とか言ってるけど実は南シナ海周辺で自衛隊という名の米軍の一部が演習しまくってることに対して、俺らは見てるからなという表明でしょう。

口でへらへら和平とかいいながら、後ろで着々と主権を失い、極東NATOの供給基地になってる日本の現状に疑問を呈したといっていいでしょう。

 

そして、NHKを見たら、習さんが何を語ったかについて、日本側のコメント抜きの記事があった。


全文)習近平国家主席 会談の冒頭で何を語った

2018年10月26日 22時33分

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181026/k10011687651000.html

 

これはおそらく、会談に際しての1つの条件だったのでは? なんでかというと、日本は外国の首脳の言葉を曲げて書くことが常態化してるから。中国についても、中国の言い分をちゃんと伝えてないか、はしょってどうとでも読めるようにしてる。

思い出すのは、プーチン訪日の直前に、NHKにだけ、今さら聞けない北方領土とかいう特集記事があったこと。はじめて(50年代はともかく)、ロシア側の言い分が書かれていた。これも多分、プーチン訪日の時に、ロシア側から、少なくとも主張の相違点ぐらい出せ、と言われたかして、官邸が言うことを聞かせられるNHKにだけ出てたってことではないかと思う。

日本だわなぁってところ。

 

■ 間抜け?

ちょっと笑ってしまったのは、日本のメディアのこの安倍へのおべんちゃら。

 私は4年前からここにいますが、2014年の首脳会談で習主席がカメラの前でにこりともしなかったことを鮮明に憶えています。尖閣国有化以来、一時最悪とまで言われた関係を象徴するような場面で、中国の場合、トップがそういう表情を見せると、経済界も、民間も、日本とは付き合わない方が無難だという雰囲気になります。裏を返せば、今回の訪問をきっかけに、日中の間ではさらに多くの交流やビジネスが生まれることになりそうです。

https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20181026-00000076-jnn-int

 

いや、習さん、今回もニコリともしないたった1枚の写真を配信してるわけだが、どうするのよこれ。あはははは。

まる1日経ってもそれ以外出てこないということは、中国は断固意思でやってますよ。

 

■ 制限主権論

で、状況的には、欧州において各国の意思とNATOの意思がバラバラになってるのと同じ恰好でしょう。

各国が、軍事力とそれにまつわる(ある意味究極の)外交方針が、ステルス帝国支配に取り上げられている状況がますます強固になっている。

要するに、西側の体制というのは「制限主権論」なんだと考えればわかりやすい。

制限主権論というのは、私はリアルタイムでの記憶はまったくないんだが、冷戦中、ソ連の衛星国を指してそのように呼んで、ソ連はけしからん、と言っていたらしい。自分たちをなんだと思ってたんでしょうね、西側各国。アホだわ、ほんと。

そもそも、英連邦では、カナダ、オーストラリアが相当に国力が充実してきても、「自治権」は与えられていたが、外交方針はその時々でイギリス本国で決めていた。この感じが、現在の英米主体のステルス支配なんだろうなと思う。ちなみにカナダが自治領になったのと明治維新がほぼ同時期というのも因縁を感じる。

 

この構造がある限り変わらないでしょう。でもその中である程度豊かで利口な国になれたらそれはそれで有意なシステムではあるわけだけど、残念なことながらこの構造を無理くりやっているために、西側各国は自尊心のない奴しか上に建てないという構造的欠陥を抱えている。したがって、この体制を盤石と呼ぶことはできないと思う。日々そう思う。


 


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中国の太陽政策に飛び込んだ日本 (ローレライ)
2018-10-27 12:23:22
中国の太陽政策に飛び込んだ日本、という話で今回、居心地が悪いのは北朝鮮でなく日本。
中国からは北朝鮮扱いなのが日本。
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