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黙らないスコット&特殊作戦は続く

2022-04-16 19:37:35 | WW1&2
先週はブチャの事件の話で大騒ぎだったのだが、ここ数日は仮想戦記チームの活躍が見られない。どうしたことだろうか。

その事件のことで、スコット・リッターが、これは、ロシア側の犯行ではなくウクライナ側、特にウクライナ国家警察が犯人である可能性が高いという説をわーわー話し、tweetを書いていたことから、twitterから2度目の警告を受けて、アカウント禁止になった。

しかしそれで黙るスコットではない。というより黙らせない人々が結構たくさんいるため、その人たちが自分のチャネルにスコットを呼び動画配信しているらしく、ここ数日だけで少なくとも3カ所の動画がアップされている。過去1カ月では、いくつ登場したかわからない。20か所ぐらい?ダブルヘッダーもあるから、もっとありそう。

私としては、ここ数日のものとしてはこれがお勧めかな。

Scott Ritter: A Conversation About Ukraine Part 1  

いろんな話をしてるけど、ウクライナのナチというのがどういう来歴でここまで来たのかを手短に説明しているのが素晴らしい。

1945年にソ連が勝った時にナチ側だったバンデラ集団を処分して終わりにすればよかったのに、CIA(当時はOSSだと思うけど)がそれらの集団を拾って、さらにinsurgency(反乱)を起こして、それでも捨てずにまた拾って、ソビエトが終わるまでみっちりサポートしていた。

そして、冷戦後も存在し続け、最終的には、2014年のクーデターによってそれらのナチ後継諸団体が政権の治安機関に入っている。

これが問題で、そこから、現在のバンデラ政権が、ロシアにつく奴はみんな敵だ、という発想を色濃く持っていることの必然性を浮き彫りにしてる。

この話ですね。

ウクライナのナチは戦犯逃れと西側支援の産物 by ザハロワ


過去1カ月の中では、The GrayzoneのブルーメンソールとAaron Mateが質問したものもよかった。重要な論点がいっぱい入ってる。

The battle for Ukraine, with ex-UN weapons inspector Scott Ritter

ウクライナ問題、NATO問題というより、アメリカの過去20年ぐらいの外交政策のぐじゃぐじゃに話しが及ぶ。オルブライトとスコットの対立から、最低でもイラク戦争の時から何も変わってないアメリカさんなのだな、というのがわかる。また、要するにCIAがホントにいかんのだな、というのも垣間見えるし、ホワイトハウス以外のところがホワイトハウスを追い込む、というケースがあるという認識も重要。

やたらに、ネオコン首班説にしたがっている人たちがいるように思うんだけど(アメリカの一部右派?)、スコットは、その説を採ってない。それほど単純ではない、と思ってる感じ。今回の事案では、CIAのウィリアム・バーンズがあっちこっちで画策しているだろうと言ってる。また、ロシアでのレジーム・チェンジを目標としているあの活動家みたいな外交官、マイケル・マックフォールにも辛辣。


■ マリウポリ

そうこうしているうちに、マリウポリの沿岸の巨大な産業施設の中の製鉄所にTu-22M3(?)が爆弾を落としていた。出たい奴は出した、これでいよいよ本当にここは終わりにするということであろうと推測される。

 

多数の兵隊、将校が投降した中に、外国人、特にNATO諸国の人間が何百人か混じっていると言われている。その中の傭兵などは、既にメディアにも出てきているが、将校とか軍事顧問みたいなステータスの人は今のところ表には出てきていないと思う。だけど、絶対暴露される。

最後の関東軍総司令官みたいな大物はいないだろうけど、でも、マリウポリだけじゃなくて、最初の数日のうちに確実に軍籍のある人を捕まえているんじゃなかろうかと想像してる。あと、傍受されまくっているのではなかろうか、という疑いもある。


黒海沿岸ではウクライ軍というより総称「ウクライナ武装組織」みたいな一群が、いろんなことをしていて、外国籍の船舶76隻が動けないでいる。「ウクライナ武装組織」が地雷をまいたことによって黒海、地中海が危険海域になっていることも一因。正規軍というより、ほとんど海賊。

76 foreign ships still not allowed to leave Ukrainian ports - Russian military


■ 特殊作戦は続く

マリウポリが終わって次はドンバス本戦の収拾なのか、それとも今度はそこである種の「ため」を作って、オデッサ方面に出るのかしら、などとも思える。わかりません。

キエフとクリミアから沿岸部へのアプローチは、いわゆる陽動であって本来のバトルグラウンドではない、とスコット・リッター他が多数言っていたにもかかわらず、西側メディアはキエフでの戦いこそ戦いだみたいな戦記を書いていた。ウクライナ武装組織内でまだ戦っている人たちは、それを信じているらしい。つまり、俺たちはキエフを守った、ロシアを撃退した、みたいな。次はどうするんだろうね、この戦記。罪深い話だ、ほんと。

いずれにしても、脱ナチ化が完了するまではこの「特殊作戦」は終わらない。

「停戦」とか、いつまでこの「戦争」は続くのだ、みたいな言い方で書かれたものが多数あるけど、それはウクライナ vs ロシアが戦争をしているという仮想戦記の方針に乗っている。実際には、NATO/EU/USAとロシアの戦いで、現在、ロシアはウクライナというバトルグラウンドにおいて、作戦を決行中。

だから、止めろというのなら、NATO/EU/USA+日韓豪あたりの国民は、自国政府に言うのが筋でしょう。ナチを支援できるか、なんでそんなことをしたんだ、という切り口は実はぱっかり口を開けている。

でも、できそうもないよね。ウクライナの8年戦争は、各国民に隠した西側の正式な方針だとしか言えない状況を、どこの国も問題にしていないところが、いやぁ、西側ってすごいところだわ、って感じ。

こんなにあからさまなのにね。

外務省肝入りのバンデラ・ウクライナ → 公式ナチ支援

バンデラ主義者の政権を支援するソロス


ということは、力任せの金持ち諸国が一致して「経済総力戦体制」を取りつつ、他方、実のところ、現地の成り行きは現地で決まる、って感じで推移しそう。(オマケ2へ)

そこで、NATO/EU/USA+αは、南アジアで政変起こしたり、台湾をつついてみたりと、アジアをかき混ぜようとしているっぽい。経済総力戦体制を取る以上、我々に負けはない、みたいなつもりなんでしょう。武藤章とか田中新一みたいなのがいっぱいいるんだよ、きっと。

何をしだすのかにもよるけど、でも、こっちも同様に現地の成り行きは現地の関係諸国の意思によって決まる、みたいなことになるオッズはそれなりに高いと思う。

そうであるのなら、その先の世界観を持たんとならん、って話になる。経済総力戦体制に勝ちが見えないんだもの。


■ オマケ

秋になるとアメリカの中間選挙があって、そこで共和党が勝つと景色が変わる、という可能性はそれなりに高い。でも、上述したようにNATO/EU/USA+αの全世界に対する影響力の減退が確定していくと、例えば、2016年のトランプみたいな人が次の大統領になって2024年に「アメリカ・ファースト」とか言ったところで、大したインパクトはないのでは? 何か別のアイデアが求められると思う。

■ オマケ2

お金持ち諸国が、ウクライナに戦車を寄付しました、みたいな記事がしばしば出てくるけど、ロシア軍が毎日日報のように発表しているウクライナの脱軍事化作戦の成果によれば、4月15日付けで、

航空機132機、ヘリコプター105機、ドローン454機、戦車2,213両、多弾頭ロケットランチャー249台が破壊されたそうです。

この数から考えて、NATO諸国がもたらす何機かの航空機とか50両の戦車がこの局面で何か重要な違いをもたらすのか、と考えて記事を読むべきでしょう。

また、東欧諸国に兵を出す、とかいう話も、兵隊が行くことが即ちコンバット準備OKなのかというとそれは違う。そもそもどんなコンバットが可能なのかも考慮しないとならない。そこも考えて読むべき。

総じていえば、西側メディアは集団的スーパー大本営になってる。



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3 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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所詮はエロ新聞? (特命希望)
2022-04-16 22:58:58
こんばんは。相も変わらずロシアへの中傷が酷いもんで、日刊ゲンダイも夕刊フジもプーチンが部下が粛清だ粛清だとイソップの羊飼いの如く喚いてました。
あと、BUNKAタブーだか言う雑誌も酷いもんで。RTの懸命の取材をフェイクだの何だのと決めつけてましたね。RTは日本のマスコミと異なって、少なくとも現地に取材に行ってますし、対立する双方の意見や発言を報道してますけど。文句があるなら映像を検証すればいいのに、そうした内容は皆無でした。
所詮ポルノですな。大人しく裸だけ撮影してればよろしい。
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ナチズムはアメリカの病気! (ローレライ)
2022-04-17 14:45:22
ナチズムはアメリカに寄生してアメリカの病気になっているアメリカの社会問題だから真面目なアメリカ人はナチズムの克服がアメリカに必要だと考えざる得ない!
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まさにそれ (ブログ主)
2022-04-17 15:35:16
ローレライさん、

いやまさにそれでしょう。真面目なというか普通のアメリカ人たちが地味だが真面目に考えだしたというのが、今回の事件で確認できたことって感じがします。

ネオコン/トロツキー派がナチ菌の保菌者で、OSS=CIAが普及に努めた、みたいな。

その他大多数のアメリカ人からしたら、もうまったく別世界でしょう。
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