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宴の始末(19) アルカイダと歩む新しいアメリカ!

2016-11-07 00:47:19 | 欧州情勢複雑怪奇

夕方のNHKを聞き流していたら、クリントンが優勢だけど結構トランプも盛り返してきてるの、それはなぜかというと、お金のない人たちが変化を求めてるからみたいなことを言っていた。子供ニュースみたいな枠だったんだろうか、あれ。よくわからないけど。

結局日本は、今回のクリントンvsトランプは、あくまで経済格差問題で押し通したわけですね。まぁアメリカの主流メディアが基本はそうだから仕方がないのか。

でもこうまで日本人をガラパゴスにしておく意図は何なのだろうと考えると、それは多分、アメリカがISやらアルカイダと組んじゃってアメリカ国内からも、その他関係各国からもうろんな目で見られているというのを隠す、ということなのかな。

では何のために? 多分、いずれの時にか日本の自衛隊をそこらへんのどこかのピースキーパーとしいう名の一種の傭兵みたいに使うつもりだからか? どうやってもヒズボラと戦う訓練はしてないと思うんだけど(笑)。まぁわかりません。

 

それはともかく、シリア戦線は、アレッポでは、ロシア、シリアが何カ所か回廊を設けて、出ていく人は出ていくようにというプランを遂行していたが、うまく行っていないような感じ。それどころか欧米さんの言うところの rebelは普通にあっちでもこっちでも攻撃を仕掛け、そうなると当然シリア+α側も応戦して、となっている模様。ただ、基本的にアレッポは rebel 側にとっては不利な形で固定されているので、現状で大きく崩れることはないのでは、って感じ。

こういう形の右の緑が東アレッポ。

 

ロシア参謀本部のゲラシモフ大将は、アメリカはテロリストと反対勢力を分離する能力がないようなので、我々は個別に各グループに直接呼びかけることにした、と宣言しているので、やってるんだと思う。

"Taking into account that our American colleagues are incapable of separating the opposition from terrorists, we appeal to all the leaders of armed groups directly to stop combat actions and leave Aleppo with their arms," Gerasimov said.
http://tass.com/politics/910155

 

でも、資金源たるサウジ、アメリカ他が何もしなければ、結局傭兵は適当に場を散らかして、無益な殺傷を続けるんだろうと思う。そしてこの話は、つまり、現在のクリントン問題に見事に繋がるわけですね。

 

基本的に、このフィールドは、プーチンらのロシア政府の政治判断で、総攻撃をしていないといっていいと思う。軍は攻撃を主張したが、プーチンが許可しなかった。

言うまでもなく、アメリカの選挙に利用されないようにということでしょう。民主党というかヒラリー支持の世界中のマスコミが全力で、アレッポの悲劇が~とかやって来ることを避けた、ってことではないのだろうか。

で、それがわからない軍でもなさそうなんだけど、しかしさりとて局面的には勝ててる局面だから、シリア軍他の現場の兵士の士気を保つのは大変そう。このへん、ウクライナ問題も最初そうでした。勝てる局面で攻撃に行かないというのはとても難しい。しかし、戦術的に勝っても戦略的(政治的を含む)に勝てなければ無意味。このへんは常に政治が上に来る(軍が滅多なことでは暴発しない、ともいう)ロシアらしいと思いました。

 

一方、ISは、米軍がISの空軍となって、ラッカ奪還をやっているらしい。

US-backed Syrian militia move to retake ISIS ‘capital’ Raqqa with American air cover
https://www.rt.com/news/365533-syria-raqqa-rebels-us/

 

なんか、ISと米がシリア東部を取ろうとしている件で、ものすごく心配している人がたくさんいるし、それはそれで理解するんだけど、私はこれって、日本の帝国陸軍の大陸打通作戦になるのかなという気がしてみたりもする。つまり、後から見ればまったく無駄な行動ということ。

 

■ アルカイダと歩む21世紀

そういえば、最近のニューヨークタイムスに出ていた署名記事では、アルカイダ関係のグループと米軍が支援しているグループが一緒に戦ってる、と書いている、というのがちょとした話題になっていた。Moon of Alabamaさんのところ

Instead, they are trying to break the siege, with Qaeda-linked groups and those backed by the United States working together — the opposite of what Russia has demanded.

http://www.nytimes.com/2016/11/05/world/middleeast/aleppo-syria.html?ref=world&_r=0

 

もう、どうでもいいんでしょうかね(笑)。一応、2012年頃には、こういう組み合わせになることが米国民に知られて、それはマズイって感じがあったんですけどね。

いいじゃないか、ジハードだって、いいじゃないかアルカイダだって、ということらしいです。

そのうち、アルカイダを差別するなとか言われそう。あはははは。

15年前には、アルカイダなんてCIAが養ってるやつらの名簿にすぎないんだから、それをテロリスト扱いしてアフガニスタンやらイラクやらを攻撃していくのはおかしいと、まぁそんなことを言われていたこともありました。その時からすでに自作自演だと指摘されていたわけで、思えばこの疑惑は長いわけですが、ついに、どうでもいいになった感じがありますね。一応記録しておきましょう。

 

これはつまり、冷戦後、敵がいなくなったのでイスラムを敵視したけど、テロリスト相手だと民間人殺しにしかならなくてつまんないので、やっぱり敵はロシアにしようとなって、なんとなくそれっぽくなってきた。だからもう、今度はテロリストだっていいじゃないか、西側の味方ならば、になってるってことじゃなかろうか。

 

で、しかし、政治的決着が見込めない軍事行動って意味ないですからね。所詮はアルカイダ、所詮はテロリストの行動に過ぎない。そして現在の国際社会、なかんずく国連憲章はそんなものを認めていない。

アメリカは国連を壊してアメリカ主義を作っているわけだけど、どこまでやれるんでしょうね。アルカイダと歩む21世紀! とかいうスローガンでアメリカ国民が付いてくるとも思えないんですけどね。


 

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帝国以後 〔アメリカ・システムの崩壊〕
エマニュエル・ドット  石崎 晴己
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4 コメント

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『世界の敵アルカイダ』 (ローレライ)
2016-11-07 05:59:16
国連で『世界の敵アルカイダ』と認定されたのをアメリカがひっくり返すのは難しいが『ISシンバ』のジャーナリズムが『アルカイダにも立派なヒトがいる』とファンタジーを拡散するだろうな。
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Unknown (蔵権)
2016-11-07 09:00:38
アベちゃんが自立路線を放棄して、TPPも恭順したのでSEALチームは用済み

ピースキーパーで自衛隊に大活躍してもらうのに奴等は邪魔だもの。

もしもの過程の話。アベちゃんが日本国民に大人気で、国民の熱烈な支持を背景に自立路線を放棄せず、SEALチームのレジームチェンジにも耐えて、自主独立路線を堅持していたら日本はどうなっていたんだろ?

ttps://youtu.be/Rrac8BBfDaw
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ISシンパは既に多い (ブログ主)
2016-11-07 15:36:43
ローレライさん、

その線ありそうですね。そもそも日本では、奇妙な話が振りまかれてますからね。中東の国境線は西欧列強が勝手に引いたのだ、だからイスラム国だって出てくるの当然だ、みたいな。

それはそうなんですが、イラクという形になってた国をあえて壊したのはアメリカ&その子分どもだ、ってのを無視してるのね、この話。
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日本は現状を捨てる気ないでしょう (ブログ主)
2016-11-07 15:39:39
蔵権さん、

日本のエリート層は自主独立路線を取ったことなんて一度もないと思います。すべては、日本国民にとってのアピールのみ。

なんとなく安倍ちゃんたちも頑張ってるというカバーのために、様々な言論があるだけだと思います。

一つの証拠は、絶対に米の基地問題に触れないでしょ? 騒げっていうのじゃないですよ。しかしここから始めなければ意味がないのも事実。
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