アメリカに向かって歩いてくる移民キャラバンとかいう人たちが、徐々にアメリカに近づいてくる。どうなるものやら、といったところなのだが、それを迎え撃つアメリカは州兵だけでなくて米陸軍を出してる。
何をしているのかというとワイヤを張ってる。有刺鉄線というやつですね。
こんな具合。
US Troops Lay Down Razor Wire At Southern Border
https://www.zerohedge.com/news/2018-11-04/us-troops-lay-down-razor-wire-southern-border
で、まぁ、過去何十年も他国の国境を、主に過激派イスラム教徒をパートナーに侵して来た軍が、自国の国境を守る光景というのは、ある意味正常化への一歩のようにも思う。
過激派イスラム教徒と共に世界中をぐっちゃぐちゃにしたNATO諸国は、今後自分たちがしたことの仕返しに合うんだから、自国に引きこもって守ったらどうだろう、などとも思う。
ということから考えると、例の移民キャラバンって本当にソロスなんだろうか? ソロス的なものが夢よもう一度ならぬ、夢よ今度こそ、みたいな感じでまたやってると考えることもできるし、民主党+ソロスの失敗作戦をトランプ側がうまく使ったと考えることもできるが、しかし、米兵を配置して他国侵略ではなくて自国防衛に兵を使ってる図を見せる恰好の機会になるんだから、トランプ側の自作自演ではなかろうかとちょっと疑ってみてもいいような気もする。
どうしてそれが必要かというと、いずれにしてもシリア、アフガニスタン撤兵は問題化すると思うわけですよ。17年ですよ、だって。
それかあらぬか、つい数日前、新しく任務についた現地指揮官、ミラー将軍が、アフガニスタンは軍事的に解決できない、政治的に解決するしかない、という発言をしている。最初っからみんな知ってたわけだが(大爆笑)。
After 17 years of war, top US commander in Afghanistan admits Taliban cannot be defeated
https://www.rt.com/usa/442939-miller-afghanistan-war-lost-taliban/
で、今現在の米軍のイメージのままそうしたら、アルカイダとか言ってたくせしてアルカイダと組んで、罪もない何百万人もの人間を殺し、欧州の麻薬ルート作りの防衛に熱心だった憎むべき集団という受け取りをされる。アメリカの中でも軍に対する信頼は以前より下がってる。
まぁ事実そうだからどうしようもないんだが、でも米としては完全な権威失墜は困るわけだから、これからちょっとづつ良いところを出していく、みたいなことをするのではなかろうか、など思ってみたりもする。
アルカイダと歩む21世紀プランは無理だと悟っている人たちがいるんだろうと思う。大爆笑だが。
■ 裏の話が表に来たら大変よ、そりゃ
で、アメリカがイスラムを使い始ってムジャヒディーン化してソ連にぶつけたというのは、既に事実確定しているわけだけど、事はそこで終わらず、もっと先があったこともだいたい確定しつつあるように思う。
例えばこのへんか。
A Mosque in Munich: Nazis, the CIA, and the Rise of the Muslim Brotherhood in the West (English Edition) | |
Ian Johnson | |
Mariner Books |
Secret Affairs: Britain's Collusion with Radical Islam (English Edition) | |
Mark Curtis | |
Serpent's Tail |
911以降にショックを受けてかなり詳しく調べた人たちが何人もいて、当時はガーディアンとかインデペンデンスみたいな新聞にも書評が載ってた。(例 1)
大まかにいえば流れは2つあって、一つはエジプトを支配していたイギリス、もう一つはトルコを仲間にしようとしていたドイツ帝国。ここが別々にイスラム過激派を養成して、宗教をハイパーというか万能というかに吹き込んで若者を集めた。
何のために? 両方とも反コミュニズムであり、反ロシア。つまり中央アジアのムスリム地帯を揺らして攻めるという発想。
(その意味で、私は1800年代にアフガン戦争で負けたイギリスの方が深い根を持っていると考えている)
要するにヒトラーと同じですね。それかあらぬかヒトラーのドイツもイスラムのユニットを持ってた。
(日本もチャイナの回教徒を手なずけようと頑張ってたが要するに失敗した)
第二次大戦後、イギリス→アメリカの流れとヒトラーの流れが合流して、西側が過激派イスラムを使うことになる。OSSからCIAになった人たちが責任者になる。
そのモスクがミュンヘンにあったことから上の本の表題が「ミュンヘンのあるモスク」となってる。
しかしこうして作ったイスラムユニットは、ソ連に直接ぶつけるよりもむしろ、他のイスラム教徒の多い国家に政変をしかける時に使われたと言われている。例:インドネシア、イラン。
で、その後、70年代からソ連が出て来るアフガニスタンを仕掛けるために工作していって、最終的にソ連 vs ムジャヒディーン合戦ができる。このあたりから、潤沢なサウジ資金がものを言ってくる(サウジは最初っからお金もちというわけではない。石油が高騰してクラスの違うお金持ちになった)。
それが今に至るまで終わらない。
しかしまぁ、そうやって使いまくった人たちを一体彼ら西側勢は最後どうなると考えてたんですかね。悪事というより愚か。
というわけで、ここのところ、ウクライナのバンデラ主義者とかカナダの外務大臣といったナチスの協力者が台頭し、時ならぬ第二次バルバロッサ作戦が行わていることにはそれなりに理由があるんでしょうね。
過激派を利用したテロとそれがもたらす政変を専らとするユニットが、終わりたくないと叫んでいる、というお話。
前から書いている通り、ネオコンにしてもこれらの過激派にしても、思想的に縛ってるから合理的な話にまったく乗らないのは無理ないんですよね。頭の中では悪と戦ってるつもりだから。ヘイトはその発露。
■ 解決策を出してる中露
並べて考えてみると、上海協力機構とかユーラシア連合+一帯一路構想というのは、この腐った過激派利用型のテロ専業の世界支配構想に対して解決策を出してくれているようなもの。
ロシアは、イラン、トルコというイスラム世界の大物国家に奮起を期待してるわけでしょ。
イスラム国のイデオロギーは嘘と詭弁、イスラムの曲解に基づくと主張したのもプーチン。
Putin: Islamic State terrorists’ ideology based on lie, perversion of Islam
http://tass.ru/en/politics/823072
ロシアのやろうとしていることはシリア危機より大きかった
ロシア、イランにコーラン最古の手書き文書を贈る
いい加減にしようよ、と着地の受け皿を作ってるわけですよね。
自分たちの文化背景をぶち壊しにかかってる自国政府を倒せないヨーロッパ人は踏ん張ってくれてるロシアに足向けて寝られないぐらいだと思う。
で、ということは、AIIBに過激に反対している日本というのは一体何者なんだろう???という疑問が残る。
■ 参考資料
NATO東方拡大:ゴルバチョフはマジで約束されていた
ダレス兄弟の半世紀
ケネディ氏暗殺の捜査資料、解除か延長か &インドネシア1965
資料:USSR、中国、ベトナムを核攻撃しようとしてた米
アメの万里の長城は南だけではない、とするためには、北側のカナダ東部の人口の少ない州に中国、インド、アラブが移民を集中させて自治権獲得、上海協力機構との連携を主張する、とかやったらどうですかね。
アメのエリートは太平洋岸なんか目にないですから、やっぱり北東部を攻略してセントローレンス水系に影響を与える、ぐらいしないと本格的にならないと思う。やっぱりケベックは激戦地になる、と。