DALAB情報発信用ブログ:OpenCAE+GPGPU+Peridynamics編

DALABで行っている研究活動の中で、OpenCAEやGPGPUや破壊解析の取り組みについてまとめてゆきます。

公開講座について思う

2005年07月24日 21時20分28秒 | 研究室情報
昨日今日と建築学科の公開講座を行った。内容は木造住宅の耐震診断である。昨年度は気張って、盛り沢山の2日コースだったが、今回は、土日の2日間で、あっさり終わらせてしまった。これはこれで良かったと思うが、参加してくれた親子の目的は、耐震診断への興味も、もちろんあるが、これと同じぐらいなのは、岐阜高専という学校を見たい、そこの先生を見たい、と言う思いが強いようだ。
それも(それが)公開講座の目的であるから、それはそれで良いのだが、今回の4組8人は、拍子抜けという感じで少ないような気がする。多いほど大変なので、少ないのは結構なのだが、これではあまりに少なすぎて、やってる張り合いがないと言う感じである。
来年度のことはまだ分からないが、もういいかな、と言う感じでもあるが、意地でも人数を集めて、ロボット講座みたいに、盛大に開催したい希望もある。また、耐震診断の研究の状況にもよるので、今日はこの辺で。。。

木造耐震研究について思うこと。

2005年07月24日 08時13分29秒 | Weblog
建設系の研究は、生命や財産や行政や経済や業界や学会など、異様に多くの絡みがあって、研究としては、難しいというか、単純には出来ない。もちろん、学生相手の研究の真似事や、研究者の趣味的なもの、それらは別で、適当に出来る。しかし、社会を動かす研究という意味では、難しい。
特に、木造耐震の研究は(他の構造形式でも似ているが)、泥沼の感がある。そもそも、良く分からない地震災害に備えるといっても、相手(地震)の見極めもままならない段階で、どう備えたら良いのか?その備えは合理的なのか?社会的な了解が得られるのか?これに、業界のビジネスが絡んでくると、もはや絶望的に思えてくる。学会の工学的な専門家の理解と社会の常識的な一般人の認識、この間のズレはただ事ではない。
社会的にリスクを回避するために様々な工夫や仕組みがある。例えば、以下の内容は社会的に認識を得ていると言ってよいと思う。
  天:自動車に乗るときは事故がある(可能性がある程度高い)ので、自動車保険に入りましょう。
しかし、
  地:地球上には隕石が落ちる(可能性は0でない)ので、隕石保険?に入りましょう。
これは、誰も信用しないし、させようとごまかせば詐欺と言われるだろう。
それじゃ、耐震補強は、天と地のどの段階にあるの?一般の人々はどうも地に近いと思っているし、地に近いと思いたいと思っている。一方、専門家は知識があるだけ心配になってくるし、天に近いから研究を進めるようにと活動している。
だから、まずは、一般の方の率直な疑問、地震の起こる可能性が自動車事故と比べてどうなの?に適切に回答し、どのようなリスクがあるかを正確に伝えることが必要だなと、常々思っている。しかし、このような数値による説明は、前提条件などでいくらでもごまかせるし、下手にやると決定的な恐怖を煽ることになってしまう。学術研究の段階で、様々な前提や仮定の下で、悲惨なシナリオを描くのは勝手なのだが、これを社会に出すのには、それなりの準備と覚悟がいると思う。さらに、このシナリオに載って、開発を行い、ビジネスにするためには、更に更に、慎重な準備と覚悟がいると思う。柴田にとっては、正直、荷が重いな。

研究日誌H170723

2005年07月24日 07時38分11秒 | 研究室情報
=今日は岐阜高専建築学科の公開講座で木造耐震の話をした。
(どれだけの興味があって、何を求めているのか、掴み兼ねている、どうしよう)
=木造耐震の話は、生命や財産や行政や業界や、絡みが多すぎて、研究としては難しい。
(方向が定まらないし、意外なリスクが高いし、成果が出にくいぞ!)
=SSHをWindowsから接続するクライアントとしてPuTTYを使い始めた。
=今後の木造耐震の研究の方向性について、思いを巡らせていて、時間が過ぎてゆく。
=ここ最近、丸1日休みというのがなく、ずっと、仕事をしている気がする。
(いっそ過労で倒れれば、口実にもなるのに、何とか続けられているのが。。。)

研究日誌H170722

2005年07月23日 05時27分51秒 | 研究室情報
=木造耐震診断の共同研究の提案説明のため、会議に参加したが、色々なことが勉強になった。
=ビジネスとして成立するためには、相当しっかりとした利益確保のモデルが無いといけない。
=ビジネスでは、その内容よりも、それがどう受け取られるかの、印象のほうが大切だ。
=社会との関わり、金銭との関わり、人命との関わり、この部分において、建設系は難しい。
=公開講座の資料を作成した。一般の人たちの耐震補強に関する意識を確認したいと思う。

研究日誌H170721

2005年07月22日 06時40分32秒 | 研究室情報
=午前が非常勤でなので、研究時間は午後しかない。
(今日の午後は、同年代の研究者と不満を言い合ったが、やるせなさは消えなかった)
=研究だけは、ある程度は自分の努力で何とかなるから、ここに柴田の自己実現を目指そう。
=幾つかの共同研究の連絡を取り合いながら、綱渡り的に進めている。危ない。
=具体的な作用にかける時間が少なくなっているのは事実で、すこし不安だ。
=柴田の活動は、研究ではなく開発だと指摘された、それは事実で納得している。
=学生の意識は、宿題程度にしか理解していない。この研究に対する温度差には閉口する。
=狭義の研究的活動についても、意識的に進め、論文著作の業績を確保しなければ!

研究日誌H170720

2005年07月21日 07時47分50秒 | 研究室情報
=今日は共同研究の実証実験のため、午後出張であった。今回は何らかの結果が出るはずだ。
=実験会場のネットワークの都合なのか、はじめ、DNSがうまく動作せず、非常に焦った。
=しばらくすると、普通に使えるようになって、順調に実験が進んだ。
 一応、最高計算速度は、3.3GFlopsぐらいにはなっていた。予想通りの結果が出て良かった。
=ベンチマークテストは、種類やチューニングによって、全然数値が違ってくる。
=結局は、自分が必要としているアプリケーションで、相対速度を比較するのが、一番良い!
=とは言いながら、絶対速度の比較も気になるところなので、すこしがんばろう!

研究日誌H170719

2005年07月20日 05時38分21秒 | 研究室情報
=今日は人間ドッグに行ったので、午後しか研究室に居なかった。
=厳しく指導した学生2名が研究室に居たので、今後の方針を具体的に説明した。
 顔を合わせて相談すると、一番、話がうまく行くようだ。当たり前か。
=グリッドTの研究開発計画を慌てて作った。これも作業を進めないといけない。
=グリッドDの開発資料を作らないといけないが、他の作業のため進まないが、何とかする!
=グリッドKの作業も遅れているので、今週末にまとめて進めておこう!
=柴田のグリッドは、常にステップアップを目指しているが、何らかの進展がありそう。
 世の中、全ては人の縁だなと思う。「縁と願と力」これが研究の3要素かな。

研究の展開について

2005年07月19日 23時44分56秒 | Weblog
PCクラスタの研究から始めて、グリッドも含め、相当長い間かかって、ここまで来たような気がする。最近はそれなりに評価も受け、大きく飛躍できそうな、直感のようなものを感じている。1年後、柴田のグリッド研究がどのような展開になっているか、予断を許さぬ状況と言っても良い。
研究の展開が期待されるポイントとしては、以下の3点がある。
=これまで蓄積してきた基盤技術が、それなりの完成度を持つようになった。
=数値解析技術の進歩で、問題解決分野における大規模数値解析の需要が高まった。
=コストパフォーマンス性能を考えると、転用グリッドはそれなりの価値がある。
=分散処理だけでなく並列処理においても、転用グリッドが有効になる基盤が出来た。
と言うわけで、特に3番目の価値を高めるために、さらに新技術の導入などを図って、研究開発を進めてゆきたい。何かにトコトン集中する時間が欲しい!

研究日誌H170718

2005年07月19日 05時53分32秒 | 研究室情報
=休日だと言うのに研究のことばかり考えている。でも、こうでないとダメだよね。
=並列処理用グリッドの実験を行って、8台のPCで1.7GFlopsを確認できた。やったね。
=ざっくり平均で200MFlops/PCだから、50台で10GFlopsを達成できないかな?
=グリッドやクラスタの研究では、性能低下の様々な要因を乗り越えることが不可欠!
=Xgridも試してみる価値がありそう。Linuxでも動くようだから、要確認だな。
=柴田のグリッドは手軽さを信条としているので、Xgridは良い選択かもしれない。

ブログの方向性を広げよう

2005年07月18日 08時24分26秒 | Weblog
最近、ブログにはまって、調子に乗った独り言が多く、研究情報の発信が非常に少なくなっている。ということで、研究内容についても、差し支えない範囲で、情報発信を行ってゆくことにする。
まず、柴田の現在の研究テーマは、1:転用技術を用いたグリッドコンピューティング、2:インターネットを用いた耐震補強支援システム、の2つある。この両者はあまり関係がなく、1は自分の興味のまま突き進んだ結果であり、2は耐震診断の授業をやり始めた経緯ではじめたもので、どちらも自分の学位論文とは無関係である。
このような学位と離れた研究をすることは、実はとても効率が悪く、成果も挙げにくいことは、容易に想像できる。柴田の所属した大学院の先輩で、研究者になった人で、このようにテーマが大きく変わった例は少ないと思う。それは、リスクが高いし、苦労も多い、でも学位のテーマは指導教官が決めたものであるし、その研究室の世界の中で行われている研究であると思う。だから、外に出た柴田は、何とか指導教官の手の届かない分野で成果を挙げるべく、必死の努力を続けている。
まあ、それなりに成果は出てきたけど、この10年は、本当に大変だったと、しみじみ思う。また、単なる妄想の駄文になってしまったが、これからはグリッドというカテゴリーを作って、考えをまとめてゆきたい。