大工風の道

仮設住宅ってわけでもないけれど、
ま、しばらくここで様子みようっと。

仕上がりの丘

2006年08月17日 | 見聞録
キッチンのテーブルを納品。
天板は杉の使い古した足場板を削ったもの。
脚は古いミシンの下回りで、施主さんが見つけてきたものだ。


脱衣所奥の棚板を収め、先々月結婚したN村氏が作ったロフトへのハシゴも子ども部屋に置いてきた。

まだ完全に仕上がってはいないのだけど、私たちの仕事はこれで終了。(のはず)

今年1月に弥富(名古屋西港近く)の工場へ構造材の刻み込みに通いはじめて、実に半年以上の「陽だまりの丘」の現場。
明後日には施主さんに引き渡されるとのこと。

台風の影響か、地中海ならぬ、伊勢湾から吹き上げてくる涼しい風がこの丘まで届く。
今度来るときはもう施主さんが住んでいることだろう。
今回は下請けという立場であったが、家を引き渡すたびに、寂しいような、不思議な気持ちが襲う。
もうすっかり慣れてはいることなんだけれど。


陽もとっぷり暮れて、この「工事現場」を立ち去るのはこれで最後だ。

まもなく、この町にまた一つの明かりが灯る、現場用の仮設電灯が消えて…。