CRASEED Rehablog ニューロリハビリテーションとリハビリ医療の真髄に迫るDr. Domenのブログ

ニューロリハビリテーションの臨床応用を実践するリハビリ科専門医・道免和久の日記【CRASEED Rehablog】

いのちの電話

2005-12-11 16:37:28 | リハビリ
毎年毎年3万人以上が自殺する国とは、いったい豊かな国なんでしょうか?
自殺に追い込まれる人達のケア、そして、残される人達のケア。本当に深刻な問題です。

少しでも死にたいなどと考えている人が、たまたまでもこの記事にたどり着いたら、まず
いのちの電話(http://www.inochinodenwa.or.jp/03-denwa.htm)
に電話してみて下さい。
全国各地にあるボランティア組織で、これまで多くのかけがえのない命を救ってきました。

私の仕事で言えば、障害のために自殺してしまう患者さんの問題、そして、自殺未遂で障害をもった患者さんの治療、などの対応が求められます。心のケア、と一言で言っても簡単ではありません。私の少ない経験では、自殺未遂で障害をもたれた方のほとんどが、あのとき死ななくて良かった、と振り返っています。医師として、患者さんが生きる希望をてるようになるお手伝いができたら、と心から思います。まだまだ課題でもあります。

また、社会一般で言えば、心のケアと同時に、それ以前の「敗者復活が普通の社会」の実現が重要だと思います。米国はどんどん解雇されますが、再雇用の機会も多いと聞きます。しかし、日本は終身雇用をやめて能力主義を採用するようになった中で、「敗者復活」が可能で、「まだまだチャンスがある」社会を作って来たのでしょうか?

そんな中でも、個人のレベルでは、同じようなことを考えている人達は沢山います。また、いのちの電話などの活動もどんどん盛んになっていますので、日本も捨てたものではありません。

政府の対策も大切ですが、敗者復活(やりなおし)が普通の社会を作るためには、広く社会の一人一人の自覚が重要です。私はもっと希望をもてる社会が実現できると信じています。