「断じて容認できない」
防衛省によると、北朝鮮は15日午前7時前（日本時間）、北朝鮮の順安付近から弾道ミサイル1発を東北東方向に発射、ミサイルは北海道渡島半島と襟裳岬付近の上空を太平洋に向けて通過し、約19分後にわが国の排他的経済水域（EEZ）外である襟裳岬の東約2200キロメートルの太平洋に落下しました。
飛翔距離約3700キロメートル、最高高度約800キロメートルと推定されています。
北朝鮮は9月3日に6度目の核実験を強行。
2度の大陸間弾道ミサイル（ICBM）発射（7月）、北海道上空を通過させる弾道ミサイル発射（8月29日）を含め、今年に入って10発以上の弾道ミサイルを発射しています。
菅義偉官房長官は「短期間のうちに立て続けにわが国上空を通過する弾道ミサイルを発射したことは、地域の緊張を一方的にさらに高める深刻な挑発行為」として、「我が国として断じて容認できない」「日本国民の強い憤りを伝えるとともに、最も強い表現で非難する」と抗議しました。
同盟国を分断
9月12日には国連安全保障理事会で、北朝鮮への石油精製品輸出を年間200万バレルに制限する新たな制裁決議を採択したばかり。
今回、北海道渡島半島・襟裳岬付近の上空を通過したとみられる弾道ミサイルの発射で、グアムの米軍基地を避けながら、グアムを完全に射程に収める3700キロメートルを飛翔させました。
アメリカではなく、ソフトターゲットの日本に揺さぶりをかけることで、アメリカと同盟国との間に楔を打ち込むのが狙いです。
北朝鮮人民を「人間の盾」に
弾道ミサイルは8月29日と同じ平壌・順安飛行場から発射されたとみられています。
国家情報院は前回、順安飛行場を選んだ理由として「機動性」を指摘しました。
飛行場はアスファルトなので発射準備の時間が短縮されるためです。
さらに平壌の人民にミサイル能力を宣伝する一方で、彼らを「人間の盾」に使ってアメリカ軍による先制攻撃を防ぐ狙いもあるようです。
しかし途中で墜落すると大惨事を引き起こしかねないため、順安飛行場からの発射は弾道ミサイル技術に対する北朝鮮の自信の現れと見ることもできます。
小野寺五典防衛相とジェームズ・マティス米国防長官は電話会談で「北朝鮮に対して目に見える形で圧力をかけ続けていくこと」と、日米韓3カ国で緊密な協力を進めていくことを改めて確認しました。
核出力は最大500キロトン
もし、北朝鮮が核ミサイルを東京に撃ち込んだとしたら、どうなるか――。
ロンドンにあるシンクタンク、国際戦略研究所（IISS）は次のように分析しています。
「9月3日の核実験はマグニチュードで6.1～6.3の威力があり、水爆の初期段階であることはほぼ間違いない」
「核出力は100キロトンと報道された。
アメリカの情報機関は140キロトン、他の2つのモデルでは300キロトンと推定しているが、合理的には最大500キロトンと推定できる」
「300キロトンの爆弾なら126平方キロメートルを覆い尽す致死的な熱放射を生み出すことができるだろう。
東京のど真ん中に落とされたら数十万人が即座に死亡し、15キロ離れた東京ドームから世田谷にいるすべての人が3度の熱傷を負うだろう」
日本や韓国の独自核は選択肢ではない
北朝鮮の核ミサイル問題に詳しいIISSのマーク・フィッツパトリック・アメリカ本部長は「いかに北朝鮮を扱うか」というコラムで次のように指摘しています。
「300キロトンというのが最も妥当な推定だろう。
これはアメリカの多くの核兵器と同じサイズだ」
「北朝鮮の朝鮮労働党委員長、金正恩の戦略的なゴールであるアメリカと同盟国の日本、韓国の分断は達成できない。
最近の世論調査では、日本や韓国が北朝鮮の攻撃を受けた場合、間違いなく報復するというアメリカ人が増えている」
「多くの軍事オプションは当てにならない。
巡航ミサイルを1発でも北朝鮮のミサイル発射台に向けて発射すれば、金正恩は予防措置として大規模な攻撃に出てくるだろう。
仮に北朝鮮が敗北したとしても、百万人の韓国人とアメリカ軍兵士の犠牲を伴う恐れがある」
「韓国は独自核の開発か、26年前に引き揚げたアメリカ軍の戦術核の再配備が、北朝鮮や中国に対する最大のテコになると信じているが、アメリカ軍の最新鋭迎撃システム『高高度防衛ミサイル（THAAD）』配備への強硬な反発を見れば中国が許すことはありそうにない」
「アメリカ軍にとっても韓国への戦術核の再配備はマンパワーの負担が増えるだけで、核ミサイル原潜や核爆撃機の戦略的な能力を補強するものにはならない」
「韓国内にアメリカの核基地を再び設けることは北朝鮮の先制攻撃のターゲットにされるだけでなく、反米感情に再び火をつけることになる」
日本も韓国も北朝鮮のように独自核を追求した時点で、海外からの核燃料の補給を断たれることになるとフィッツパトリックは指摘しています。
北の核「封じ込め」はできるか
フィッツパトリックによると、日米韓は協力して
（1）中距離弾道ミサイルに対する迎撃システムをより確実なものにする
（2）北朝鮮の貿易を制限するため北朝鮮船舶の臨検を検討する
（3）北朝鮮の弾道ミサイルを妨害するサイバー攻撃ツールに注目する――ことが肝要だそうです。
中国やロシアの企業や銀行に対象を広げたアメリカの第2次制裁で北朝鮮包囲網を強化する。
それをテコに米朝協議を開き、北朝鮮の核の脅威を封じ込めるしか手立てはありません。
メディアだけでなく情報機関との関係も最悪になっているアメリカの大統領ドナルド・トランプに、キューバ危機と同様の慎重さと賢明さを求められる「封じ込め外交」ができるのか、とても心配です。
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また北の封じ込めと制裁、そして圧力です。
いい加減に飽きてきましたね。
もう半年以上も、こんなことやっています。
今後も北がミサイルを撃つ、そして制裁、また核実験をやる、そしてまた制裁、この繰り返しです。
北を追い込んで、みずから撃たせ、大規模な軍事攻撃を考えているのかもしれません。
先に北が先制攻撃をした場合、中国は手を出さず、傍観すると言明していますから、アメリカ側から先制攻撃をするわけにはいかない。
アメリカ側から先制攻撃をすれば、中国は即介入すると言っています。
だからアメリカ側から先に先制攻撃はできない。
また北を先制攻撃に誘導しても、38度線を米韓が超え、金正恩政権の体制変更を目指す場合でも中国は介入すると言っています。
従ってアメリカとしては、まず圧力と制裁によって北を追い込み、北に先制攻撃をさせ、金政権の打倒もせず、体制変更もしない範囲で、核開発と弾道ミサイルを軍事力の行使によって破壊し、韓半島の非核化を実現しなければならない。
不可能ですけどね。
しかして金政権が温存する限り、非核化はできず、また核開発と弾道ミサイルの開発も進めるでしょう。
アメリカは、たとえ軍事力を行使しても、北の核開発とICBMの開発を遅らせることしかできない。
やめさせることはできません。
それでもやめさせようとすれば、それは必然的に中国とロシアの介入を招き、第三次世界大戦となる。
トランプ大統領は結局、軍事オプションは取れないかもしれない。
取れなければ、韓半島の非核化はできず、世界ナンバー・ワンの座を中国に明け渡すことになる。
軍事オプションを取るべきとまでは言いませんが、取れないならば、初めから北朝鮮を挑発して、緊張状態を招く必要はなかった。
目算が狂ったように見える。
初めはアメリカ単独で問題を解決すると言っていたわけですが、次第にアメリカと同盟国を守るなどと言い始めた辺りから目算が狂ったように見える。
同盟国を守るというならば、北に手は出せない。
歴代アメリカ大統領が、北に手を出せなかったのと同じ理由でトランプ大統領も手が出せなくなった。
北朝鮮は、今後もミサイルの発射と核開発は進めていくでしょうね。
後、10年もすれば、名実共に中国はアメリカを超えて世界最強となります。
ナンバー・ワンとなるわけですね。
我々や他の諸神霊が、1991年以後その発展に加担しているわけですから、中国が発展していくのは当たり前です。
中国に漁夫の利を与えたのは神道です。
他の諸神霊は、中国を繁栄させながら横目で、もう神道など相手にしていませんけどね。
ほんと異常者の集まりで。
その中国の発展を阻むために第三次世界大戦も辞さないというならば、神道とも利害関係は一致します。
バノン氏も言っておりましたが、アメリカの真の敵は中国であり、チャンピオン・ベルトをアメリカは、後10年で奪われる。
黄色人種に白人優越主義者と言われるトランプ大統領のアメリカが後塵を拝するわけですね。
「・・こりゃ、たまらん」
軍事力の行使がない限り、北の核開発もICBMも止められず、中国の更なる繁栄も止めることはできない。
2043年にはアメリカは白人の国ではなく、有色人種の国になります。
「・・こりゃ、たまらん」
その頃には、すでにアメリカは中国の後塵を拝する国になっている。
9月3日の核実験は、当初アメリカでは120キロトン、日本では70キロトンと報道され、次ぎに「160キロトン」と修正されていました。
北朝鮮の核実験、爆発規模は160キロトン 防衛相が修正 日経
そして更にこれは「250キロトン」に修正されます。
北核実験、爆発規模は「250キロトン」 米分析サイト、日本の推定以上 AFP
これは38ノース（サーティ・エイト・ノース）の分析です。
ところがこの記事では「300キロトン」と言い、最大「500キロトン」と見積もっています。
最も妥当な数字は「300キロトン」と言っています。
前回の核実験は「10キロトン」でしたから、その「30倍」です。
広島型原爆は「15キロトン」ですから、その「20倍」の規模です。
ハイテン米戦略軍司令官も、3日の核実験は水爆実験であったと認めています。
北朝鮮の実験は水爆＝核ＩＣＢＭ保有「時間の問題」－米軍高官 時事
ハイテン米戦略軍司令官は１４日、北朝鮮が先に強行した核実験について
「水爆（実験）だったと見なしている」
と語った。
「われわれが目撃した（爆発の）規模は、水爆であることを示している」
「保有するかどうかではなく、いつ保有するかの問題だ」
飛距離は3700kmであり、これは北海道上空を飛び越えたと言われていますが、実は方向を変えれば、3470kmのグアムまで十分に到達する距離であり、日本とアメリカの双方を牽制したと見られています。
北朝鮮を介した中国潰しならば、第三次世界大戦となりますし、そうでなくとも北の核開発と非核化は実現できない。
アメリカとしては中国の発展を潰し、同時に韓半島の非核化を志向するならば、軍事力の行使以外の選択肢はありません。
すべてのオプションがテーブルの上にあるとよく言いますが、目的から見れば多くの選択肢はアメリカにはなく、軍事オプションの選択肢しかない。
同盟国に気兼ねしてこの軍事オプションを選択できなければ、10年後アメリカはチャンピオン・ベルトを中国に奪われることになり、韓半島の非核化もできない。
アメリカ・ファーストを掲げていたわけですから、同盟国の利益を優先するとは思えない。
中国に世界最強を奪われないためには、ロシアと中国を巻き込んだ軍事力の行使以外の選択肢はない。
これができなければアメリカは、世界最強の座を中国に奪われ、非核化もできない。
そしてこれを行使すれば、第三次世界大戦となり、世界経済は崩壊する。
アメリカが、ナンバー・ワンの座を奪われるぐらいならば、世界を崩壊させるというならば、北朝鮮とそっくりです。
アメリカ・ファーストの行き着く先は、ここです。
これ以外の選択肢があるとすれば、「神約民主論」国家の実現しかありません。
これを実現すれば、確かに千年の世界盟主ですからこの選択もあるかもしれませんが、アメリカは我々の真似をしながら、一応キリスト教国です。
イエスの呪縛がかかっている国であり、その呪縛から抜けられない限り、アメリカには軍事力の行使か否かの二つの選択肢しかない。
果たしてトランプ大統領は、どちらを選択するでしょうか?
