健康塾通信

皆様がより健康であるための情報やご家庭でお手軽にできる健康法をお伝えいたします。

貧血と冷え

2008年02月06日 15時22分19秒 | Weblog
作日はFMかわさき「ゆうドキッ!元気ワイド」にゲスト出演いたしました。
リスナーの皆様には1ヶ月のご無沙汰でした。

実は最近知り合いのお父様が「貧血」で入院されたとお聞きしました。

貧血というと「冷え」がかかわりますし、連日の寒さから冷えで悩んでいらっしゃる方のために今回は「貧血と冷え」をテーマにとりあげてみました。

貧血にもいろいろな原因がありますが「鉄欠乏性貧血」が最も多く、やはり女性の多くが悩まされています。
貧血になると各組織への酸素の供給が不足してさまざまな症状が起こりますが、すべて酸素欠乏のためです。

では原因からまとめてみましょう。
・食事にかかわる鉄不足(少食、偏食、ダイエット、摂食障害など)
・鉄の過剰喪失からくるもの(潰瘍、がん、痔、月経、子宮筋腫を原因とする)
・鉄の吸収阻害になるもの(胃切除、吸収不良症候群など)
・妊娠、授乳などで需要増加に補給が間に合わないなどが原因となります。

*貧血の種類

・鉄欠乏性貧血・・
一般に貧血の約9割がこれで、若い女性に多くおこります。
女性は、月経により貧血になりやすい身体といわれ、さらに無理なダイエットは貧血を引き起こす大きな要因となります。

・悪性貧血・・ 
ビタミンB12や葉酸の欠乏によって起こります。特にこれらの吸収に必要な物質が胃の粘膜の萎縮のために分泌されなくなっておこります。
現在はビタミン注射療法により悪性ではなくなりましたが中年以降にみられます。  

・再生不良性貧血・・骨髄で血液をつくる能力が低下しているために起こります。

*貧血による症状
 
・鉄欠乏性貧血
皮膚や粘膜の色が蒼白になって、特にまぶたの裏や爪などの赤みが薄くなり、全身倦怠感、脱力感、動悸、息切れ、めまい、頭重感などがおこります。
 
・悪性貧血
ビタミンB12、葉酸欠乏による症状は、食欲不振、胸焼け、下痢、便秘、萎縮性舌炎、年齢不相応の白髪、女性では無月経、不妊症、両手足のしびれ、運動失調を伴う神経症状、歩行障害などがおこります。

*貧血と冷えの関係

貧血は赤血球(ヘモグロビン)が少ない状態をいいます。赤血球は酸素の運搬という役割がありますから、少ないと体中に酸素がうまく行き渡らなくなります。
そのため、身体を動かす筋肉への指令も出にくくなり、筋肉の働きによって送られるはずの血液の流れが悪くなります。そして血行不良による冷えという症状が起きてしまいます。
冷えは頭痛、肩こり、腹痛なども起こし、だるさやむくみにもつながります。  
まず身体の冷えをあたため、造血をして血液の働きを高め、冷えの一因となる体内の余分な水分を尿として流すことにより、水分代謝をととのえ、貧血症状の動悸やめまいなどの緩和になります。

*注意事項

・間違ったダイエットや偏った食事による栄養素の不足やアンバランスが、貧血を招くので注意しましょう。

・食事中や食後にお茶、コーヒーなどを多く飲むと、鉄分とタンニンが結合して鉄の吸収を低下させるので注意しましょう。

・緑黄色野菜や葉酸を多く含むものを摂りましょう。

・造血作用に関与する鉄、たんぱく質を補給しましょう。とくに両方ともバランスよく含むのは大豆製品です。

・酸味やビタミンCは、胃粘膜を刺激し、胃酸の分泌を高めて鉄の吸収をよくするので酢、梅干し、柑橘系の果物(レモン、ゆず、だいだい、すだち、かぼす)などをいっしょに摂りましょう。



*成分別食品の種類
鉄分 →大豆、納豆、ひじき、小松菜、ほうれん草、春菊、高野豆腐、いんげん、      かき、しじみ

銅 →未精白穀類(玄米)、そば、押し麦、八頭、やまといも、さつまいも、
    大豆、納豆、かき、かに、するめ、えび

ビタミンB12 →しじみ、あさり、赤貝などの貝類、かき、うるめいわし、さんま、
       帆立貝、海苔、海藻類、スピルリナ他や、鳥、牛、豚のレバー

葉酸 →大豆、あずき、いんげん、菜の花、枝豆、モロヘイヤ、ブロッコリー、
    アスパラガス、春菊、ほうれん草、ケール、種実類、魚介類、ビール酵母

ビタミンC →じゃがいも、さつまいも、菜の花、ブロッコリー、芽キャベツ、
       カリフラワー、くり、いちご、みかん類
 
たんぱく質 →大豆とその加工食品(納豆、豆腐)、魚介類

 
*ポイントとまとめ

主に、鉄欠乏性貧血の場合は鉄分補給、悪性貧血の 場合にはビタミンB12や葉酸の補給が行われますが、他の原因で起こる場合でも鉄は体内で生成できないため、バランスよい食事によって、全身の栄養を高めることが大切です。 鉄は、有色野菜、大豆、牛肉、レバーなどに多く含まれていますが、いずれも吸収率はあまり高くありません。ところが、ビタミンCと一緒にとることで吸収率がアップします。
ビタミンCは、新鮮な果物、野菜、緑茶、イモ類に多く含まれています。
調理法、お料理の献立を工夫することで鉄分の摂取量もアップします。
プルーンは、ビタミンCと鉄分が豊富に含まれていますが、カラダを冷やす食べ物ですから、食べ過ぎにはご注意をしてください。
特に高齢者は少食になったり、胃の機能が弱まり鉄分吸収が低下するためしっかりとよくかんで食事をして主治医と相談しながら必要なら胃に優しい鉄剤を少量ずつ摂る方法もあります。


先日NHKのためしてガッテン「発見!冷えに打ち勝つ食事法」という番組でも「冷えに効く食べ物」の検証をしていましたが、「たんぱく質」が身体をあたためると言う事がわかりました。

大豆製品は良質たんぱく質ですから、毎食のメニューに取り入れてまだまだ続く寒さのなか、冷え対策を万全に過ごしましょう。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿