健康塾通信

皆様がより健康であるための情報やご家庭でお手軽にできる健康法をお伝えいたします。

下肢リンパ浮腫の運動法

2020年05月31日 17時51分36秒 | Weblog

5月の最終日です。皆様はいかがお過ごしでしたか?

湿度が高めですが、ひんやりとした風が時折吹き抜けていく休日でした。

先ほど四国が梅雨入りと聞き、そんな時期が近づいているんですね。

 

ところで、Facebookに「リンパ浮腫の運動法」の動画を投稿しましたが

ブログは写真と補足の説明を致します。

 

先ずは、下肢のむくみを緩和するために圧迫療法のセルフケアとして

弾性ストッキングか、写真のエアボ筒状包帯を履きます。

5本指ソックスの利用も手ごろです。

今回は、椅子を使ってできる運動法をお伝えします。

 

順番

①両手を肩に乗せて「前後の肩回し運動」ゆっくり5回ずつ

大きく肘で円を描くように回すことで胸や背中、肩回りの筋肉が動きます。

これによってリンパ液が鎖骨下の静脈角に戻るための、吸引効果をアップさせます。

②腹式呼吸 10回ほど

おなかの壁を十分に動かすことを意識して、吸い込んだときは

大きく膨らませ、吐くときは腹部を絞るようにへこませて吐ききります。

腹部には乳びそうといって、腸壁から脂肪を吸収して白く濁ったリンパ液が集められ、

腹壁を動かすことで、このリンパが胸管(排液方向へ)に上がりやすくなります。

この①②は運動法では必ず行います。

 

③アキレス腱伸ばし 10回

左右交互に又は同時に、ふくらはぎの筋肉を動かすことが、リンパの流れを良くします。

椅子に座って行うか、立って行うことも可能です。

④足上げ 10回

両手で膝を曲げたまま持ち上げるようにして、片あしを胸に引き寄せるように行います。

椅子に腰かけたり、立って背もたれを持ちながら行う方法もあります。

膝を曲げ伸ばしすることは、膝の裏にある膝窩リンパ節の吸引効果をアップします。

⑤股関節の運動 5回

脚の付け根には鼠径リンパ節が有りますが、術後の郭清でこちらには排液をせず

同側の脇を通って腋窩リンパ節に流します。

運動法では、下肢の筋肉や関節を十分に、動かすことに重点を置きますので、

股関節の運動も重要です。

⑥左右体側のストレッチ 左右で1セット 3~4回

息を吐きながら脇を延ばし、ゆっくり戻します。

⑦軽く肩回しをして、呼吸を整えて終了します。

(①の肩回しを前まわしと後ろ回し1回ずつ)

 

全ての回数は無理なく少しずつ増やしても良いと思います。

足を持ち上げるのは、重さも加わり個人差もありますので

写真は参考まで

次回は床やベッドでできる運動法をご紹介します。