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みらいのダ・ヴィンチたちへ

できるかできないか。そんなことは明日に任せて、今このときを一所懸命に「ぼく・わたしは考えたよ。描いたよ。作ったよ。」

観るということは、右から左から、上から下から。

2014年05月09日 12時38分16秒 | インポート

粘土工作になると、俄然と目を輝かせる子がいます。その反対に下を向いてしまう子、その極端な違いは描画よりも大きく、指導の上での問題提起のひとつです。学校の授業ではあまりなされていないことですが、ダ・ヴィンチ教室では粘土工作をするときは必ず、設計図(正面画と側面画・背面画)を描かせています。確かに想いのままに触らせて、できた偶然性もまた、創作物のひとつであるという考え方も指導論としてあるでしょう。しかし、その点に有効性が発揮されるのは高学年・中学生まで待たなければ活かされてこなことも事実です。 「どんなカタチをしているのかな?大きさは?」そこまでは幼・小学年生でも描くことができます。「じゃあ横向きは?後姿はどのように粘土で作るの?」この時点で、中・高学年の子でも考え込んでしまいます。(考え込むことは、とてもよい時間です)奥行きやふくらみといった「三次元」」に意識が薄く、ワンコの鼻が飛びだしていない横顔の絵も見受けられます。
たとえばクジラの立体像を観る機会は多くはないでしょうが、博物館などでいろいろな方向からクジラを観ることに興味を持つと、スケール感のある塊として記憶されます。これはビデオや図鑑でみるのと同じ「クジラの記憶の引き出し」ですが、多角的に観る子の記憶の引き出しの中には複数枚のビジュアル集が入っていてペラペラとめくり、必要なアングルがスラスラ描けることにもつながります。 4年生の子との会話で印象的な言葉がありました。「私の後ろに広がる景色をつくってみよッと!」この子に「自分との距離感」」と「自由に観るアングル」」
が意識付けられたこがわかります。


Photo_3さくらちゃん(3年)

Photo_2敦也くん(3年)

Photo
             

怜奈ちゃん(4年)

*自作キャラクターの後ろにあるコンセプトノートには、一人ひとりの想いが濃く記載されています。これだけでも素晴らしい発想の痕跡になります。だからこそ、胸を張って制作に集中できるのですね。Good!Good!!です。

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痛い、辛い、泣きたいプラネタリウム?

2014年02月25日 11時44分14秒 | インポート

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ほとんどの子がプラネタリウムを完成させました。最期に教室の明かりを消して観賞しました。親御さんの大きな歓喜の声が、私の救いになりました。「星は三百個ぐらいあるの?」とのお母さんの問いかけに「違うよ!三万回、針で穴を開けたんだよ。みて、手が真っ赤になっているから!」と、誇らしげに。嬉しさよりホッとしたのでしょう、ライトを点灯させて大事そうに抱えて帰っていく姿が、冬の夜空に印象的でした。
でも、製作途中では多くの泣き言を聞かされたことも「ひげ先生、これでもうイイ、終わり!」下絵を描くまでは興味がわいてくるのですが、その後はひたすら穴を開ける作業です。辛いのはよくわかります。上手く描けてた下絵なのに、穴あけ作業をめんどくさがり、台無しに。褒めて、同情して、ゲキを飛ばしてたどり着かせます。もちろん、グッとこらえて最期まで辛抱強く、努力目標まで成し遂げた子もいます。そんなこの作品は本当に三万個の星が実を結び、キラキラ輝いて、その努力を褒め称えているようでした。
何事もそうですが、辛さの向こうにあるものが、また次の挑戦にかき立てることを子供たちには伝えたいと強く思った課題でした。

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当たり前を開放しよう!

2013年12月13日 09時44分06秒 | インポート

きちんとしないといけない性格?固まってしまった発想。こうでなければならいという、その子なりの決めつけを、制作中にもよく耳にします。具体的にお話しします。「大きさ(比較)の些細な違いが理由で何度も消しゴムで真っ白に消しては描き直すばかりで進まない子」納得いかない気持ちはよくわかります。でもね、トラがゾウに見えてこなければいいんだよ。(ここは丁寧に伝えなくては、その子の自尊心にふれることになりますから)ヒゲ先生だってホラ、下描きは全然トラにみえないでしょ。薄い線で百本くらい描いていくと(実際は十本くらいですが)その中からいい線がみえてくるんだよ。描きはじめの濃い一本線だけでは描けないよ。薄い線を百本描かないとトラは姿を現してはくれない。長いとか短いとか、大きい小さいとか、比較しながら、決めつけながら描いていては線は進みません。感じたままで描いてみよう。

子どもの網膜に焼きつけられた映像の収納量、感動の経験値を増やすことが大切になるのは言うまでもありませんが、無いなりに表現する方法、場数を踏むことでこれを克服することは十分にできると考えます。

宇宙船内から見える地球をのびのびと描く子がいます。その隣の年上の子(4年生)は船内の複雑な機器が上手く描けず、時間ばかりが、、。年上ゆえの探究心、こだわりと理解してはいけないのです。慎重に判断して私は彼に「この絵は機器の位置や大きさが違うなんて、だれも言える人はいないんだよ。こんなイメージなんだろうな。複雑でゴチャゴチャしているんだろうな。それでいいんだよ。だから、たくさん描いた方が勝ちさ!」
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幸せの黄色いクジラが描きあがりました。(山本涼太くん 2年生)

2014年もたくさん「ドッカン~!」しよう。

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「雨のひまわり展」に嬉し泣く

2013年10月23日 14時23分05秒 | インポート

昨年度は2名の受賞でした。その時からイメージしていたことがあります。初秋の木漏れ日を味方につけて、来年はもっともっと、こどもたちの作品をきらめくものにしたいと。しかし、ステンドグラス表現はとても難しいもので、躊躇したことも事実です。(指導者が諦めてどうする!天からそんな声が聞こえたような)野外展示会当日、天は無情にも光を作品に注いではいただけなく、日曜日は雨天中止の宣告。(土曜日、私は授業のため会場へ行けず、日曜日、、、。)天はなぜ、そのような仕打ちを。
週明けに届いた審査結果だか、開封の喜びが湧かない理由は明らか。昨年より少なければ、ステンドグラスを選んだ私の責任も大きい。うむ!封筒が何やら膨らんでいる。恐る恐る名簿を見て、まさか!!!!!!
企業賞3名、県議会議長賞、名古屋市長賞、愛知県知事賞、合計6名の受賞者の名前。ぶったまげました!600作品の中からの受賞です。しかも6名も。
受賞したこどもたちの顔が浮かんで、苦笑いしたのです。(なぜ苦笑いしたのか、詳しくは言えませんが、その子たち、ひとり一人はとても濃いキャラクターであることだけ言っておきます。「やればできる!」受賞したこの子たちほど、私から大きな声で何度も聞かされたことは覚えているでしょうか?なにはともあれ、おめでとう!自信をもって表彰式に出席してもらえたら私は嬉しいです。

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この写真は後日、市民ギャラリーにて展示されたものです。

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「自分自身を好きになってほしい」

2013年08月04日 20時06分54秒 | インポート

古川美術館主催第17回こども絵画コンクールの表彰式(中高学年の部)に行ってきました。1,226点の応募、教室からは6名の作品が受賞しました。館長の総評にもありましたが「絵が描けるということは、将来のはげましになる」私の方針にも間違いがなかったと、あらためて確信し、嬉しくも責任の重さを再認識することとなりました。それにしても授業中にはゼッタイにない、受賞者のみんなの極度に緊張した顔を見ていて、思わず笑ってしまったことは反省!(ごめんね。)でもね、この先、もっと大きな受賞をするであろう、そのとき、初めての今回のその感覚を、懐かしく思い出すとともに、「あきらめなければ、きっとできる!」ことを実証してもらいたいと思っています。ヒゲ先生は、その時まで、涙はお預けです!おめでとう!

教室全員の作品は10月に、「緑区初のダ・ヴィンチ展」として、展示会を開きます。(しばらく保管させてください)Rimg3706Rimg3676
受賞6名の作品はHP「やったね!ギャラリー」で公開しています。



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