広告代理店はイヌと同じだ!【表】

現役広告営業マンの日乗
~表題は某社宣伝部長の金言から(3/19参照)~

広告代理業は潰れるけど、広告会社は潰れない

2013-12-02 05:19:28 | ビジネスチャンス
この項の続きです。



今、「広告代理店には明日がない」と言われています。

私もそれには一部、同意見です。


一部と言ったのは、

今ヤバいと思われるのが、広告会社の業務の一部である「媒体の売り買い業務」だと思っているからです。

我々、広告代理店は長く広告媒体の売り買いを、クライアントに代わって行うことで、生計を立ててきました。

しかし今後はそれだけでは、食って行けない、それは明白です。

理由は二つあります。


〇一つは、媒体の価値が揺らいでいること。

ネットの登場で、リアルの媒体の価値、将来性が全く見えなくなりました。

今年テレビは活況ですが、来年も良いとはだれも言い切れないでしょう。

今、好調のネット広告も同様です。デバイスの変化、生活者の変化でどうなるか、誰も予測ができません。

こんな状況の媒体扱いに基盤をおいて、将来設計はできません。


〇もう一つは、今後は媒体扱いが上位の広告会社に集中していくこと。

広告業界でもセントラルバイイングの波が押し寄せています。

クライアントは当然、安く仕切れる方に流れます。

今後、中小広告会社では、媒体扱いを大きく取ることはできなくなっていく筈です。



つまり、これからの広告会社は「広告代理業」を本業としていては、食べていけない可能性が高いのです。




但し、そのことが

イコール「広告会社には未来がない」という答えにはなりません。

ここからが、本題です。





要は、

業態のお話、

われわれ広告会社が何を「コアコンピタンス」とするか、

ということだと思います。



ここが運命の分かれ道です。

先に書いたように

「広告会社の仕事は広告代理業だ」

と定義したまま経営すれば、その広告会社は近い将来、オシャカになります。





先に結論を言うと、

私は今、広告会社が生き残る道は

「広告会社はマッチング業」

と定義し直すことだと思っています。





どんな業種も、直接的、間接的と言う差はあるにせよ、
最終的には、生活者に受け入れられて初めて、ビジネスが成り立ちます。

しかし、
今、媒体に限らず、世の中は極めて、流動的です。

あらゆる業種、あらゆる会社において、

今のままのビジネス形態で将来盤石と考えているところはないでしょう。



こうした状況で、企業は何を求めるか?

俯瞰の立場で、自社や、生活者までの経路、世の中を眺められる存在を求めます。

そして、業種の壁を越えて、活路を作ってくれる相手を求めます。

つまり、これが「マッチング」への需要です。






ここで初めて、最初の図に繋がります。

殴り書きで恐縮ですが、一応、見てください。



我々広告会社は、実業ではありません。

メーカーでもなければ、流通でもなく、媒体社でもありません。

どこにも足場を置いていない、浮き草家業なのです(笑)。


逆に言えば、

あらゆる業界、どの会社にも顔を出し、人脈やネットワークを持っています。

(考えてみれば図々しい業種ですね)

しかし、この業態こそが、今の時代においては、強みになるのです。



どこにも縛られていないから、

世の中を俯瞰で見られて、

あらゆる企業に対して「岡目八目」の目を持てて、

あらゆる業種をまたがり、生活者への最適な経路を繋ぐことができる力を持つ、

しかも、

生活者に対してのプレゼンテーションのノウハウを持っている、

つまり、

広告会社こそ「マッチング業」に最適ということなのです。




今の時代、

需要は必ずしも顕在化していませんが

この「マッチング」への需要は、計り知れないほど大きい筈です。




こう考えていくと、

広告代理業の未来はないが、広告会社の未来は明るい。

と言えるんじゃないかと、私は思っています。






では、
マッチング業とは実際にはどういう仕事なのか。


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※The reason why the title is“広告代理店はイヌと同じだ”

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