港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


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映画音楽史(181) 『契約殺人』 1963年公開

2014-07-16 00:10:53 | 映画音楽


『契約殺人』 Murder by Contract (米) 1958年制作
監督 アーヴィング・ラーナー
音楽 ペリー・ボトキン
主演 クロード … ヴィンセント・エドワーズ
    ビリー・ウィリアムス … キャプリス・トリール
    マーク … フィリップ・パイン
主題歌 『殺し屋のテーマ』 ( The Executioner Theme ) 演奏・ペリー・ボトキン
挿入歌 『殺し屋のワルツ』 ( Waltz Of The Hunter ) 演奏・ペリー・ボトキン

TV『ベン・ケーシー』のヴィンセント・エドワーズ人気で急遽日の目を見たフィルム・ノワール作品。
アメリカ全土に組織を持つ闇の殺人組織をブリンクなる人物が元締めとして支配していた。その組織から殺し屋の
クロードに殺人の依頼があった。ターゲットはビリーという女性で、ある事件で警察から厳重な保護を受けている
検察側の証人である。裏の世界では絶対的な信用のあるクロードであったが彼女の殺害に失敗してしまう。
このためクロードは元締めが手配した二人の暗殺者に襲われるハメになるが逆に二人を殺害し、元締めに契約
金額を釣り上げさせた。しかし、ターゲットを目前にしたクロードは警察に追い詰められて射殺されてしまう。

全編に流れる主題歌の『殺し屋のテーマ』はペリー・ボトキン・Jrの作曲で、ペリー・ボトキンの演奏によるものです。
この楽曲は映画が作られたころ、日本でも音楽だけが単独で大ヒットしました。
ヴィンセント・エドワーズは当時全くの無名の俳優で商業的な勝算が期待できないため映画の輸入が大きく遅れましたした。
本来なら、映画が公開されると音楽もリヴァイヴァル・ヒットするものなのですが、残念なことに音楽は話題にもなりませんでした。

↓はペリー・ボトキンの『殺し屋のテーマ』 YOUTUBEより



また、挿入歌の『殺し屋のワルツ』は『殺し屋のテーマ』のB面に収められていました。
↓は『殺し屋のワルツ』 YOUTUBEより



映画音楽史(180) 『三色すみれ』 1962年公開

2014-07-15 10:04:47 | 映画音楽



『三色すみれ』 Eine Frau furs Ganze Leben (西独) 1960年制作
監督 ヴォルフガング・リーベンアイナー
音楽 フランツ・グローテ
主演 マルガレーテ … ルート・ロイヴェリック
    ベルゲン … クラウスユルゲン・ヴッソウ
    ウルズラ … ヘルガ・シュラック
    カール … ハリー・マイエン
主題歌 『三色すみれ』 ( Eine Frau furs Ganze Leben ) 演奏・サウンドトラック

二つの世界大戦の激動の中をたくましく生き抜いた音楽一家の三代にわたるホームドラマ。
王室軍楽隊長を父親にもつマルガレーテはトランペットが得意であった。ベルゲン中尉と結婚したマルガレーテは
第一次大戦が終わったベルリンに娘のウルズラを訪ねると彼女はナイトクラブでトランペットを吹いていた。
さらに第二次大戦が終わったころには孫娘のリタもガレキの中でトランペットを吹いている。
そんな時、マルガレーテが闇屋から預かっていた鞄から盗品が出てきて警察沙汰になって大騒動となる。

主題歌の『三色すみれ』はフランツ・グローテの作曲によるものです。映画では母娘の三代がそれぞれこの曲を
演奏していますが、各時代にあったアレンジが聞きどころです。
レコードとしてはフランツ・グローテの楽団によるサントラ盤のほか、フィルム・シンフォニック・オーケストラの
演奏もリリースされました。ちなみに、フィルム・シンフォニックのポリドール盤は三拍子にアレンジされていて
そのレコードのA面は『ローマの恋』でした。

残念ながらいずれも動画としてYOUTUBEにUPされておりませんので聞くことができません。
曲の雰囲気だけなら↓で…
https://www.youtube.com/watch?v=TPcAEKyo7Oc



追記 2017.9.5
サントラ盤の『三色すみれ』がYOUTUBEにUPされていましたので追加で貼っておきます。





エル・オンセ  El Once

2014-07-14 11:11:04 | アルゼンチンタンゴ

2014ワールドカップ決勝戦、アルゼンチンは延長戦の末 0-1でドイツに惜敗しました。
残念ながら優勝を逃しましたが、アルゼンチン・イレヴンの健闘を讃えてこの曲を聞くことにします。

↓はオスヴァルド・フレセド楽団の『エル・オンセ』 YOUTUBEより



オンセ とはイレヴンのことで、あちこちのサッカーチームの名称にも取り入れられているようです。

映画音楽史(179) 『白銀に踊る』 1962年公開

2014-07-14 08:34:52 | 映画音楽



『白銀に踊る』 Kauf dir einen bunten Luftballon (西独) 1961年制作
監督 ゲザ・フォン・ツィフラ
音楽 ミハエル・ヤリー
主演 ハンス・ハラー … トニー・ザイラー
    インゲ・ケーニヒ … イナ・バウアー
    ヘルマン・ケーニヒ … オスカー・ジマー
主題歌 『初恋の人』 ( Du sollst meine erste Liebe Sein ) 唄・トニー・ザイラー

アルペン三冠のトニー・ザイラーと銀盤の女王イナ・バウアーを主人公にしたアイススケートショー映画。
舞台装置家でアイスホッケー選手でもあるハンスはスケート場でアイススケートの練習をしているインゲに出会う。
インゲが実はミュージカルスターになりたいというのを聞いて、ハンスは自分の仕事場の劇場に紹介する。
劇場の支配人はインゲをオーナーの娘と思い込み契約を交わしたものの勘違いだと気付いて取り消される。
しかしインゲの才能を認めている支配人や劇団員たちの努力によって彼女主演のアイスショーが開かれた。

主題歌の『初恋の人』はブルーノ・バルツ作詞、ミハエル・ジャリー作曲によるものですがビング・クロスビーの
『トゥルー・ラヴ』のアレンジに思えてなりません。
この曲はアイスショーのテーマ曲として全編で使われていますが、劇中、イナ・バウアー自身が唄っており、また
ラストのアイスショーではトニー・ザイラーが唄っていました。

↓はトニー・ザイラーの『初恋の人』 ( Du sollst meine erste Liebe Sein ) Youtubeより

映画音楽史(178) 『世界残酷物語』 1962年公開

2014-07-13 00:03:29 | 映画音楽



『世界残酷物語』 Mondo Cane (伊) 1961年制作
監督 グァルティエロ・ヤコペッティ
音楽 リズ・オルトラーニ
主題歌 『モア』 ( More ) 演奏・オリジナルサウンドトラック

未開国・文明国を問わず世界中からショッキングな映像を集め、人間の獣性を問い質した異色記録映画。
内容としては、豚に人間の母乳を与えるニューギニア原住民、ローマのカラーひよこ、無理矢理ビールを飲まされる
松阪牛、放射能汚染で海に戻れずに屍をさらすビキニの大海亀、ロスアンゼルス郊外の自動車の墓場、牛の頭を
切り落とすシンガポールの祭り… など現地で撮影された冷酷非情な数多くのフィルムで構成された。

リズ・オルトラーニはこの映画のために数曲の作曲をして組曲風に仕上げていますが、主題歌の『モア』もその
一曲です。『モア』はリズ・オルトラーニとニーノ・オリヴィエロとの共同による作曲で、当初は『モア』というタイトルは
命題されていなかったのですが、アメリカのノーマン・ニューウェルが『モア』というタイトルで詩をつけました。
これをオルトラーニ夫人のカティナ・ラニエリが歌唱したものが何故かサントラ盤としてリリースされています。
後日には、フランク・シナトラ、アンディ・ウィリアムス、ブレンダ・リーなどの歌唱の他にもカーメン・キャバレロ、
ロス・インディオス・タバハラス、クレバノフ・ストリングスなど数多くの歌手・楽団が競ってレコーディングしています。
なお、オリジナルサウンドトラック盤の演奏はリズ・オルトラーニ楽団によるものです。

↓はオリジナルサウンドトラック盤(リズ・オルトラーニ楽団)の『モア』 YOUTUBEより



折角ですので、好みの歌唱を一つUPしておきます。

More than the greatest love the world has known,
This is the love I give to you alone,
More than the simple words I try to say,
I only live to love you more each day,

↓はブレンダ・リーの『モア』 YOUTUBEより