臥龍殿

三国志と自転車・キャンプが好きな”りてん”がお送りします

長崎原爆忌

2008-08-09 23:34:35 | 長崎生活
 8月9日は出勤でしたが一日中事務所だったので、行われたイベント内容は帰宅してテレビで知るしかなかったのですが、今日は長崎にとって特別な日でありました。
 63年前の今日、長崎に原爆が投下されたのです。

 原爆の恐ろしさは皆さん知ってる事でしょう。
 以前、私の知人がある事象について「知っていたつもりだけど理解してはいなかった・・・・」と語った事があります。
 長崎の原爆体験の語り部達の話を初めてテレビで見たのですが、原爆についての理解がまさにそれでした。
 「知っていたつもりだったけど、全然理解してはいなかった。」

 アニメ映画「蛍の墓」を見て戦争の恐ろしさ、それによって引き起こされる弱者の悲惨さを感じ取らない人はいないでしょう。
 幼い子供達が生き延びていく苦労には差はないのかもしれませんが、語り部さんの話からは、それらに核による地獄が加えられた事が分かります。

 序盤、にこやかなその表情から坦々と語られる内容は想像を絶するものでした。
 たった一発の爆弾が街を街でないものに、人間を人間でないものに変えてしまうのです。
 日本の被爆体験の無い大多数の人達には原爆投下についての事実は、投下され甚大な被害があったという事のみですが、被爆者の方々にとってはそれが一生続くのです。
 私は教科書の上でしか原爆投下の話に接して来なかったのですが、今日この放送を見てその番組から目が離せなくなりました。

 ネットで長崎の語り部さん達の事を検索してみると、その活動の中で語り部さん達が語る戦争、平和、政治に関する理念が批判されてる事に気付くでしょう。
 主に語られる対象が長崎を訪れる修学旅行生らしいので、彼らに対する影響を考える批判者の言う事も分からないではありませんが、語り部さんたちの理念も被爆体験を経て身に付いたものです。
 言わば原爆によって作られたものなので、それを聞かないと言う事は被爆に対しての知識を得ただけで、それに続く理解という段階に到達する事は出来ないと思います。

 広島、長崎の人々と他の地域の人達には、被爆や反戦に対する認識や温度差がかなりあります。
 私もそれを感じるので、せめて長崎に居る間に色々見たり聞いたりして理解を深めたいと思います。


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