パンドラの箱を開けるとちむがいた

書くスピード早いですが、誤字脱字多し。

4~7冊目

2007-05-30 01:57:04 | Weblog
×4「即戦力の磨き方」大前研一、2006、PHP新書

感想:
読むに値しません。
書いているのは、大前氏の自慢話と会社の宣伝です。
あまりにも下らない内容なので、詳細は書きませんが、
この本を読んで妄信する人こそ、大前氏の言う「思考停止」した人間でしょう。
つっこみどころ満載の本です

△5「迷いと決断」出井信之、2006、新潮社

感想:
社長の悩みが素直に書かれていて、
当時のソニーの状況が非常によく分かります。
気になるのが、本人の反省はなく、言い訳と人のせいにしていることが多い点です。
一番の失敗は、自分が会長兼CEOになり、
財界諸活動にいそしみ、社長を安藤さんと、米国をストリンガーに任せたこととあります。
言い訳にもほどがあります。
ただ、トップの孤独と重圧がよくわかり、
参考にはなりました。


○6「もがけ30代」向谷匡史、2005、福昌堂

感想:
なかなかの良書です。筆者はもともとスポーツ紙の記者ですが、経験が豊富でおもしろい。
裏の世界の人とも交流があるらしく、押しが強い主張が多いが、筋が通っている。
一気に読める良書です。

○7「トヨタはいかにして最強の車をつくったか」片山修、2002、小学館

感想:
ここでいう最強の車とは「カローラ」で、丁度前のモデルの開発だと思います。
中身は開発担当者のインタビューで非常に面白い。
最後には長谷川さんなど、伝説のチーフエンジニアがインタビューに答えています。
丁寧に取材がされており、呼んでいても臨場感が伝わります。
特に、シート開発では、20歳そこそこの女性のアイデアが採用されるなど、
トヨタという会社はすごいなと思わせる内容もあります。

自動車業界を目指す学生さんや就職活動を開始した
学生さんに読んで欲しい本です。



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MUFGのレベル低下

2007-05-20 02:33:55 | Weblog
MUFG(三菱東京UFJ銀行)のレベル低下が著しい。
UFJを救済合併したまではよかったが、そこからのレベル低下がひどい。

公的資金返済をして、これから攻めていくといときに、米国でのマネロン対策遅れによる金融会社設立の遅れや、
飛鳥会事件による法人営業停止、そして、今日のMUFGの24歳行員による強制わいせつ罪。

一方、眠れる獅子とバカにされてきたみずほは絶好調で、MUFGを尻目に、米国での金融会社設立や、
中国での銀行設立、コーポレート銀行を中心とした海外展開を急ピッチで進めている。
今では完全にMUFGが眠れる獅子になってしまった。

こうした兆候は実は金融業界ではかなり前から指摘があり、不況のときは、
たまたま旧態依然とした審査で、リスクをとらない審査を行ってきた東京三菱が有利、
というよりも、他行が勝手に自滅しただけであり、決して経営戦略がよかったということではないというものだ。

だから、本当は他行が沈んでいるときが最大の突き放すチャンスだったはずなのに、
結局そのときには海外展開も活発に行わず、リスクをとらず、
新しい金融手法も生み出さず、ただ、ボーとしていただけだった。
マスゴミは東京三菱を褒めて他行をさんざんけなしてしたが、業界では、
「景気が良くなればまた三菱なんて沈むよ」というのが本音だった(というよりも僕の周囲はそんな感じだった)。
本当に怖いのは三井住友というのが定説だったような気がする。
(当時マスゴミがよく取り上げた静岡銀行なんて最近はさっぱり話題に上りません)

ともかく、MUFGはただの図体だけがでかい銀行に成り下がってしまっている。
システム統合もまだみたいだが、早くしないと、みずほにどんどん差をあけられてしまうし、
今は規模がでかいが、みずほが米国の金融子会社を使って米銀を買収したり、
投資銀行を買収したりするとあっという間に、規模でも追いつかれるし、
世界で戦っていける銀行みずほだけになってしまう。

特に、最近はみずほはシティとの連携を深めたり、プロファイでも政府がらみの大きな案件をとったり、
シローンでもトップだし、ペンタックスのTOB案件に顔を出したりと、MUFGを突き放している。
コーポなんて旧IBJを彷彿とさせる動きをしており、このままでは本当にMUFGとの差は開く一方だ。
僕のメイン銀行はMUFGなので、内紛しているひまがあったら、
もっとスピードを上げて、世界に通用する金融機関になってほしいと思う。

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2、3冊目

2007-05-20 01:37:38 | Weblog
○2「まっとう勝負」橋下徹、小学館、2006


感想:
非常に分かりやすい。立花隆氏を憲法を勉強していないと一刀両断したり、
少年法で保護されて、結局死刑にならないのはおかしいので、成人してからきっちり罪を償ってもらうとか、
刑法は容疑者を罰する法律なので、被害者の方は全く考えていないのでけしからんなど、
人権派弁護士は、仕事のない中途半端な弁護士だなど筋はきちっと通っていながら痛快な話です。

△3「プロ脳」児玉光雄、アスコム、2006
感想:
イチローなど各界の有名人の一言が載ってあり、
それに筆者がコメントするのだが、そのコメントの内容があまりにもワンパターンで中身も薄いので
読む気をなくします。署名人の一言だけを読めば十分です。

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内部統制

2007-05-09 00:40:10 | Weblog
来年から、相次ぐ会計不祥事や、コンプライアンスの違反などを未然防止するため、
米国のサーベンス・オクスリー法(SOX法)に倣って整備された日本版SOX法が施行される。

この法律は、上場企業およびその連結子会社に、
会計監査制度の充実と企業の内部統制強化を求めるのだが、
その主な内容は、各営業なり、生産なりのプロセスを分解して、
それに対して起こりうるリスクとそれに対する歯止めを会社のシステムとしてどのように保証しているのかを、
明確に(つまり記述して紙に残すこと)することを意味している。

つまり、沢山紙を書かなくてはいけない。
僕もこの業務に若干関係しているのだが、釈然としないことが多い。

まず第一に、一部の違反企業のために、まじめに経営を行っている会社にまで、
一網打尽に同じ規制をかけるのは問題である。
その前に、不正やコンプライアンス違反に対して、
歯止めをかけられなかった顧問弁護士の存在を何とかすべきであるし、
不正会計を見抜けない会計士先生のレベルを上げるべきである。

第二に、内部統制では、社長が内部監査結果について保証し、その保証について、
監査法人が監査するのであるが、
それは換言すると、会計士がいかに無能であるのかを示しており、
会計士の単なる責任逃れではないかということだ。
もっといえば会計士や監査法人は、相次ぐ顧客企業の不正発覚について、
自分達の監査スタンスや能力を棚において、
社長を抱きこんで、共同責任を取らせることによリ、逃げ道を作っているのだ。
その根拠は「アメリカのSOX法」という、これまた何の哲学も考えもなく輸入した法律を根拠としているので、
もう好きにやってくれという感じである。

このように思えてならないが、当の監査法人の先生方は難しい用語というよりも、
海外の提携監査法人からの帳票をそのまま直訳したようなお粗末な帳票で対応しているのが現実であり、
要は監査法人の会計士も根本的な思想の部分はよくわかっていないのだろうな、
ということは素人のぼくでもよくわかる(例えばどうしてこの文章にこの単語が使われているのか等)。

日本を代表する大手監査法人でもこの程度のレベルかと思うと情けない話だし、
恥ずかしげもなく「日本版SOX法が・・・」」などどのたまう姿は滑稽でならないが、
失笑をこらえてしばらく付き合うしかなさそうだ。

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学歴詐称

2007-05-04 02:54:03 | Weblog
先の区議選でトップ当選した世田谷区議の森さんという代議士が経歴でうそをついていたとのこと。
内容は、外務省の在外公館での地位を、本当は3等書記官とするところを、
1等書記官と勘違いして書いたとのこと。

本人の言い訳では、相手先に失礼のないように、等級を1つあげて使うローカルルールがあるらしく、
2等書記官として名乗っていたのを、間違って1等書記官記載したとのこと。

HPを見る限り、この森さんはコンプレックスが強いのか、成り上がり的な要素が見受けられ、
明治大学卒業後、早稲田の大学院に入学(卒業したかは不明)、
区役所に勤めたあと、2年後に外務省に入省と書いてありました。
明治大学、区役所では彼の成り上がり欲は満たされなかったのでしょう。
選挙での「売り」は元外交官、世田谷産まれの世田谷育ちという、ブランド?を前面に出して戦ったようです。

素人から見れば、外務省の1等書記官も2等書記官も代わりがないように思えますが、
明確に違うのは、彼の年齢で3等書記官ということは、ノンキャリということです。
要は、外務省の総合職では、入省して、最初の大使館ですでに1等書記官としてスタートするのですが(←間違っていました。30歳過ぎです)
森さんのようなノンキャリ(専門職)は、40才代くらいでようやく1等書記官になります(記憶が定かではありませんが・・)。

この明確な区分けがあるのに、森さんが「勘違いでした」というのは、ありえませんし、
よほど、ノンキャリにコンプレックスがあったのだろうと思います。
穿った見方をすれば、がんばって外交官になったのに、キャリアにどんどん追い越され、
成り上がり思考の強い彼は一発逆転を狙い、区議選に立候補したのではないかと思えてなりません。

選挙の政策自体は、地元に密着していて良いと思いますが、
彼はまずそのコンプレックスを解消することをはじめに考えるべきだと思います。


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緊急連絡

2007-05-03 02:05:15 | Weblog
実家に帰省中に、会社から緊急連絡が入った。
大抵、緊急連絡は良くない状況のときにかかってくるものだが、今回もやはりそうだった。

斜め後ろの女性社員が亡くなったとの連絡だった。
通夜と葬式の場所と時間を教えるので、至急電話がほしいとのことだった。

その女性社員Aさんは、僕と同い年の31歳。
約1カ月半ほど前に、肩が上がりにくく、腫れも出てきたので、医者に行き、そのまま即入院となった。

最初は検査入院で3日ほどということだったが、結局伸びて約1カ月入院したらしい。
退院後、会社に来たらしいが、産業医の先生から自宅療養を告げられ、連休明けに出てくるという話だった。

部を代表して、数人が見舞いに行ったが、特段変わった様子もなかったらしい。
ただ、リンパ腺の関係の病気らしく、結構長引いていると聞いていた。
それまでは、別に病気がちとか言うようでもなく、普通に仕事をしていただけに、
1カ月の入院て、長いなと思いつつ、
同僚で同い年の数人に「30歳過ぎたら何が起こるかわからないから気をつけよう」と呑気に構えていた。

それだけに、突然、電話の留守録の「Aさんが昨日なくなられました」という伝言を聞いたときは「?」と状況を素直に飲み込めなかった。

帰省を半日切り上げて、葬儀には間に合ったが、やはり実感がわかず、「本当か?」と疑問に思っていましたが、車で葬儀場に近づくにつれ、
Aさんの告別式を示すたて看板が見えてきて、ようやく「本当なんだ」と実感がわいてきた。

葬儀の最後に喪主の兄さんが、挨拶で、「病名を聞いたとき・・・病魔には勝てませんでした。」
などといっていたので、家族は危険な状況だと、わかっていたと思う。ただ、本人がわかっていたかは不明。

葬儀の最中はつらくて、ずーと下を向いて眼をつむっていました。
本当に、人間はいつなんどき、死ぬかわからないし、
彼女ではなく、自分だった可能性もあるわけです。

また、彼女は独身でしたが、価値観の違いは当然あるにせよ、自分の生きた証でもある子どもや配偶者が死ぬときにいないといのは、
僕個人的には、不憫でならないというか、すごくさびしいというのか、
そんな気がして、やりきれない思いになりました。

生きるとはどういうことか、そして幸せとはどういうことかを考えさせる出来事でした。


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