パンドラの箱を開けるとちむがいた

書くスピード早いですが、誤字脱字多し。

34冊目

2006-07-29 22:33:29 | Weblog
△34「ドラッカーの遺言」ピーターFドラッカー、2006、講談社

感想:
ドラッカーが亡くなってから出版されたようですが、
本人が書いて(というよりも口述筆記のようですが)、
出版を目にすることなく亡くなったようです。

内容は、日本に言及していることが多く、
そのいくつかは「事実と違うな」ということがあります。
主張はこれまで数冊ドラッガーの本を読んだ人なら、
大体これまで繰り返してきたような主張が目立ち、
目新しいものはありませんでした。

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33冊目

2006-07-26 23:48:37 | Weblog
◎33「ジャック・ウェルチわが経営(上)」ジャック・ウェルチ他、2001、日本経済新聞社


感想:
大前氏が、「たくさんの日本の経営者が読んではいるが、なかなか実践しようとは思わない」と、
紹介していたので、読んでみることにしました。

表紙から、「羊たちの沈黙」でおなじみのレスター博士にえらく似ているので驚きましたが、
その中身もすごい。この人GEに新卒入社したのですが、傲慢を撒き散らしながらも、
会う人々、特に上の人から好かれる人柄らしく、どんどん上り詰め、
最後には異端児が名門GEの会長にまで上り詰めます。

自身でも、短気で、かっとなって人を首にしたり、とにかく、実績が出ない人や、
自分と考えの違う人を首にするのが大好きで、専制君主ぶりを如何なく、
自分で疑うこともなく発揮しています。おかげで、
ニュートロン・ジャック(中性子爆弾?)というあだ名をマスコミにつけられ、
えらく辛かったと繰り返し語っています。
このことからも、この人がいかに異端の経営者かがわかると思います。

しかし、自らの誤りは率直に認めたりもしており、むしろ会長になってからは全うな経営者になって行きます。
有名なシックスシグマや、1、2位以外からの業種からは撤退する、成績下位10%の人にはやめてもらうなど、
大変なアイデアマンです。

気に入られたら良いけど、嫌われたら首です。オーナー企業ではあるまいし、やりすぎでしょう。
ただ、ぼくはこういう会社では決して働きたくありませんが、経営者は好きなので、大変面白いです。
日本電産の永守さんと通じるようなパッション型の経営です。

ウェルチさん自身は、たぶんそれほど優秀ではないと思いますが、素直に、いろいろな優秀な人を優秀と認めて、
その人を最大限活用する術には非常に長けています。
昔読んだドラッガーの本にも似たようなことが書いてあった覚えがあります。
リーダーは優秀でなくてもよいが、優秀な人を使うことができれば良いようなことを。
下巻も楽しみです。

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コジマでパソコンを買う

2006-07-26 01:07:19 | Weblog
パソコンのハードがいきなり壊れたので、コジマに買いに行った。
係りの人に聞くと、大体5年でハードは壊れるらしい。初めて知った。
おかげて5年間蓄積した資料やデータがすべてパーになってしまった。

価格は非常に安い。価格コムで大体の見当を付けていたのだが、その価格に匹敵する価格だった。
消費者としては、大変得した気分になったが、いざメーカーの立場で考えると、大変なことだ。

半年たつと、かなり値引きされている。
メーカーが利益を上げる前に、次のモデルが出るのではないかと心配になった。
メーカー泣かせも良いところだ。
最近はほとんど海外で生産しているのでなんとか採算が取れているのだろうけど、
中国でも労働者の賃金が上がっており、今後はわからない。

あまり安すぎるのも、生産者に敬意を払っていないような気がして、気が引けるものです。




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久しぶりにゼミHPを見る

2006-07-24 00:06:44 | Weblog
大学を出てから7年~8年ほどになるが、
久しぶりにゼミのHPを見てみた。ぼくのいたゼミは全然活発ではなかったため、
卒業後も集まったりすることは一度もない。先生もゼミに顔を出したのは年に数回程度であとは
Aさんという、先生のたった一人のゼミの院生(TA)に教えてもらっていた。
Aさんは優秀で、何でも知っていて、英語もよくできた。当時M2なので25か26歳くらいだったと思う。

ぼくが卒業する年に、他の大学からゼミにM1で新しい人(Bさん)が来るという話になった。
先生は院生を採らないことで有名だったがなぜかその学生は、受け入れることにしたようだ。
先生の恩師からのお願いで、断れなかったというのがAさんの推測だった。

Aさんは、前から先生が「全然面倒見ない」とか不満があり、よく、愚痴をもらしていた。
そこに横から突然他の大学から人が来たのだから気が気ではなかったようだ。
Aさんは頭はよいが、弱気というか、猜疑心が強いというか、迷っているというか、
ネガティブに物事を考える人で、会社勤めには向いていないなというのが、
ぼくの印象だった。一方Bさんは、あまり話したことないが、根暗な感じながら、
素直に勉強しているなという印象だった。

二人とも博士課程に進んだらしいが、HPを見ると、Aさんの名前が出てこない。
一方Bさんは論文を作成し、発表するなど、研究者としての道を歩んでいるようだった。
Aさんはどこにいったのか?心配になった。

先生の後継者はBさんになったようだ。
経済学の世界は大学の学歴はほとんど関係ない。
大学院でどの先生に付いたかが重要だ。もっといえば、アメリカの有名大学で博士を取るぐらいでないと、
学歴とは言えない。

よってBさんの出身大学と院の大学が違っていてもまったく問題ない。
学者の道も厳しいものだ。Aさんが心配だ。

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32冊目

2006-07-22 09:33:51 | Weblog
△32「外から見えない暗黙の掟」情報取材班編、2005、青春出版社

感想:
各業界のタブーについての豆知識本です。暇なときに読むのには適しています。
内容については間違っていないので安心できます。

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31冊目

2006-07-22 04:10:37 | Weblog
◎31「フェルマーの最終定理」サイモンン=シン、2000、新潮社


感想:
非常におもしろかった。ガウス、ラグランジェ、オイラーなど、数学・物理・経済をかじった
人間なら公式等で聞いたことのある名前が次々に出てきました。
話はピタゴラスから始まり、ワイルズがフェルマーの最終定理を解くまで、数学史のようでありながら、
非常にドラマチックに書いてあり、どんどん読み進めることができます。
作者のシンもケンブリッジ大で素粒子物理の博士号を取るほどの
秀才でありながら、数学的なところを易しく書いており、わかりやすかったです。
また、特筆すべきは、フェルマーの定理に日本の数学者が深く関与いていることです。
というよりも、日本人の数学者がいなければしばらくフェルマーの定理は解けなかっただろうと思います。
谷山=志村予想や、岩澤理論など、日本人の名前が
ついた予想や理論が、随所で非常に重要な役割を果たします。
シンも非常に丁寧に日本人数学者を取り上げており、好感が持てます。
おすすめの一冊です。


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あまりの幼稚な発言にミミを疑う

2006-07-11 02:42:05 | Weblog
仕事の関係で、10歳程度年上の係長クラスの人と電話で話していたら、
いきなり逆上しだした。経理の人間なのだが、実績の集計で
ぼくが、先月お願いしていたことを完全に忘れていたらしく、
挙句の果てにぼくに集計をしろと、言ってきたので「できない」と断ると、
偉い人(役員)の名前を出して脅してきたので、「それとこれは関係ないだろ」
とはねつけたら、「△課長に相談しろ、がしゃん」と電話を切った。

課長に間に入ってもらい、電話をしてもらったが、課長も「なぜうちがやる必要
があるんだ?」という感じだったが、今の会社は経理が強いらしく、
無下にするわけにもいかないらしい。課長に電話してもらい、そのあと電話を代わって
と課長に言うと、「話したくないらしい」と言って電話を代わってもらえなかった。

焦った。40歳近い係長の発言とは思えず、ミミを疑った。あまりにも幼稚すぎる。
ぼくも理屈でやり込みすぎたかもしれない。しかし、「話したくない」とは。
前々から今の会社の人材レベルの低さに辟易していたが、ここまでひどいとは思わなかった。

以前の会社では、社員が各項目の支店収益集計を行っており、支店で10名ほどが
担当として、社内の人間にプレッシャーをかけ続け、時にはかなりきつい言い方を
する人もいた。しかし、それは仕事と割り切ってやっていることで、彼は彼の役割を
全うするために行っていると皆認識していた。前回、このブログで書いた退職した
副支店長も「君たちは、お互いに実績を詰めあってそれを恨みに思うような幼稚な
人間ではないと思うし、そういう組織ではない」と言っていた。

そんなレベルの会社から、「話したくない」などど職務放棄ともわがままとも
思われる程度の低い発言をする人間が今の会社にいること自体、
非常にショックだった。

以前の会社よりも仕事内容は良くなったが、人材レベルが低過ぎる。
前の会社に優秀な人材が多かったせいかもしれないが、
こんなものだとあきらめるか、それとも一段高いレベルの会社に転職するか迷う。







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30冊目

2006-07-04 23:00:25 | Weblog
◎30「ドットコム仕事術」大前研一、2003、小学館



感想:
大前研一、マッキンゼー、ドットコム 以上の単語から胡散臭さを感じていましたが、
ついつい手にとってしましました。結論から言うと大当たり。正直☆をつけるか
迷いましたが、大前氏の自慢話がかなり鼻についたので、残念ながら◎です。

大学院は東大でも京大ではなく、東工大を選んだだとか(単なる言い訳)
東工大の教授の跡取りだとか(これは後にMITでPhD取っているので信憑性あり)、
MITに授業料等免除できてほしいと言われただとか(多分奨学生だったんだろ)、
マッキンゼー辞めたあとに、大企業の社長になることができただとか
(日本のマッキンゼーから大企業は無理だろ)とか鼻に付きました。

それともうひとつ、大前氏がいろいろとネットを使った会議だとか提案していますが、
参考にならないので読み飛ばしても良いです。

しかし、それらを差し引いても、非常に参考になります。特に最後のところで、

「さして出世もできなかったが、私の人生は充実していた」こういい残してこの世に
別れを告げられることこそ、本当に幸福な人生を送ったといえよう。

と書いていますが、まさにこれこそがぼくの人生観そのもので、賛同しました。
そのほかにも、転職、人生設計、交渉力等について大前氏の経験を踏まえて
書かれており、大変参考になり、お勧めです。

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出版社の意地

2006-07-02 02:41:52 | Weblog
みすず書房から、クロード=レヴィ・ストロースの「神話論理1」が4月に発売されました。
全5巻らしく、これから2年をかけて出版される予定です。しかし、この本、
この第一巻が翻訳されるまで40年もかかったとのこと。

途中で翻訳者が死去されたりして、難航を極めたとのことで、これまでの間、みすずは
版権料をずーと払い続けていたとのこと。そのせいか定価8000円となってしまった
のではないかと思います。

この本については、ぼくがよく知っている人が出版に携わっているのですが、
ほんと出版できてよかったなと思います。

他のブログで、「この「神話論理1」は買ってはいけない。なぜなら、論理が成り立っていない
(本人は英訳版で読んだとのこと)」などど、発言をしている人もいますが、
40年前にこの本を読んでそんな感想を言っているのならまだわかりますが、
今、現在、そういう発言をすることは非常に野暮だと思います。

この本はそういうレベルの話ではなく、そんな「論理の不成立」などは十分承知しつつ、
これまで、粘り強く出版しようとしてきた、みすずと訳者の「志」に敬意を払って買うべき本であり、
決して論理がどうとか、古いから買わないなどどいう、理屈にとらわれてはいけないと思います。
この本を購入する人は、そのあたりを当然に理解できていると思います。

かく言うぼくは図書館で借りますが…。お金持ちで理解のある皆さん、是非買って読んでください。

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