山形建築研究所-BLOG-休憩室

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決る(しゃくる)

2016年05月10日 | 南宇都宮のすまい

<南宇都宮のすまい>現場に咲く白い花は「シャクナゲ」←たぶん? GR DIGITAL Ⅲ ノートリミング 露出補正+0.3 マクロ


親子の大工職による造作工事がすすむ<南宇都宮のすまい> 天井の下地石膏ボード張りが完了して室内の形が見えてきたところです。
室内壁下地の石膏ボード張り(←息子さん担当)と内部建具枠等の造作工事(←お父さん担当)が同時に進行中です。

お父さん担当の造作について・・・シャクリ←シャクナゲつながりで。(-_-;)
決り(しゃくり)、決る(しゃくる)といって、板の傍をはぎ合わせるときのえぐって造った段形をいいます。
相決り(あいじゃくり)は相互同じように段形を造り合わせたもの。また、段形を造ることを「決りをとる」といいます。
また、柱と散り際が透かないように、柱に掘っておく幅10ミリ、深さ5ミリ程度の細い溝を「散り(チリ)決り」と呼びます。
木材などが完全に乾燥しており左官仕事にも乾燥期間を充分に取れれば散り決りは不要ともいえます。 散り決りをとることは、一種の「逃げ仕事」


石膏ボードと巾木が取り合う部分の「散り決り」

こちらは床仕上げとの取り合い部分。目地幅が10mmとなるように「決り」を入れて床仕上げの不陸を吸収します。

どちらも「逃げ仕事」(にげしごと)・・・「逃げ」というとネガティブなイメージになってしまいますが、建築用語ではさにあらず!
ひとつは、仕上げにおいて見えない部分に施工上の困難さを隠して、表面に破綻を見せないようにすること。
もうひとつは、ひずみの処置や誤差の調整などのために,位置や寸法に余裕をもたせることを云います。
あえて次善の工夫や仕事をして、表面に破綻を見せないようにすることを、「逃げ仕事」といいます


<追記>
現場に咲いている花の名、正確には「アメリカシャクナゲ」とのことでした。(^^)v



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